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雷雨とか雪とか

令和五年霜月の天気の記録

11/7
この聖性が皆の嘲りを照らすとしても
僕らは明るく正しく行こう
百万の那由多を超え優しく光るその稲光
鳴神さえが透明に胸にとよむ
聖性また内なる神
昔、また彼方から伝えられたもの
僕もまた優しく抱きしめ
この道を和やかに歩いて行こう
酷い眩暈と吐き気をもたらす呪いの矢
皆の嘲りを引き出すとしても
一つの清らかな稲妻として
僕らは明るく正しく行こう

鳴神のとよみ照らせる稲光 雨の止みしに星は輝く

11/13
淡々あわあわと夏と恋とは流れたり冷たき肌に冬を迎えん

怒りと慈しみを往還し忙しく漂う川のイリュージョン
その幻に夏の面影と君の笑まいを視れば
はかなくもはかなくも浮きたつ思い出とかつての恋
瞬時暗転す心の舞台
苦しくも暗くもある心に
一つのロウソクを朧に灯す
淡く仄かに照らし出される互いの面影に
遠景となった思い出を捧げれば
速やかに速やかに雲は流れ
暗い現実に意識を戻し一つ溜息、一つ微笑み
忙しくも現世うつしよの闘いに身を投ずるこの僕の影がある

歌一つ花にたぐえて捧げてん散らす花びら静けき波紋

11/18
物思いに鳴神とよみ紫の光の洗う夕の氷雨か

鳴神のいとどとよみて霰降る光と闇の清き夕立

11/25
初雪に足跡つけて渡る午後吾を慕いし光手に受く

抱きつかんばかりに吾を見し君を冬の今頃思い出しつる

11/26
悲しさを短き歌にのせて詠み寒々し冬より悲しけり

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