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大人の教科書〜美術館巡り〜

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美術館の紹介です。 作品の感想だけでなく、建物や内装 照明計画などの見所をインテリアコーディネーターの視線で紹介しています。
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#美術館

大人の美術館探訪〜マチス展・東京都美術館〜

大人の美術館探訪〜マチス展・東京都美術館〜

長男Mayaと食事の後、東京都美術館で開催中のマチス展に行きました。

美術館巡りが趣味である夫と私は、子供たちを連れて国内外の美術館に出かけました。
子供に押し付けた一方的な親の想いが、そこにはあったと思います。
その想いを子供なりにしっかりと受け止めていたことを長男から聞かされ、胸が熱くなりました。

長男は中学生の時、ニューヨークの近代美術館(MOMA)で初めてみたモネの「睡蓮」に衝撃を受け

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建築物を見て歩く13国立新美術館〜李禹煥展〜

建築物を見て歩く13国立新美術館〜李禹煥展〜

兵庫県立美術館の中で触れていますが、私が国内で一番好きな美術館は、香川県直島にある地中美術館です。
李禹煥美術館は、地中美術館に向かう途中にあります。
設計はともに安藤忠雄。
自然と共生する静かな佇まいの美術館です。

国立新美術館15周年を記念する企画展に李禹煥が取り上げられたと知り、六本木の地で彼の思想がどんな形で表現されているのかを知りたくて出かけました。

色づき始めた木々と変わることのな

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建築物を見て歩くⅪ兵庫県立美術館

建築物を見て歩くⅪ兵庫県立美術館

美術館巡りは、心が動かされる趣味の一つです。

本を読むことも同様ですが、
大人になった今、小説の類に向き合うことは少なくなったように感じます。
唯一、言葉の紡ぎ方に憧れ続ける宮本輝の小説『錦繍(きんしゅう)』は私のバイブル的存在。時折、手に取り日本語の美しさを再確認します。

美術館に行くのは、日々の忙しさに紛れ、見失いがちな心の場所、在り方を確認したいからかもしれません。

兵庫県立美術館

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リニューアルしたSOMPO美術館で過ごす連休最後の日

リニューアルしたSOMPO美術館で過ごす連休最後の日

7月の4連休最終日、午前中で仕事が終わったため、
午後から出かけることにしました。

緊急事態宣言が解除され、外出自粛が少し緩んだ今一番行きたい場所が美術館です。

久しぶりの美術館、候補に挙げたのは、今年の7月10日に開館したSOMPO美術館の開館記念展と世田谷美術館の企画展『作品のない展示室』の二つでした。

世田谷美術館は、建築と自然のパフォーマンスをコンセプトにした大きく外に開いた建物です

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美術館と向き合う新たな視線 ミナ ペルホネン 皆川明 つづく

美術館と向き合う新たな視線 ミナ ペルホネン 皆川明 つづく

8月2日、NHKで放送された日曜美術館で
『ミナ ペルホネン/皆川 明 つづく』を見ました。
番組は2020年1月5日に放送されたものの再放送です。

ミナ ペルホネンを知ったのは、銀座蔦屋で偶然目にとまった皆川明の本『つづく』でした。黒地に白い円が描かれた表紙に惹かれ、内容を知らないまま手に取りました.。

この本を手にするまで、皆川明もミナペルホネンも私には、馴染みのない固有名詞でした。
『つ

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アート(芸術)とホライズン(地平)を組み合わせた館名『アーティゾン美術館』

アート(芸術)とホライズン(地平)を組み合わせた館名『アーティゾン美術館』

月に一度は、美術館に行くことを自分に
課しています。
美術館だけでなく、話題になっている建築物や
ホテル、商業施設などを可能な限り訪れることに
しています。

仕事のため、もしくは自分の感性を磨き高めるため
と考えた場合は程度の差はあれ、義務感が出ます。
雑誌やSNSで話題になったものを、自分自身の目で
見たいと思う気持ちが前面に出ると、義務から解放
され、休日の楽しみ、リフレッシュになります

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