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人生色々。ラーメンも色々。【読書感想】

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教養としてのラーメン 青木健(著/文)

ラーメンを語る上で
何が大切なのかを
教えてくれる一冊。

と、言うより、
ラーメンを語る上で
知っておきたい教養が
書かれた一冊。

どういうことか。
「あそこのラーメンはーーー。」
「どこどこのラーメンを食べてきた。」

このように、
いわゆるラーメンオタクは
自身の経験に
ウンチクを交えたマウントを
とりがちですよと。

ラーメンは店々で
こだわりが違うし、
他の料理と違い、
同じ店のラーメンでも
味噌、塩、醤油と
バリエーションも豊富。

そもそも、
この店が1番美味いなんて評価は
人それぞれなのだよと。
それゆえ、
ラーメンに点数をつける行為についても
反対的な意見を述べられています。
いやはや、僕も耳が痛い痛い。

ラーメン屋について
人に感想を尋ねられた際に、
良い物には95点、
好まない物には60点
のように伝えがちです。

そうではなく、
ラーメンという文化を
「つくり方」「食べ方」
「メニュー」「店」
「ビジネス」「考察」
「知識」「客」
の8つの観点から理解し、
どこの店でも楽しめる
自分になることを
理想としています。

確かに
人それぞれに好みがある以上、
評判や口コミは
参考にはなったとしても、
自分に絶対を約束する物ではない。

評価や経験を
ひけらかすネタを作るよりも、
その店のこだわりにアンテナを張り、
特徴をとらえながら一杯を戴く事が
真のラーメン通なのだという事です。

印象を大きく左右する
ラーメンの見た目には
どんな工夫がされているのか。

自分が本当に食べたい味を
押し切ってまでおすすめを
選ぶべきなのか。

一流の常連客の店での
立ち振る舞いとは何なのか。

麺の啜り方や、
スープの味わい方に
正解はあるのか。

ラーメンの地域性とは
いかほどなものなのか。

などなど、
一杯のラーメンから、
店のこだわりを感じ尽くす為に
役立つ教養が満載です。

ただ、
一点だけ反論を言わせてもらうなら
僕はラーメンを食べながら
スマホでプロ野球情報や
Twitterを見漁る時間を
至福としています。

本書によると、
この行為は作ってくれた人に
失礼になるから芳しくないとのこと。

しかし、店によっては、
漫画や雑誌が置いてあります。
この行為を失礼だと思う店もあれば、
推奨する店さえ存在するのです。
金を払えば何をしても良い
とまでは考えてません。

とは言え、
食事とは本来楽しむもの。
できることなら、
この行為を容認していただきたい。
もっとも、食べ終わっているのに
スマホを触って1時間も
席を空けないのなら話は別。

ラーメンを楽しむ上では、
こう言った自論を持つ事も大切で、
それほど自由な感覚を持つべき
食事であると
考えさせられる一冊でした。

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