さやひらね

かえる座の夜生まれ。長い文を書くのが苦手。

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好きな人と生きていく

2024年は自分のために、自分が一緒に過ごしたい人との時間を大切にしていきたいと思う。 私、決断が早い割には結構優柔不断で、人の意見にあまり深く考えず流されることが多い。さらに、不快な思いをした時も、まず空気を読んでしまって自己防衛が出来ず、あとからズルズル思い出しては引きずってみたいなことが多い。その事にあんまり気づいてなかったせいで、去年は傷つく出来事が多かった。自覚してからもなかなかすぐには変わることが出来なかったから、傷ついたことも多かった。今年は何とか変わりたい。

    • 友人に名前を頂きました。 こんにちは。 さやひらね(茶谷展音)です。

      • 【短編】朝型の吸血鬼

        そいつが言うには、結婚しようと思ってた彼女が吸血鬼だったらしい。夜しか会えない女は辞めておけって言ったのに。 彼は、吸血鬼になってからというもの、ちっとも毎日が楽しくないらしい。それもそうだ、彼は超がつく朝型で、毎日サッカーの朝練をするために、夜遅くまで起きていられなかったのだから。 「太陽が恋しいよ。」 そう言って悲しそうにする。 「一度だけ希望を持ってカーテンを開けてみたんだ。そうしたらちょっとだけ温かさに包まれたあと、身体が透け始めた。」 確かに言われてみれば、彼の身

        • 【日記集】ばかなやつめ

          東京で過ごす初めての夏を目前にした、2024年の記録。 6.28 久しぶりに疾走感を得た。 焼肉をおなかいっぱい食べた。 今年の人生ビンゴの穴が、ひとつあいた。 6.29 昨晩、最近仲がいいおじちゃんから会社の潰し方について聴いた事を思い出して、二度寝が出来なくなった。思ったより弊社のこと、好きらしい。 夜、居心地のよい飲み会に参加した。 誰かの記憶に残っているってこんなに幸せなことなんだ。 6.30 ハンバーガーを食べた。大きいやつ。アボガドと、カマンベールチーズが

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        好きな人と生きていく

          【短編】朝の通夜

          それは一瞬の出来事だった。 最近彼女とはどうだ、と聞いた返事が返って来ることは無かった。 突っ込んできた車を運転してたおばあちゃんも亡くなって、生き残ったのは俺だけだった。 「明日、お通夜あるから。…早く寝るのよ。」 母から言われて、まだ現実味がないままその日夜は疲れきって眠りについた。 ……重い。 目を開けるとさっき死んじゃったはずの友達がいた。「あれおまえ、死んだんじゃ……」と驚く俺に友達は、「あのさ、お願いがあるんだ。」と懇願してきた。 死んで化けて出てくるくらい

          【短編】朝の通夜

          【短編】紫陽花とおばあさん

          その日私が近所の紫陽花の名所に行くと、おばあさんが紫陽花のカラフルな花びらをちょみちょみ摘んでいた。腕いっぱいの紫陽花の花びら。何やってるんだ……。気味が悪いなと思いつつ、私は性分気になったことは口に出さずに居られない。 「おばあさん、何してるんですか?ここの紫陽花は摘んじゃだめでしょう?こんなに綺麗にお花が咲いてるのにどうして摘んでるんですか?」 「別に勝手に摘んでいるわけじゃない。」 おばあさんがぶすっと返すので、私も少しだけイラっとして、 「じゃあその手に持って

          【短編】紫陽花とおばあさん

          雨の日にしたいこと

          最近、休みの日が休みじゃない。 昔から忙しいのが‘’たち‘’だけど、これじゃあいつか壊れてしまいそうなので、ぼんやりする時間が欲しいなって思った。 私は雨の日が好きなので(外を歩くのはもちろん嫌だけども)、いつか実現したら嬉しい「何もやることがない雨の日の休日」にやりたい事を書き留めておこうと思う。 ①昼まで寝る 午前中は雨の音を聞いて、布団の上にいたい。 携帯を触りながら、無意味な時間を過ごしたい。夢現の間で起きたり寝たりしたい。雨の日は寝すぎても頭が痛くならないから調

          雨の日にしたいこと

          脆い私に武器を

          社会の洗礼を受けた。 一緒にいたい人を選べない。 価値観が合う人とだけ生活していくことが、不可能なのは知ってたけど、こんな早々にぶち当たるとは思っていなかった。 私が日本語を手にしたのは大学生以降、それまでは言葉を話せる人形で、意思のない空っぽ人間だった。 今でも自分が未成熟で、日本語を扱うのが下手だという自覚がある。 でも大学時代に、解像度の高い世界と美しい日本語に沢山出会って、鮮明で綺麗な世界を切り取って言葉で形にする幸せを知ってしまった。人形が愛されて感情を手にし

          脆い私に武器を

          【短編】手のひらの虫

          その日私はいつものように満員電車で帰っていた。 ぼんやりとスマホを片手にTwitterをスクロールしていると、手の中に小さい虫が止まった。 ハエでも無いし、蚊でもない。 なんだか透き通ってるし、特に不快感も無いので眺めていると、突然 「ママ!今日のカレーは晩ご飯!」 なんて叫び出した。 なんてことだ、虫が喋っている。 呆気に取られてまじまじと見つめていたら、なんだか沢山視線を感じる。 当たり前だ、満員電車で突然でかい声がしたのだ。みんながこっちを見ていた。 私じ

          【短編】手のひらの虫

          私がオペラが好きな理由

          私はオペラ鑑賞が好きだ。 多動症の自分にとって3時間を超える演目は、結構きつい。でもそれ以上にオペラがくれる幸福感は計り知れない。 これから自分が積極的に観に行くためにも、完全に主観でオペラの好きな要素を書き連ねていく。 当たり前だが、プロのオペラは歌が素晴らしい。自身はヴァイオリンを演奏するが、世界で1番美しい楽器は声だと思っている。人の身体から放たれる力を持った音は、この世のどんな楽器にも変え難い尊さがあり、心に響く。無条件に涙を誘う。言葉が乗っているのに、空間に色がつ

          私がオペラが好きな理由

          憧憬

          おやつの後のお昼寝 淡い光に包まれながら、ほっぺに畳のあとが付くくらいぐっすりと眠る 深夜に河原で自分のためだけにする演奏 でも結局誰かに聞いてほしくて、録音してTwitterにあげちゃうの 朝起きて食卓に行ったら、テーブルの上を歩くてんとう虫 それだけでここは森の小屋 夜更かしとしての夜の9時 夜は大人の時間だった いつから毎日を生きる時間に変わったんだろう 君がついた嘘の天気予報 わたしが最近可愛い折りたたみ傘を買ったのを知っててわざと持たせてくれた 月曜日の飲

          毎年暮れの時期に蛍をみにいく。 同じメンツで。 高頻度では会わない彼ら彼女らと近況報告をしながら寂しそうに舞う蛍を見つける。 人間関係が流動的なわたしにとって、年に一度の大切な時間。

          毎年暮れの時期に蛍をみにいく。 同じメンツで。 高頻度では会わない彼ら彼女らと近況報告をしながら寂しそうに舞う蛍を見つける。 人間関係が流動的なわたしにとって、年に一度の大切な時間。

          綻びのみつけ方とその脱ぎ捨て方について

          私って思ったより社会耐性ないのかも。 社会人になって2ヶ月経ったころぽろっとそんな事を思った。 学生のころ、休日に楽しみを見いだして平日苦しんで仕事をしている大人たちを見ていて、私は仕事をはじめたらきっと楽しんじゃうだろうし、頑張っちゃうんだろうな、なんて気楽なことを考えていた。部活動で厳しく扱われて、部の仕事もしながらそこそこ生活を楽しんできた身だったからだ。朝8時から夜の12時過ぎまで予定がぎちぎちでも、平気だった。「忙しい」がデフォルトで、暇が苦手な人間だった。

          綻びのみつけ方とその脱ぎ捨て方について

          誰か私を教えてください

          私が「何」かを教えてください。 私が誰かを教えてください、論理的に。 私って何が好きなんですか?誰が好きなんですか…?なんで好きなんですか……。 何をするのが楽しいのか、嬉しいのか。 何が幸せなんでしょう、理想の私の形は? ひとつだけ知ってることは、私の心が硝子で出来ているってことだけ。 見せかけは綺麗だけど、傷つきやすく、もろい。本物になれなくて虚しくて、鋭さに弱い。自分が宝石じゃないことを疎みながら生きるなんて、ばかばかしくてやってられない。 優しく扱ってほし

          誰か私を教えてください

          居場所を探して

          日本で新生活を送り始めた人、どれくらいいるんだろうか。 大切だった場所から、新しく違う世界に踏み出した人たちは、もう居場所を見つけられたのだろうか。 春から新生活を始めた私は、持ち合わせていた陰キャを存分に発揮し、なかなか人と話すことが出来なかった。業務中で目的があれば話しかけることが出来るのに、何となく休憩中に話すことが苦手で、休み時間はトイレの個室にこもってTwitter(xか)を見ているかぼーっと漫画を読んでいるかだった。 そんな私が最近気になっている人がいる。 1

          居場所を探して

          【短歌集】ほら、青春どう?

          仕事が楽しくても生活が曇りなら見えない蒼い空 桜で糸をつむぎましょうピンクを纏う君は先取り初夏の精 ぱらぱらの想い出をオフチョベットして舌に乗せたらただ苦い 飲み込んだキラキラ返してくれません?笑ってないでチクタクワニ 盆地の型にくり抜いた群青から降り注ぐのは小さな夢 忘れないで、始まりの夏、隣の体温、星降る夜、大の上 終電逃し、2年越しのはじめましてとほころぶ笑顔に乾杯 夕焼けに向かって叫ぶ失恋ソングの味は甘くて甘くて 湧いた欲情を「プラトニック」で片付けて

          【短歌集】ほら、青春どう?