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「人生の歩きかた」ができたワケ

はじめまして。
もしくは、いつもお世話になっております。
ささおかみさき です。
(こちらの記事は、ぬま大学の最終報告会でお話した内容から引用しています)

まずはじめに軽く自己紹介からさせていただきますと、私は約2年前に兵庫県から気仙沼に移住してきて、今は南町を拠点にイラストレータ、デザイナーとして活動しています。
気仙沼に移住した経緯は、実は私は20歳の時から5年間ほど精神疾患を患っており、大学を中退したのちずっとフリーターをしていました。
その症状が25歳の時に悪化したのがきっかけで、一度環境を変えることになり気仙沼へと流れついています。
そして気仙沼に移住してすっかり元気になった私は、2023年の「気仙沼ぬま大学」にエントリーさせていただきました。

そんな私がマイプランを作るにあたって、その動機にもなる、
「今自分がいちばんやりたい事」
それは、「心を病んでしまう人を1人でも減らしたい」ということ。
これは自分が身をもってその苦しさを体験したことと、そこから復帰した経緯があるからなのですが、こうして自分が元気になったのを私はただのラッキーだと思っています。
社会の仕組みやどこかの事業に助けてもらったのではなく、ただただ運良く、素敵な出会いがいくつも続いたから偶然ここに立っています。
そこで「いやー私は運が良かったね、ラッキー!」と思って終わりなら話は別なんですが、私は自分の経験を踏まえてこう思いました。

「んなアホな!? ほな運悪かった人どうなんねん。私、運悪かったら死んどったんかい。そんなくじ引きみたいな人生かなわんで、あんな苦しい思いしたのに結果が運任せっていうのはちょっと人生さん無責任とちゃいますか!!」

こんなふうに、運が悪いと切り捨てられるような社会じゃなくて、誰も見捨てない社会になるために、私も何かしたいというのが一番の動機です。

では、その目的を気仙沼でどうかなえるのか。
私ははじめて気仙沼に来た時、エネルギーや活気に満ちた人たちと出会って本当に勇気や活力をもらいました。

その経験から「私のように、気仙沼と出会って元気になる人を増やしたい」と考え、
そのために、「気仙沼の人たちの「パワフルの秘訣」を集めることにしました。
困難や挫折を乗り越えたエピソード、生き方や働き方に対する考え方や、自分との向き合い方など。
そんな話をいろんな人から集めたら、たくさんの人に勇気や発見を与えられるんじゃないか。
それを冊子にすれば、気仙沼の外に住んでいる人にもたくさん届ける事ができるんじゃないか。
そうすれば、「気仙沼の人の力を借りて、誰かの心を元気にする事ができる」。
これが私のプランの軸です。

もう少し具体的に考える中で、このプランに大きく二つの役割を持たせたのが以下です。
①病み防止
②喜びUP

①としては、大なり小なり、今、何かに悩んでいる人へ「こんな生き方や価値観、選択肢がある」と紹介することで問題の解決や改善の手助けをすること。
もしくは、まだ悩んでいないけれど、あらかじめ多くの選択肢を知っておくことで、いつか起こるかもしれない問題への対応策を知っておくこと。

②としては、これは読者ではなく掲載された側に向けて、自分の過去の経験が誰かを勇気づけるという体験を生み出すこと。
普段は可視化されることのない自分の過去が、形ある物になって多くの人の元に届き感動や勇気を与える。そういう機会はありそうで意外と無い。
なのでこの冊子を通してそういう体験ができるというのは、あったら嬉しい出来事ではないかなと思います。

そうして実際にインタビューをしながら制作を進めていきました。
その中でいくつか、ここは守りたいと思った制作のポイントをご紹介します。

①「ゆるめの作風」
 制作の理由や動機が重ためなだけに、ライトにゆるく制作します。
 より多くの人に手にとってもらえるように、今回のターゲットはライト層を設定!
②「勝手に救われてろ」精神
 あまり読者に寄り添いすぎて媚びるのは、作品の幅や可能性を狭めると考えたから。
 私が良いと思うものを作ることに専念することで、モチベーションの維持も測っていく。
③「私のフィルターを通すこと」
 インタビューした中でどこを使うかは、その人の熱量が一番強いと”私が”感じたところや、私が感動したところや。誰かの心を動かすために、まず自分が感動した、というところを大切にします。
以上が制作のポイントでした。

そして、ここまででご説明した全てをまとめて、完成しました。
私のマイプランは「みんなで届ける小冊子”人生の歩きかた”」です。
色々な人の生き方や考え方、価値観や感性、人生のターニングポイントに出会った人や言葉、そんなエピソードを集めた本。
生きていると誰でも悩みや葛藤にぶつかると思いますが、それを乗り越えたり、いい意味で乗り越えなかったりした話が詰まっています。

インタビューしてみて驚いたのですが、どの人もエピソードが全く被らず、みなさん違う事につまずき、違う発見をしてきたんだなというところが聞いていて非常に面白かったです。
全てのエピソードが刺さる、というよりは、全部読んだらどれか一つは刺さる、というのを想定しています。

そして、この作品において私が一番大切にしたいポイントがあるのですが、それがこの作品は「みんなの作品」ということ。
作者は私ですが、これはこの冊子に載っているすべての人の作品です。
実際にご協力いただいた方の中でも、家族と読んでくれたり、完成したらプレゼントしたい人がいる、という様な嬉しいお言葉もいただきました。
一番先には、元気にしたい誰かがいるのですが、その手前の協力いただいた方がまず気に入って、だれかに見せたくなる様な、そんな作品にすることが重要だと考えています。

最後に、今後の展開としましては、この作品を「人生の歩きかた」シリーズとしてどんどん発行していく予定です。
10人が20人、50人、100人とより多くの人の「生き方や価値観」が可視化されれば、それだけ多くの人が救われる”確率”が上がると思っています。
気仙沼から全国に元気と勇気をお届け!
人生を変える一冊ではなく、ほんのちょっと希望をもらえる1冊に。

今後も活動していきますので、応援よろしくお願いいたします!

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