さときんぐのエペジーーン日記

東京オリンピックで見事日本フェンシング史上初の金メダルを獲った男子エペ団体の4人! 合言葉の「エペジーーン」その意味とは何かを読んで知ってもらえたらなと思います! またフェンシング未経験の方にもユーモアを交えたフェンシングの魅力をyoutubeで配信していますので是非ご覧下さい!

さときんぐのエペジーーン日記

東京オリンピックで見事日本フェンシング史上初の金メダルを獲った男子エペ団体の4人! 合言葉の「エペジーーン」その意味とは何かを読んで知ってもらえたらなと思います! またフェンシング未経験の方にもユーモアを交えたフェンシングの魅力をyoutubeで配信していますので是非ご覧下さい!

    最近の記事

    15.準決勝 対韓国 & 決勝 対ROC(ロシア)

    ※準決勝、決勝に関してはTV等で放送を見た人が多いと思うのでサラッと書きます 笑 準決勝では日本の作戦が見事にハマッた。 韓国のエースであるパク・サンヨンとはあまり勝負をせず、他の2名の選手から確実に点を取る作戦に徹し、危なげなく勝利。 先のアメリカ戦、フランス戦に比べると、見ている僕もかなり安心して見ていられた。 そして銀メダル以上が確定。 対ROC(ロシア)との決勝では最初に「おや?」と思うことがあった。 順番がおかしいのだ。 いつもなら、相手のエースであるビダ選手に

      • 14.加納くん

        加納くんのプレーはいつも見る人に勇気を与えてくれる。 どんな不利といえる状況を自らの力で覆し勝利してきた。 そんな加納くんのプレーを見てると、僕は心が沸いてくる。 そもそも、エペは全身どこを突いても良しとされてるので、世界的に見て体格が大きい選手が有利とされている。 その点、加納くんは173cmと小柄で、体格としてはお世辞にも恵まれてるとは言えないだろう。 だが、これまで幾度となく自分より大きな相手に勝ってきた。 スピードを活かして相手の懐に入り、突く。 文字にすると簡単に

        • 13.優(まさる)

          山田優は楽しむ。 「うわっ!やられた!」、「よっしゃ!」、 明るい声が練習場に響く。 優だけは点数を取っても取られても一喜一憂で、子供みたいにいつも無邪気だ。 だからみんなもつられて自然と練習中の口数が多くなる。 きつい練習でも楽しくなってきて、自然と活気がつく。 そんな優のことが、エペジーーンは好きだ。 そしてもし、仮にフェンシングの神さまがいるとするなら、やっぱり優の事を好きだろうと思う。 楽しそうにフェンシングをする姿は、誰もが好きになると思うから。 ただ、優の凄いと

          • 12.準々決勝 対フランス

            準々決勝、絶対王者との対決。 フランスは世界ランキング1位 オリンピックでは3大会連続で金メダルを獲得している。 また、今回のオリンピックでは個人戦でフランスの選手、カノーネが優勝、金メダルを獲得している。 もちろん他の選手も実力者(世界ランクはボレル6位、バルデネ12位)揃いで、実質今回の団体戦の優勝候補で、絶対王者とも言っていいぐらい強い。 日本チームは序盤から競り合う善戦で、(山田)3-5、(加納)7-9、(宇山)12-15、(山田)17-18、(宇山)22-25と、

            11.宇山

            宇山のプレーは読めない。 フェンシングは基本、駆け引きが大事だが、相手が宇山の場合、動きや考えを読もうとすると沼にハマる。 僕とは同い年ということもあり一緒に懐かしのバンドの話から最近の曲についての話もよくする。 好みの音楽の方向性は合うがフェンシングの方向性は多分違うんだろう、僕と宇山のフェンシングは全然違う笑 ただ、その宇山とフェンシングでシンクロしたなと思った瞬間が二度ある。 一度目は2019年3月のアルゼンチンで行われたワールドカップで日本が初の団体優勝をした時。

            10.対アメリカ

            7月30日、この日の朝10時から始まったこの試合は、(ネット中継オンリーだったので)見ていた人が少ないと思うが一番のヤマだったと思う。 日本は世界ランクは8位、本来なら世界ランク4位に入るか、アジア大陸での出場枠(韓国がゲット)を獲得することがオリンピックの出場条件となるが、今回日本は開催国枠での出場となった。 対するアメリカの順位は9位、アメリカ大陸の出場枠を獲得しての出場となった。 世界ランキング的に見ると大差が無いが、僕の目から見て日本の方が圧倒的な実力を持っており、

            09.見延さんの言葉

            僕はもともとフルーレを小2からやってきた。 だけど途中で限界なのかな?と感じる時があった。2017年頃。 大好きだったはずのフェンシングが何でこんなにつまらないんだろう、と思っていた。 でも見延さんにある日「エペしてみたら?」と言われた時、もう一度フェンシングを好きになるチャンスかもと思えた。 正直それまで見延さんとは話したことなかったし、むしろ勝手に怖いと感じていた。 何故エペジーーンに誘ってくれたかはわからない。 おそらく大した理由ではなく気まぐれだろう。 でも僕が今エペ

            08.いいものを見て食べて感じる

            見延さんはいつも国内の合宿に行くと必ずその土地の名産を調べる。歴史も。 時間がある時は何軒かお店に足を運び自分に合った物を見つけ、どういう思いで作ってるのか、こだわりまで聞くそうだ。 またそれをみんなに共有してくれる。 最近だと、僕は佐賀で食べた海苔には衝撃を受けた。 今まで食べた海苔と本当に違う。 わざわざお店まで僕達を一緒に連れて行ってくれ、店主の方にこだわりなどを聞いてくれた。 僕の舌が何流かは置いといて、この海苔は一流だと感じた。 また見延さんが言うなら一流なんだと思

            07.歴代のエペジーーン

            見延さんがよく飲み会でいう言葉。 「俺らは先代(エペジーーン)が切り拓いてくれた道をさらにみんなで大きく切り拓いていかなくちゃいけない」 (西田)祥吾先輩や(坂本)圭右さんを初め、今まで数々のエペの歴史を変えてきた人達。 その変えてきた人達の想いや歴史を僕みたいな新参者にも話してくれる。 そして見延さんもリオ五輪に出て、ワールドカップやグランプリ大会で優勝し、いくつもの歴史を作ってきた人。 これは憶測だけど、 もしかしたら見延さんはオリンピックで金メダルを獲るために必要なも

            06.わからん

            見延さんは「わからん!」とはっきり笑顔で言う。 宇山とフェンシングの話をしてて、見延さんが前のめりでその話を長い事聞く。 「ほうほうそれでそれで?…ごめん!わからん!笑」 (山田)優の試合を見ながら横で、 「天才やな〜!俺には何故あそこでそうしたかわからんわ〜 笑」。 加納君の時も、 「よくあの場面で突っ込めたな!俺には出来んしわからん! 笑」。 僕から見てもみんなは個性の塊で、その個性はそれぞれ独特な形をしてる様に思える。 でも見延さんはそこを認めてるし、わからなくてもそれ

            05.来るもの拒まず去るもの追わず

            見延さんの性格。 ただ、見延さんが唯一、去ろうとする誰かを引き止める瞬間がある。 誰かがエペジーーンを抜ける時。 大学を卒業して、就職のために辞めていくメンバーに、 「また戻って来るんだろ?待ってるぞ!いや帰ってこい!」と引き止める。 実は今回の宇山もその一人。 宇山は2019年頃から利き手の痺れや痛みに悩まされていた。 それは剣を力一杯握っていても相手にその剣を叩かれたら痛みで離してしまうほどのキツい痛み。 2020年11月冬の大分、日田での合宿中に宇山は見延さんと僕の前

            04.ガチな土曜日

            エペジーーンは毎週土曜日にナショナルチームのチームメイト同士でトーナメントの試合をよく行う。 それに勝ったら国内ランキングが上がるというわけでも無いし何かを貰えるというわけでも無い。 だからエペジーーン内でのモチベーションも様々。 ただその試合に勝った負けたというだけの世界。 毎日のように練習しているから相手の特徴や癖などは丸裸。 今回のオリンピックメンバーもこの試合の中で負けることがある。 どんな強い選手にも絶対は無いということ。 見延さんは負けるといつも悔しそう。 悔しさ

            03.俺たちは最強や

            出場権を懸けたツアーの真っ只中では、個人戦や団体戦の枠を狙って、普段は仲のいい日本の選手の間の空気も殺伐としてくる。 試合後、負けてヘコむ選手が多い中、必ず見延さんが「全員飲みいくぞ!」と全体に声をかける。 試合に負けた日、エペジーーンは必ずお酒を飲む。 おそらく、負けて、飲むような気分ではなく渋々その飲み会に参加している選手もいると思う。 でも見延さんはそれでいいと言う。 時間が過ぎてくると自然と笑い声やくだらない話も出てくる。 そして飲み会の中で見延さんが口癖のようにい

            02.怒るコーチ

            僕たちのコーチは、時に理不尽な理由で選手を怒ることがある。 合宿でやる遊びのバレーボール、コーチはいつも本気で、人のミスを許さない。 彼にとっては遊びではないのだ。 「負けたのはお前のせいだ!」と怒号を飛ばす。 みんな、いつもの事だとわかっているが、けどやはり言われた選手はヘコむ。 そして彼の言い分はこう。 「日本人のメンタルが弱いから俺があえてストレスを与えてる。試合は理不尽な事だらけ。それに耐えれないようだと試合に勝てない」 みんなが「なんだそれ?」と不満そうな顔をする

            01.御輿

            オリンピック直前6月に行われた三重県の合宿の際。 見延さんと部屋でお酒を飲んでいると、見延さんは奇妙なことを言った。 「俺たちは今御輿に乗ってて、それを担いでもらってる」 急にそんな話をしだしたもんだから「少し酔ってるのかな」と思ったけど、 見延さんの顔を見るとマジな目をしていたので、すぐに違うと分かった。 「俺たちの御輿は皆んなに担がれながら オリンピック前の大会という山々を越えて、 今さらに大きいオリンピックという山の頂点を目指してる。 御輿の上に乗ることができる