行動変容の核たる考え方「CGCモデル」
前回書いた、Webワークシート(ViewGram🄬)の話が思った以上に多くの方から反応があり、やってみたい、作ってみたい、というお声がけを頂きました。お読みいただき、そして早速行動に移していただきありがとうございます。
例え同業の方であろうと人材育成に熱を帯びながら活動されている方は、勝手ながら同志だと思っていますので、気になる点があれば遠慮なくお声がけください。
さて、もう一つ我々が大事にしている研修の”型”をお伝えします。
もしよろしければお付き合いください。
今回もいくぞ~!テッテレー!
▼CGCモデルとは
CGCモデルとは、今まで我々がトライ&エラーを繰り返し辿り着いた、現段階で行動変容に最も効果があるであろう企業研修の”型”をContinue-Growth-Cicleと名付け、その頭文字をとった造語です。
凄くシンプルです。
研修⇒考える⇒事後課題(また考える)⇒職場実行⇒行動変容測定
⇒研修⇒考える⇒事後課題(また考える)…
ですw。
▼CGCを実施した結果
まず、このCGCモデルを導入頂いたお客様の、結果からご紹介したいと思います。
・上司からの評価:96%の受講者が向上
・上司評価が4以上の割合:before 7%⇒after 52%
他にもいくつかご紹介したい数字はあるのですが、ここまでにさせてください。ご担当の方の熱意と共にしっかりコラボレーションできた結果ですが、手前みそながらちょっと凄くないですかw?てへぺろ。
▼CGCを実施するにあたり大変なこと
こういう風に書くと、非常に簡単なように見えるかもしれません。確かに構造はシンプルなんですが、実際に実施をしていくうえでのコツと留意点をご紹介したいと思います。
①サイクルは数を多くした方が効果は出やすい
このサイクルは、数を回せば回すほど効果は高くなります。なので、我々はあえて半日研修もふくめた複数回でご提案します。終日or2日間単発研修ドカン!では、ほとんど効果が出ないのでご注意ください。
②サイクルの期間は1~2か月が適切
ここはもう少し検証する必要はありますが、今のところ1~2か月くらいのサイクルが業務との連携踏まえて適切ではないかと思います。これは論理ではなく経験値的な観点です。このくらいの期間だと研修の内容を覚えてくれていたり、書いて頂いたレポート内容の鮮度も保てます。受講者にとっても適切な期間なのではないでしょうか。
③何よりも流すストーリーと接続が本当に大事
CGCモデルは、本当に誰でも真似できると思いますし、遠慮なくパクっていただいても良いと思います。ただ、パクっただけでは機能しない可能性は十分あります。
このCGCモデルを構築し効果を生み出す研修を行うには、CGCモデルの背骨をしっかり構築し、スムーズな接続を実現するストーリー設計が何よりも大切です。ここを外したりずらすと、効果は激減してしまうのでくれぐれもご注意ください。要は、研修をただ並べただけではその効果効用を享受できません。
ちなみに我々は、ここのストーリー設計には少し自信があります、僕ではなくうちのNさんですけど♪
▼講演の後のアンケートのコメントから…
とあるカンファレンスでこの話をした後、以下のようなコメントを頂きました。
確かにおっしゃる通りです。それぞれは全く新しいものではありません。ただですね、ここまで本当に実施をされてのご発言でしょうか?
知らない⇒知る⇒わかる⇒できる⇒やっている
は全然違うじゃないですか。
僕らは”やっている”状態で見えた世界があって、それを皆さんに共有し、もっと意味のある人材育成をしませんか?という提案を世に問うているんですよ。
ただ、こういうご意見が僕を熱くさせてくれるので、それはそれでよいかとも思っています。
▼単発研修で行動変容を起こそうとするには、無理がある
前提をお伝えすると、単発研修を決して否定しているわけではありません。目的によって研修内容は異なって当然です。インプットが目的の研修もあれば、交流が目的の研修もあるでしょう。なので、単発研修の意義はあります。
人事の皆さんは単発研修で行動変容や、目に見える効果を求められる場合があります。背景を勘案するに、上席や役員からのオーダーに応えなければならない、ということも多分にあるでしょう。その背景は理解しつつもしかし、行動変容を目的とした単発研修は、行動変容が起きる確率が非常に低い、ということは、声を大にしてお伝えしたいです。言葉を選ばずに言うと、行動変容が起きない研修を乱発して研修した気になっているよりは、しっかりじっくり腰を据えてCGCサイクルで行動変容を狙った方がかなり生産的だと考えます。
僕の経験則的なところはありますが、学校の授業や塾を受けただけでは成績は上がらないじゃないですか(え、僕だけw?)。理解や気づきがあって、その上で自分で考えて問題をやってみて、できたところとできなかったところがあって・・・その繰り返しで能力が向上するのでは?
これが、遠回りの様で最も近道だと思います。
やっぱり、手間暇かけないと結果は出ないっすよ、人材育成は。
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