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短歌

29
短歌含むの全部。
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#詩

つづけ

つづけ

つづける

書きつづける

いつか物になると信じ

つづける

現世がダメなら

来世でもいい

つづける

書きつづける

途中で止めてばかり

ブツブツ切れていてばかり

もう切れない

もう切らない

つづける

つづける

つづける

つづけると決めた寒き日始まりと終わりの鐘が響く冬の日

令和5年11月17日9

母親

母親

善き性質と

優しい笑い声を持つ

慈しい母を持ち

それを知ってか知らずか

甘え甘えて

親不孝を繰り返し

悲しい目

泣きはらす涙の目

そんな辛い目に会わせてばかりいる

親孝行がしたいと母に良い思いをさせて上げたいと

心から心から思い

又祈る

神に

良心に祈る

誓いも証言も要らぬ

そんな立派なところには当然

僕はいないので

良心に、内なる神に誓い

又祈る

優しさが

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影(11/13)

影(11/13)

怒りと慈しみを往還し

忙しく漂う川のイリュージョン

その幻に夏の面影と君の笑まいを視れば

儚くも儚くも浮き立つ思い出とかつての恋

瞬時暗転する心の舞台

苦しくも暗くもある我が心に

一つのろうそくを朧に灯す

淡く仄かに照らし出される互いの面影を

遠景となった思い出に捧げれば

速やかに速やかに雲は流れ

暗い現実へと意識を戻し

一つ溜息、一つ微笑み、又忙しくも

現世なるこの世の闘

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聖性(11/7)

聖性(11/7)

もしも僕の聖性が

皆の嘲りを照らすとしても

僕は明るく正しく行こう

百万の那由多を越えて

優しく光るその稲光り

鳴神さえが透明にとよむ

僕の胸にとよむ

僕の聖性又内なる神は

昔から、又彼方から伝えられたもの・・・

僕も又優しく抱きしめ

この道を和やかに歩いて行こう

皆の嘲りを引き出すとしても

僕は明るく正しく行こう

鳴神のとよみ照らせる稲光り雨の止みしに星は輝く

嘲りを

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偽金造り

偽金造り

パソコンで詩を書く詩人がいるとしたら
それは偽物の王で、偽善オリンピックの
金メダリストだ(もちろん、その金も偽のメッキである)
ところがやっかいなことに
僕がそうであった
かつてパソコンで詩や
タブレットで短歌をむやみに書き
文字通り書き捨ててしまった
つまりは削除してしまった
やっぱり頼りになるのは手の感覚と
視覚の微妙である
紙だと火中することになるが
削除すらが美しい
詩が最も美しいのは火

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トランス、ツリー

トランス、ツリー

「巨樹は星座の瞬きを知る」

ある寝られない夜に、僕はちょっとした旅を思いついた。
思念の旅である。
布団の中で、体の中に流れる川に浸ろうと思った。
だが、冬の寒さゆえ、暖かいものが良さそうだと思いなおす。
大きな樹が良い。千年以上生きている、大きな樹。
その木になれたら、暖かい気持ちを分けてもらえるかもしれない。
地元の神社、好きな大きな樹がある。
榧の大木である。
頭の中で、その木の側まで行く

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雷雨とか雪とか

雷雨とか雪とか

令和五年霜月の天気の記録

11/7
この聖性が皆の嘲りを照らすとしても
僕らは明るく正しく行こう
百万の那由多を超え優しく光るその稲光
鳴神さえが透明に胸にとよむ
聖性また内なる神
昔、また彼方から伝えられたもの
僕もまた優しく抱きしめ
この道を和やかに歩いて行こう
酷い眩暈と吐き気をもたらす呪いの矢
皆の嘲りを引き出すとしても
一つの清らかな稲妻として
僕らは明るく正しく行こう

鳴神のとよみ

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憧れを知る者だけが。

憧れを知る者だけが。

憧れを知る者だけが苦悩するそして眩く鳴る楽の音

憧れを知る者だけが、到達できる音楽を聴いた。
それは音楽の体をした詩であった。
それは不思議な同時性。
一つの作品であり二つの側面を持つ。
二つの側面は三つ目の不可知の側面を示唆している。
音楽であり、詩であり、そして根源たる祈り。
私も書こう。
論文の体で、詩を。
論文の体で、音楽を。
それら、迸る文章が祈りであるように。
わきいづる祈りであるよ

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台所の歌 パート2(令和4年12月、寮にての黙想)

台所の歌 パート2(令和4年12月、寮にての黙想)

美しい世界を夢見て絵画は語る

美しい夢を世界に降ろそうとして

隣の部屋の聖像や肖像

神の祈りを受けた木片は

(そう、ただ木片であったものが

最早ただの木片ではない)

美しい善への努力を彼方より

不可思議なる方角より送りくる

それだのに何故

君は下らない動画を観ていて

支配者の都合の範囲内の自由を遊ぶのか

真実や真理を退ける世界で

下らない動画に遊ぶのか

実にこの時

世界

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冬のレシピ

冬のレシピ

悲しいことを悲しいと思う
そんな当たり前のことを忘れがちなのは
あまりにもあまりにも
現代人は忙しいからなのかもしれない
疲れもひどく恋も忘れる
一滴の愛をここに
それは魔法のレシピ
君の乾いた心に
沁みていく沁みていく
そして囁きを少々
君は正しくても正しくなくても
心に愛があれば些末なことは気にしなくてもいい
大切なことは君に愛があること
ああ たっぷりの睡眠と深い安らぎが君にあるなら
僕はど

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