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仕事で嫌なことがあっても、会社員生活はゲームと割りきる

会社員をしていると人間関係、長時間労働、低賃金など転職したくなるようなネガティブな要素がたくさんできてきます。そうかと思うと、突然、昇進、昇給、ボーナスアップなどポジティブな要素が現れることもあります。

あれ?これ、どこかで経験したことありませんか?

そうです。子供の頃にやったボードゲームやテレビゲームです。スゴロク、マリオ、RPGなどなど。順調にいくことはほとんどなく、すぐに死んでしまい、やり直し、苦労に苦労を重ねて、やっとクリアして喜んでたら、次のボスキャラが出てくる。。。。。

私も会社員時代、小さいものから大きなものまで、数々の失敗を重ねてきました。部下なしの担当者の時も部門長の時も失敗するたびに、心の中でメソメソしていました。

ただ、年と経験を重ねるごとに、「企業での仕事なんてゲームだから」と考えられるようになり、メソメソ期間が短くなってきました。

今日は、自身や同僚との経験をもとに、会社員生活をいかにゲームと捉え、気持の持ちようで乗り切るかについてお話しします。2つのパターンで、昇進して上り詰めたい人とそうではなく、平穏な会社員生活を目指す人の視点で説明します。

目次
1.会社で昇進して上り詰めたい場合
2.昇進は特に目指さず現状維持でよい場合
3.まとめ


1.会社で昇進して上り詰めたい場合

私は日系企業からMBA留学を挟んで、大手外資系メーカーに転職し20年ほど勤めました。平社員から財務部門長になりましたが、失敗も多く経験しており、決して順調なキャリアではありませんでした。

MBA留学をした上で、日系企業から、大手外資系企業に転職したので、その投資に見合うリターン、すなわち留学の元をとるべく、少しでも早くに偉くなって高給を稼ぐことを目指していました。ただ、実際のキャリアはそんなに甘くありませんでした。

良い上司のもとで成長を感じられた1年を過ごしたと思ったら、突然上司が変わってパワハラに遭遇し、2年ぐらい不遇の時代を過ごしたりといった感じです。

ある時は外資に勤めたのに、会社が投資した日系企業に出向することにあり、その会社を建て直す過程で経営陣と激しく揉め、鍛えられたと同時に精神的にかなり疲弊しました。

その後、突然、スペイン支社での短期プロジェクトという「ご褒美」仕事が降ってきました。ラテン気質の明るいスペイン人の同僚、美術館、サッカー、グルメといろいろ楽しかったなぁと思ったのも束の間、帰国後、誰もが嫌がるロクでもない部署に異動。。。。

そんな経験を重ねたときにふと気づいたのは「仕事は昔やった人生ゲーム」であることです。サイコロを降って、「6が出た!」と喜んで友人を尻目に自分のコマを進めると、「車が故障して」一回休み。その次にやっと自分の番が回ってきたと思ったら、賽の目は1。一コマしか進めないと、がっかりしてたら、「臨時ボーナスで100ドルもらう。」

会社で昇進して課長になって周りの自分の見る目が変わり、すぐに自身の経験したことのない複雑な課題に直面。社内外の気難しい偉い人を調整しきれず、自身の無能ぶりに落胆。でも落ち込んでいる暇はなくて、このまま良い時と悪い時を経験し、生き残れば晴れて部門長に。

しかし、これが良いかというと、場合によっては部門長としてコンスタントに結果を出せず、クビになったり、辞めざるを得ない状況になる場合があります。人によっては、ここからもう一段上に上がる人もいます。

クビになったから失敗かというと、そうでもなく、そこから転職したり独立して成功する人もいます。違うスゴロクや全く異なる、例えばメタバースのゲームに移り、うまくいく場合もあります。

よって、ある程度のポジションまで昇進したとしても、突然ゲームオーバーになることもあるし、ゲームオーバーになっても、また別の会社でキャリアを再スタートして一番で上がることもあります。

なので、あまりその時々の運に一喜一憂せず、「所詮会社なんて、勝者は株主だけの資本主義ゲームで、役職によって濃淡の差はあれど、みんなが雇われのゲームプレイヤー」と割り切ると気持ちが楽になります。


2.昇進は特に目指さず現状維持でよい場合

外資系でも昇進を目指さない同僚や部下の人たちを何人か見てきました。彼らは専門的な業務の遂行能力は高いのですが、特に管理職、すなわち人を管理する役職を目指さない人たちです。

これもまたゲームとしてはありかと思います。ずっと上がらないでサイコロを振り続け、ボード上に残るのです。外資の企業によっては「Up or Out、昇進するか辞めるか」という暗黙のルールがあり、成長を求めないなら辞めざるを得ない組織もあります。ただ、そうでない外資系企業もあり、私の勤めた大手の米系企業は業務で貢献できる限りは、会社に居続けることができました。

これはこれで一つの選択と思います。経営陣からのプレッシャーや、部下の管理義務の無い役職で、安定した業務を遂行し続けるのです。例えば、データ分析やITに強いベテラン社員です。

ただ一つ注意すべき点は、次々に入社してくる若い人たちに負けないだけの、差別化された業務能力をキープし続けることです。彼らの方がコストが低く能力も高いと、取って代わられてしまうので、スキルのアップデートと差別化は必要です。

これが可能であれば、昇進を目指さない会社員人生も選択肢としてはありです。


3.まとめ

私も平社員から部門長になるまでに、パワハラにあったり、プロジェクトを頓挫させてしまったり、過労で病気休暇を申請して休んだりと、いろいろネガティブな経験をしてきました。でもこれも、ゲームで言うところの、マリオがクッパ大王をやっつけるまでに、カメの甲羅に轢かれたり、クリボーに引っかかって、また、めげずにやり直すのと大して変わらないでしょう。

あまり、ひとつひとつの事象に過剰に反応せず、長い社会人ゲームの一イベントと捉え、ゆったりと構えてみてください。たとえ、立ち止まってしまっても、そういった時こそ、走っているときに気がつかなかった大事なものが、見えてきます。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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