すごいぞ、サツマイモ。

今日、日曜日の朝、家の遠くから聞こえる汽笛を思わせる音。なんとも懐かしいさを感じるこの音。こちらに近づいて来る度に、ワクワクが増す体験。田舎暮らしで音を立てて近づいて来るのは野良猫ぐらいだが、今日は違った。

音に耳を傾け、窓からその音の鳴る方を覗くと、そこにはなんともまた懐かしの光景があった。移動販売の石焼き芋屋さん。

音でもすぐに察しがついていたが、まさか本物をまたこの目にするとは思ってもいなかった。まだこんな素敵な風情と音がこの地域に残っているんだなぁと感銘を受けた。

こんな短くも心も体も温まる瞬間を味わえるのも、田舎に住む特典なのかな。

わりかし早朝だったのにも関わらず、車には何人もの人が買いに出ていた。１本200円。ホクホクに焼き上がったサツマイモ。格別に美味しかった。

ちなみに、この石焼き芋の移動販売、石焼き用の設備とそれを乗せて移動する車があれば、とても手軽に出来るそう。

石焼き用の設備は、積載量を超えない限り取外し出来る「荷物」となり、走行中の火気の使用は、煙突の高さなど諸条件をクリアしていれば、違反にはならないそうだ。また、消防法も原則として建物に対してであり、移動販売車には適用されず、さらには、焼き芋は調理・味付けをしない為、食品衛生法上の営業許可も原則不要とのこと。

なので、車と石焼用の設備、そしてさつまいもがあれば、その日のうちに営業を開始することができる。

これを知ると、なんか石焼き芋の移動販売に今後の可能性と魅力を感じてきた。具体的な根拠はないけど。

ちょうど、僕が活動している受け入れ先の農家さんでも、今年は沢山のサツマイモを植え、収穫した。サツマイモは、茹でたり焼いたりしてシンプルに食べて美味しいのはもちろん、干し芋にしたり天ぷらにしたり、またはスイーツにも使用できる最高の食材。しかも、栽培場所は温暖地なら比較的どこでも可能で、低肥沃度でも育つ為、栽培の失敗は少なく場所さえあれば手軽にできる。さらには、栄養価も高い。

そんな最強なサツマイモを、少しでも多くの方に長く美味しく食べて頂きたいと、日々サツマイモを洗って、生芋や干し芋に加工している。

サツマイモの凄さは、干し芋にした後もさらに発揮される。

戦時中は保存食として軍人の間で大変重宝されていた。それは、干し芋に含まれるビタミンB群が筋肉や神経の疲れ、身体の免疫力を高め、疲労回復を促し、そして腹持ちもとても良いからだろう。

さらには、腸内環境を整え便秘を解消する食物繊維。腎臓から余分な塩分を排出する働きがあるカリウム、それらの働きを助けることができる栄養素のマグネシウム。シミ・そばかすの原因となるメラニン色素の生成をおさえるビタミンC、アンチエイジング効果があるビタミンE、貧血を抑える鉄分などなど、ものすごい数の栄養を干し芋は含んでいる。それ以外にも風邪や高血圧、痛風の予防、冷え性の改善、さらにはダイエット効果もあるらしいから、干し芋って凄い奴だ。

それほど栄養価が高く、また長く美味しく保存出来る干し芋。これはもう、毎日のように食べるしかない。

薪を火にくべ、竈門で自然栽培で育てたサツマイモをじっくり茹で、一個一個丁寧に手作りで仕上げた干し芋。是非、皆さんにも味わって頂きたい！

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ここで今日のドイツ語！

サツマイモ：Süßkartoffel（ズュースカルトッフェルン）

それではまた来週！Bis dann!!