フリーの編集ライターの私が、バリスタという肩書きも持ったわけ
もともとコーヒーは好きだったんです。コーヒーは仕事の相棒とも言える存在。
でも「もっと深めよう」と思ったのは、ライターとしてコーヒーメディアの執筆に携わったのがきっかけ。
UCCさんのWEBメディアで、家淹れコーヒーの基本や、抽出器具について、時には「使ってみた」「試してみた」という体験記事を書いたりしていました。
コーヒーの知識が身につくにつれて、その奥深さに驚かされました。
そして様々な産地の豆を試すうちに、これまで苦手意識を持っていた「酸味系コーヒー」の美味しさにも気づきました。…というか、これまで「好きじゃない〜」と思っていた酸味のコーヒーの多くが「劣化」による「嫌な酸味」だったことを知りました。
新鮮な豆が持つ酸味は、甘くて華やか。
さらにナツメ社から出版された丸山珈琲さんの書籍『エスプレッソパーフェクトバイブル』の執筆にも携わり、第一線で活躍されているバリスタさんの思いやコーヒーとの向き合い方に触れ、ますますコーヒーの世界への興味が深まりました。
「もっとコーヒーを勉強したい、経験したい」。
同時に「美味しいコーヒーを誰かに淹れたい」と思うように。
幸いにも自宅から徒歩圏内のカフェで働かせてもらえることになり、月に数回のスポットバリスタとしてお店に立たせてもらうことに(それでも採用してもらえたのはありがたいことです、ほんと)。
お店にはシモネリ社の立派なエスプレッソマシンがお店に設置されていたこともあり、同時にエスプレッソの勉強もスタート。あちこちのセミナーに通ったり、カフェめぐりをしながら、学ばせてもらってます。
今年の秋には、無事に日本バリスタ協会の試験に合格し、L1(レベル1)の認定バリスタとして心機一転コーヒーと向き合っています。
編集やライターの仕事をしている時、自分の携わったメディアや雑誌、書籍を手に取った人の反応や感想を直接見聞きすることはほとんどないですが、
バリスタの仕事は、自分が淹れたコーヒーを目の前のお客さんに飲んでもらい、直接感想を言ってもらえる。これがなかなか面白い。
一口飲んだその瞬間に、自分の淹れたコーヒーの評価が決まる。飲食の仕事は緊張します。
でも、編集ライターの仕事にはない、「受け取り手との距離の近さ」があります。
自分の仕事が、お客さんにどのように届き、どのように受け止めてもらえるのか。
取引先の担当者さんの顔でも、パソコン画面でもない、そのずっと先にいる読者の顔を想像しながら手を動かすこと。編集ライターとして姿勢を正してくれる機会にもなっています。
新しい肩書きを持つことで、これまでの肩書きを見つめ直すことにもなる。
バリスタとしてのチャレンジは、「時には今の仕事から一歩離れて客観視することも大切」だと気づかせてくれました。
今後、編集ライター&バリスタとして、どんなことができるのかも楽しみ。新しいサービスや情報発信ができたらいいな〜なんて考えながら、温かいカフェオレを味わうのでした。
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