【読めばあなたもコーヒー通】元業界の人が教えるコーヒーの話
前職は総合商社で、コーヒー豆の卸売の担当をしていた。
購入したコーヒー豆の検品をするために、コーヒーを毎日試飲するのが仕事のひとつ。今では飲んだコーヒーがどこの産地かわかるようになった。(特技は利きコーヒーです)
ちなみに利きコーヒーのせいで、毎日下痢気味で(コーヒーには利尿作用があるため)、刺激で唇の薄皮がめくれた。
ブラックコーヒーが苦手で、コーヒー知識もなかった私がコーヒー漬けの日々。
その中で、気づいたことがあった。
それは
そう、コーヒーは武器になる。
そこで今回は「読めばあなたもコーヒー通。業界人しか知らないコーヒー知識」を超わかりやすくまとめてみました。
コーヒーの基本知識
コーヒー好きなら、ぜひブラックを飲んで
豆を味わいたいから、コーヒー好きはやっぱりブラックを飲む。
牛乳などをいれると豆の味がわからなくなる。カフェラテはコーヒーではなく、また別の目的で楽しむものだと考えています。
コーヒーは酸っぱい?
1杯1500円のお高めなコーヒーを飲むと酸っぱいときがある。というかフルーツみたいに感じるときがある。
実はそれ、当たり前なのです。
コーヒー豆はもともとコーヒーチェリーという実の種を乾かしたもので、緑色をしている。
▼コーヒーチェリー
わたしたちが飲む「コーヒー」の状態にするためには豆を「焼く」必要がある。この「焼く」ことをコーヒー用語では「焙煎」と呼ぶ。
コーヒー豆を焼く=「焙煎」とは?
コーヒー豆とは焼くもの。
長く強い火で焼くほど深煎り(画像右下)
その反対が浅煎り(画像下の段の左と真ん中くらい)。
さて、ここで問題です。
高級なコーヒー豆にはどちらの煎り方がいいでしょう?
正解は、浅煎りです。
深煎りっていうのは焦げてるのと同じだから、高級豆の味を活かすには絶対浅煎り。
逆に言うと深煎りにするなら、豆は安くて微妙な豆で良い。
浅煎り好きは、コーヒーの豆そのものの味を楽しみたいひと。これぞ「通な人」ってかんじ。
コーヒーの生産地ごとの特徴
ブラジル🇧🇷(南米)
コーヒー豆生産量世界1位。味は酸味と苦味のバランスがよくクセがない。そのため、調整役として他の豆と混ぜて販売されることが多い。
インドネシア🇮🇩(東南アジア)
コーヒー豆生産量世界第2位
マンデリンという品種が有名。重くこってりしている。なぜか男性にマンデリン好きが多い。
コロンビア🇨🇴(中米)
コーヒー豆生産量世界第3位
酸味が少し強いけどバランスが良い。
美味しいコロンビアはえぐみや雑味がない。
この雑味がないのを「クリア」と表すとカッコいい。
エチオピア🇪🇹、ケニア🇰🇪(アフリカ)
エチオピアはコーヒー豆生産量世界第4位
アフリカ系はコーヒーチェリーの加工の仕方が原因で酸味が強くなる。品質の良いものは、フルーツや紅茶みたいな味だと感じる人もいるほど。「フルーティ」と表現される。
ペルー🇵🇪(中米)
生産量が少ない分、高価。酸味があり、酸味のあるコーヒー好きにはたまらない。
カフェで「ペルーのシングルオリジン、浅煎りで」って言われたら「はいッ、通の方いらっしゃいました」と思われること間違いなし。
ハワイ🇺🇸(アメリカ)
ハワイでもコーヒー豆がとれるんです。生産量が限られてるから高価。酸味と苦味のバランスが良い。コナコーヒーが有名。
「ブレンド」と「シングルオリジン」
コーヒーにはいろんな種類の豆が混ざって販売しているものと、単一の種類の豆のものがある。
前者は「ブレンド」と呼ばれ、後者は「シングルオリジン」と呼ばれる。
シングルオリジンを飲むとコーヒー豆の味がわかりやすい。ブレンドはそのブランドの独自の配分で豆を混ぜているのでおもしろい。
知れば通ぶれるコーヒー雑談
実は優秀なコンビニコーヒー
コンビニコーヒー、安いのに美味しい。
それもそのはず。だって実は豆が良いんだもん。コンビニは総合商社と組んでるところが多い。商社パワーで、良い豆を「大量に」買うことによって安くしても利益が得られる。焙煎機やミル(豆を挽く機械)、淹れ方も工夫が凝らしてある。
スタバって実際どうなの?
コーヒー好きの王道はスタバだと誰しも思う。
スタバのカフェラテはいつ飲んでも美味しくて癒される。
でも実はカフェラテのように牛乳をどぶんと入れてもコーヒーの味をしっかりさせるためには、豆もしっかり焼くしかない。
めちゃくちゃ焙煎するなら、豆本来の味はどうでも良い。だから安い豆を使う。
カフェラテなどコーヒーにいれたものは、コーヒーとはまた別モノのドリンクって捉えてる。
「え、わたしの愛するスタバ、そうだったの....?」
とちょっと肩透かしを食らったような気分のそこのあなたに伝えたいことがあるのです。
スタバの店舗の中で、コーヒーに特に力を入れている店舗があるのを知っていますか?
スターバックスリザーブという形態の店舗で、全国に展開しています。
ココ。ほんとに行ってみてほしい。もはやスタバというアトラクション。そのへんのスタバとは空気が違う、一段階上のレベルで洗練されている。
▼希少な豆が置いてあって、その場でバリスタが丁寧に淹れてくれる。
個人的にはスターバックスリザーブ銀座店で提供されるパンが世界で1番美味しいので、ぜひコーヒーと味わってみてください。パンはイタリアのミラノに本店がある「プリンチ」が提供していてミラノに行けば本店に行けます。
コーヒーの原価は10円
コーヒーの原価は1杯10円。実はコーヒーは利益率がはんぱないよね。
ただ、産地が特別だったり、コーヒーの大会で入賞した豆とかはまた価格設定が違う。たまに1杯5000円とかのコーヒー(例えばゲイシャという種類の豆)がある。それは大量生産していないため流通していなく、バイヤーが飛行機で飛んで直接買い付けしてる可能性が高い。
元業界人が選ぶコーヒーカフェ3選
①丸山珈琲
品質の良いコーヒーを相性バツグンのケーキと楽しめる、フードペアリング(※)神のカフェ。
丸山珈琲は店舗はいくつかあるけど、西麻布店はケーキをほかの店から買っていて、そのケーキはコーヒーとのフードペアリングを考えたセレクションになっている。
ペアリングが考えられたコーヒー×スイーツの組み合わせはあなたを一段階上のコーヒー体験に導く。
例えばアフリカ系の酸味のあるコーヒーとフルーツタルトの組み合わせ。普通ケーキを食べて、コーヒーを飲むと苦いが、この組み合わせだとなんと「コーヒーは苦くない」。コーヒーがスッと喉に入っていく。
「フードペアリングとはこういうことか」と説明されなくても五感で感じることができる。
選んだコーヒーに合うケーキを店員さんに聞いて注文するのがオススメ。
▼スタバのウェブサイトは読んでいて楽しい。
▼今回紹介したお店の場所
▼丸山珈琲はギフトもほど良い価格でオススメ。コーヒー好きにはとりあえずココのものを送れば間違いないです。
②ブルーボトルコーヒー
アメリカ、カリフォルニア初のカフェチェーン。サクッと高品質のコーヒーが楽しめる。
日本でも東京、大阪、京都など全国展開をはじめたので、アクセスしやすくなった。
店内がとにかくオシャレで、日本にいるのにカリフォルニアの風を感じる。
コーヒー好きじゃなくても楽しい。
③茶亭羽當(さていはとう)
②で紹介した「ブルーボトルコーヒー」の創業者のジェームス・フリーマンがインスパイアを受けた昔ながらの珈琲喫茶。
薄暗い店内、漂うコーヒーの香り、カウンターに立つマスター。
そこは映画の中で見たような、頭の中にずっとあったような、そんな珈琲喫茶の雰囲気そのもの。
テーブルとカウンター席があり、カウンター席に座ると、ずらりとカップが並んでいるのが見える。マスターが客を見てカップを選び、一杯一杯を丁寧に、熟練のハンドドリップで淹れてくれる。
コーヒーを目の前で淹れてくれるところから、実際に飲むところまで、忘れたくない瞬間の連続。香り、見た目、カップの舌触りまでカラダの全てでコーヒーを味わいたくなる特別なコーヒー空間。
コーヒーについて学びたい人へ
手軽に行けるコーヒー教室
国内コーヒーメーカー大手のUCC上島珈琲さんがコーヒーアカデミーをしていて、先生から体系的にコーヒーについて学べる(東京と神戸の2カ所で実施)。
体験セミナーは3,300円(税込)です。
仕事で参加したことがあるけど、コーヒーの説明とともに美味しい淹れ方を実演してもらい、自分で淹れる体験もした。お土産にコーヒー豆ももらえて、これで3,300円はお得すぎる。
本当におすすめ。
▼スタバにも
▼ブルーボトルにも
「コーヒー教室」と検索すると意外とたくさん出てきます。あなたのお気に入りのカフェも、もしかしたらやっているかも。
楽しく学べる漫画のご紹介
私の上司が「勉強するように」と教えてくれた。
教科書のようにコーヒーについての情報量が多いけど、漫画だから読みやすい。
おわりに
現代人にとっていまや欠かせない存在となったコーヒー。
カフェ好きな人、コーヒーを美味しく淹れる方法を研究している人、はたまた経済学者などいろんな人がそれぞれの視点からコーヒー情報を発信している。
わたしもコーヒーを仕事にしてたし、コーヒーの話が書きたいぞ。
でもなに書こう。
KEY COFFEEで豆で買ったインドネシアのマンデリンという品種のコーヒーを家で飲みながら考えた。
やっぱり、コーヒーを知ってからの方がコーヒーを美味しく感じるなあ。匂いだって淹れ方だってコーヒーを淹れるカップだって、こだわったほうが美味しい。
コーヒーって生活に必須ではないから、別に知らなくてもいいんだけど。でも知った方がコーヒーって美味しい。そして楽しい!
よし、そんなコトを少しでも感じとれるようなnoteを書こう!
ということで読んでて「コーヒーってそうだったんだ!」と思えるようなネタをたくさん書いてみた。そうなってるといいな。
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最後までお読みいただきありがとうございます。
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コーヒー記事、第2弾も読みたいという方はコメントで教えてくれるとうれしいです。
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