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【保育のお仕事紹介】『上手くいった保育』エピソード記録より🍀✨

🧩今日のかかわりは上手くいったぞ

皆さんは、
日々、保育、子育て、子どもと関わるなかで、
”心から”「上手くいったな!」と、
納得される経験はありますか?


後述していますが、
15年弱の保育士生活のなか、
私は、実はあまりその経験が”ない”のです。

「オイオイ大丈夫かこの保育士は…」と、
不安になりますよね💦

ですが、
この【”心から”上手くいった】という
ところがポイントで、

私のいう”上手い保育”とは、
最初の計画として描いていた思い通りの姿を
子どもたちが経験することではありません。


子どもに遊びたいように遊ばせる
というわけでもありません。


本記事は保育士生活のなかで
遭遇したたまたま上手くいった保育を
記録した10年前のエピソード記録です。

保育士として果たして
本当に成長しているのか。

上手い保育ができているのか…。

時折、この記録を振り返りたくなります。

保育士の葛藤の日々を皆さんと
共有できましたら幸いです🍀✨


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

🧩上手くいった保育

(2011/11/19の記録)

大学を出て4年間、
私は保育者という仕事をやっているのだけれども、

「あぁ、今日の保育は上手くいったなぁ」
と、
満足できたことは、
両手で数える程度にもいかない。

また、
子どもが遊びこんでいる場面に遭遇したことも
同様に両手で数える程度にもいかない。

(こう書くと全くもってダメな保育者ですが…、
事実なので仕方ないです)


先日、久しぶりに、
自分の納得できる保育をすることができました。

それは、

🧩”ブルーシートをひっかけた”だけ…


どんなことをしたかと言うと、

園庭でお弁当を食べたある日のこと。

その後の外遊びの時間に
たまたまの思いつきで、
大きなビニールシートを
うんていに引っ掛けてみた。

ただそれだけです。

でもそれが(たまたま)上手くいったのでした。

画像1

⬆️こんなかたちのうんていです✨

うんていのなかは、
青一色の空間になりました。

🧩ビニールハウス状のうんてい


子どもたちがビニールハウス状になった
いつもとは違ううんていに
興味を持ち駆け寄ってくる。


そして、
中に入ってワーワーと、
この環境の感覚を
自分たちの五感をフルに使って確かめ始める。

すると
数分刻み、数秒刻みで
子ども達のなかに
遊びのイメージが湧いてくる。

🌱あるものはそこを基地にする。

🌱あるものはいつもとは違ううんていの感触を
 内側から砂を投げて確かめる。

🌱あるものは風が吹くと
 はがれるシートを直そうとする。

🌱あるものは地面に別のシートを敷き、
 寝転がってドームの青い天井を見上げる。

🌱あるものはシートにボールをぶつけ
 くしゃくしゃにしようとし、

🌱あるものは基地を
 その子たちから守ろうとする。

🌱あるものはそこを家と定め、
 外に出てしばらく草花を摘んだり
 散策すると戻ってくる。


そして
それらがそれぞれにうごめきあい、交流しあい
また遊びの中に大きな変化が生まれてくる。

🌱基地を守ることに
 使命感を燃やす子も居れば、
 
🌱寝転がっている子の顔を
 摘んできた草花でくすぐる子も居る。

🌱「もう壊すのはやめたんだ、入る」と
  立場を変える子も居れば、

🌱新しく来た小学生に
 自分たちの基地のルールを伝える子もいる。

私の役割は、
ただ、そこにいること。
十人十色の関わり方を
そっと目に焼き付けること。

「こうしなさい」
「それはしちゃだめだ」
「こうしたらもっと面白くなるよ」
「君も一緒に遊ぼう」

なんて、
野暮なことは言ってはいけない。

子どもを大人の貧弱な遊びのイメージに
振り回してはならない。

子どもを大人の作った閉塞的なルールで
束縛してはいけない。


私はただ、シートをかけただけの人。


私はそうしたくないときは
子どもの意見を突っぱねる。

子どもはそうしたくないときは
私の意見を突っぱねる。

そこに上下関係はない。


私は
時に一緒に寝っ転がり、
ブルーシートの天井を一緒に眺め、
時にシートを少しめくり、
中に風を吹き込ませる。

時には寝ている子の顔を
草でくすぐったり、
寝ていたらくすぐられたりする。

外からシートに
ボールをぶつける子が居ると、
助けを呼び、別の子に守ってもらい、
頼りにした。

ボールをぶつける子は
その子なりに意味を見出して
ぶつけているのでその姿を認めつつ。


そうしていたら、
あっという間に時間が過ぎていきました。

充実した時間でした。

🧩『上手い保育』とはなにか?

毎日上手くいくものではないし、
明日シートを出したら
同じことが必ず起こるわけではない。

たまたま上手くいった一日になりました。

年齢を問わずに、
子どもの遊び(生活)は、
大人中心で作っていくものではない。
「これをしなさい」
「明日はこんな活動をします」
「そんなことしてもいいの?」
「『ごめんね』しなさい」


それは、
大人の手のひらの上で管理しているのと一緒。

その手のひらから出ようとするものがいると、
(大人にとって都合が悪い事をする子がいると)
大人はそれを妨害する。

それは『上手い保育』ではない。

また、

子どもの遊び(生活)は、
子どもだけが作っていくものでもない。
それは子どもの遊びを放任しているのと一緒。
遊びの発展を偶然に任せ、
一回こっきりのつながりのない遊びになる。

それは『上手い保育』ではないと思う。

子どもと大人がそれぞれよく考え、
遊びたいことを遊び、


子どもが興味を持っているものに出くわしたら、
それを逃がさず、
子どもと大人が対話を通して、
一緒に活動を発展させていく。

それが私の考える
『上手い保育』です。

そんな保育を365日毎日できたらな、と
思うのですが、
これがなかなか難しいのです。

”遊びこむこと”に再現性はありません。

翌日にビニールシートをかけたら
この経験ができることではなく、

ましては、この効果をねらって
翌年の同じ時期に別の子に対して、
同じ環境をつくったところで、
それは意味がありません。

いつも悩みながら保育をしています。

知識と実践を重ねて、

もっともっと
保育者としても
人間としても
レベルアップしていかなくては――

この大好きな子たちと、
”今”という時間を共有しながら。

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🧩おわりに

この記録のあと、
再び子どもが遊びこむ姿を見るまでに
ふたたび数年の歳月がかかりました。



大人も子どももその一日を作り上げる
未知で、双方向的でわくわくする生活

何年保育士を続けていても
現在進行形でまだまだ悩んでいます✨


みなさんにとって
上手くいった保育、
上手くいった子育ては
上手くいった子どもとのかかわりは

どんな体験だったのでしょうか😆✨


大人と子どものちょうどよい距離感
人間と人間の心地よい関係性に

ヒントがあるかもしれませんね🍀✨


今回は
エピソード記録についての記事でした✨

最後までお読みいただき
ありがとうございました🍀✨


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