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「LINEで始まる、新しいおもてなし体験」のお話

私たちは、「tuna」という”LINEで始まる、新しいおもてなし体験”をコンセプトにしたD2Cツールをリリースしました。
新サービスをより知っていただきたく「tuna」の開発の背景、今後の構想をお伝えできればと思います。「いいね!」「なるほどね~」と思ったらシェアいただけたら嬉しいです。

「一点もの」のホテルづくりのスタート

私たち7gardenは「宿泊事業領域にて新規性、独自性の高いサービスをつくる」という思いではじめた会社です。成長市場であったホテルの企画運営事業を2018年にスタートしました。

個人投資家、不動産事業者、ファンドの方に、物件の紹介から企画運営までを任せていただく「一点もの」のホテルの保有をうながす事業モデルです。
と同時に、宿泊施設運営に最適なシステムも内製で開発をはじめました。

怒涛の開業ラッシュとSaaS事業への思い

2018年5月に東京新富町に1棟目、8月に東神田と浅草にそれぞれに飲食店つきホテルの2,3棟目、2019年11月に福岡天神に飲食店つきホテルで4棟目、2020年8月に東京神楽坂に5棟目をオープンという怒涛の開業ラッシュ。

5棟を企画運営、約100名のスタッフ採用、育成をしつつ、同時に新規開業ホテル企画も進めていました。

話は少しさかのぼりますが、私自身、2010年から約4年間アリババジャパンにてSaaS事業に身を置き、テクノロジーの力で世界を変えていくのを目の当たりにし、その後、2014年に不動産テックのイタンジ(株)に転職をし、toB向けSaaS事業の立上げからPMFのフェーズを経験しました。まさにリーンスタートアップな日々はとても刺激的で、プロダクト開発やカルチャーづくりの学びとなりました。

それらの経験から「いつかSaaS事業をおこしたい」と考えるようになりました。その思いは強かったものの「宿泊領域×テクノロジー」の解像度が低かったことから、すぐには着手できませんでした。

「1点もの」のホテルづくりの企画運営事業は今だに可能性を感じていますが、2020年2月のコロナ到来とともに新規開発ホテル向けのファイナンスがピタリととまり、奇しくもコロナ下でSaaS事業へのチャレンジが積極化することとなります

D2Cツール「tuna」の開発背景


宿泊業界は、訪日客の増加に伴い、新規開業、新規チャネルづくり(エアビーや中国系予約サイトの構築)ばかりに目がいく状況が続きました。

本来、宿泊事業者にとって、ゲストの「心に残る体験(UX)」の創出、ファン化に向けた「ロイヤリティプログラム」の構築は重要度の高いテーマです。

ところが、それら向けの主なデジタル化アクションは、客室内の端末による多言語対応やオリジナリティに欠ける情報提供程度で、UXやカスタマーエクスピリエンス(CX)への投資や体制づくりは先送りされ続けてきました。

また「ゲストに感動を。喜んでいただきたい。」という思いで入社する現場スタッフはチェックイン・アウト対応、清掃業務に追われる日々で、ゲストとのタッチポイントはごく僅かゲストへのホスピタリティやサービスを届けることができない現実に、フラストレーションが溜まっていることも感じました。

そんな中、コロナにより新規予約が激減し、ゲストとのタッチポイント、繋がりの欠如による様々な課題が浮き彫りとなりました。

こうした宿泊事業者の”真”の課題が見え始め、D2Cツールの「tuna」のサービス構想が具体化していくこととなります。

「tuna」とは何か?

ユーザに「LINEで始まる、新しいおもてなし体験」をというコンセプトをもとに、LINE公式アカウントの機能を拡張させた業界特化型のD2Cツールです。

これまで宿泊業界は、様々なシステムが散在し、ゲストデータがシステム毎にバラバラに管理されていました。ゲストデータを活用することはメルマガや郵送DMの一斉配信くらいで、ゲスト一人ひとりに向き合うことが難しく「ネクストアクションのためのデータの蓄積や運用」はほとんどの施設ができなかったのではないでしょうか?

ゲストとのつながりの起点となるLINE「友だち追加」をチェックイン時にできないか?そう考えた結果「LINEでチェックイン」というアイデアがうまれました。

ゲストはフロントで「QRコードを読み取り(友だち追加)」「予約時の電話番号入力」をするだけ。宿泊名簿がLINE上に立ち上がり、わずかな操作で宿泊名簿が完成。フロント近くのソファやラウンジでコーヒーを飲みながらチェックインができるので、混雑時にゲストを長い列に待たせることもなく、記入ミスで顧客情報を失うこともありません。

施設側は、QRコードをフロントに置くだけ。チェックイン端末やPMSとシステム連携する必要もなく、オペレーション変更も不要です。

私たちが考えるLINEチェックインは「スタッフの無人化や省力化をしましょう」ではなく「スマート化しデジタル面での手厚いオモテナシを始めましょう」なのです。LINEチェックインが起点になり、宿泊施設はLINEを通じてゲストにいつでもダイレクトアプローチが可能となるのです。

なぜ「tuna」はLINE拡張サービスなのか?

tunaを導入することで、宿泊施設はLINE上でアプリと同じような機能を構築することができます。

これまで、アプリ導入は開発・運用コストが高く、仮に導入しゲストにダウンロードいただけても、「忘却され、画面から埋没し、削除」が現実で、双方に大きな利点がありませんでした。

私たちはこれらの課題解決にはLINEの活用が最適であると考えました。
以下、公式LINEアカウントの機能拡張サービスにした背景 

・導入コスト、運用コストを抑えることができる
・ダイレクトに情報を届けるプッシュ導線がある
・ゲストにとって身近で接触頻度が多いコニュニケーションツール
・不特定多数・1対多でなく、1対1のやりとりができる
・現場スタッフがコンテンツ作成から運用まで一気通貫で行える

ゲストの感動体験に必要なものは?


ゲストが求める体験への期待値が上がり、情報取得のリテラシーも高まるなか、「検索で誰でも探せる情報提供」ではゲストは満足しない時代となりました。
「ローカルでディープな情報」や、新規性や季節性のある「旬でユニークな情報」をゲストは求めています。例えば、

(ゲスト)「近くのおすすめサウナはどこですか?」
(スタッフ「セルフロウリューできて、しかも”水風呂がサウナの中にある”ウェルビー福岡はここからタクシーで3分です!シングルの水風呂もあります、私は痛くて入れません~!」

(ゲスト) 「近くの夜散歩コースのおすすめは?」
(スタッフ)「今の時期は清水寺が夜の特別拝観をしていますよ!桜がライトアップされていますから夜のお散歩に最高の時期です。まだ少し肌寒いのでフロントでサービスのホットコーヒー片手にお出かけくださいね!」

と言った具合に、スタッフ側も沢山の情報を持ちあわせているが、なかなか伝える機会や方法がなかったのですtunaを活用することで、ゲストの誰もが知りえる情報となるのです。

現場スタッフが独自の情報や思いを込めてコンテンツを作る。そのリアルな情報こそゲストの感動体験につながるのではないでしょうか。

今後のtunaの事業展開は?

tunaは施設とお客様をダイレクトに繋ぎ、私たちはtunaを様々なサービスと繋いでいきます。

直近は、宿泊施設の在庫と料金を一括管理するサイトコントローラーとAPI連携を積極化しています。2021年秋には業界シェア大手の手間いらず様とのAPI連携を終え、近日中に同じくシェア大手のねっぱん!様とも連携を完了します。

その他、宿泊施設の直接予約導線であるブッキングエンジンや基幹システムのPMSとの連携に向けた協議既存アプリとのLINE連携独自機能を盛り込むLINEミニアプリ開発相談を受ける機会も増えてきました。

また、某旅行代理店とのアクティビティコンテンツ連携のテストがスタートしたり、地方自治体と「地域の関係人口創出と拡大」に向けたtunaを絡めた議論が進んでいたり、大きな期待を感じでいます。

宿泊施設は「リアルでの顧客接点があり、顧客情報を豊富にもつことで、様々なサービスやコンテンツと相互につながる起点」となりえるのです。

tunaとあらゆるものが接続され、tunaとゲストが接続されれば、私たちが考えつかないような未来も待っているのでは?と私たちもワクワクしています。
tunaを利用いただく皆さんと一緒に私たちも成長していくことをお約束いたします。

株式会社7garden 北野賢


D2Cツール「tuna」
https://tuna-cloud.jp/hotel/


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