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写真家にのみやさをりのお仕事。
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#モノクロ写真

個展のお知らせ

個展のお知らせ

個展のお知らせです。

6月12日より24日まで(日曜定休日)、東京・代々木のカフェヌックにて個展「Nの肖像~二十代の群像より」を催します。
去年の「Sの肖像」に続いての、今度は「Nの肖像」になります。
N君の二十代を、約10年の間撮らせていただきました。その10年の間に撮り貯めた膨大な数の写真たちから、限られた数ですが、展示いたします。

10年。それは長かったのか短かったのか。振り返ればあっと

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茅野カヤ・にのみやさをり二人展「旅をするひと」、展示を終えて

茅野カヤ・にのみやさをり二人展「旅をするひと」、展示を終えて

もうすでに茅野カヤさんがこちらの記事をアップしてくれています。

それに補足する形で、こちらに少し、記しておこうと思います。

今回の二人展は、私が彼女にもちかけたのでした。予定していた他の方との二人展がキャンセルになった時、展示自体をやめようかと考えた直後、旅人さんの姿が私の脳裏に浮かんだんです。ああ、旅人さん、そうだ、旅人さんがいる! そう思ったので、即座にカヤさんに声をかけてみました。こうい

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個展「SAWORI」に寄せて

個展「SAWORI」に寄せて

省みると。私はこれまで極力、「背景」を排除して写真を作ってきた。被写体となる風景や人物の、それまでの歴史という「背景」を排除し、できるかぎりその風景なり人物なりのその場のその部分のみに視線を集中させ、切り取ってきた。何故なら、私が被写体とする人やモノはたいてい、「背景」に押し潰されそうに喘いでいるモノたちばかりだったからだ。だからそんな彼らを、私は背景からいっときでいい、自由に解放してあげたかった

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習作 20200721

習作 20200721



前日の雨でぐっしょり濡れた竹林や千畳敷で踊る。これはそのほんの一部。
彼の舞踏を最初に撮ったのがファイルを見ると2014年7月。六年前。そして今。何が変わって何が変わっていないのだろうと、ふと、シャッターを切りながら思う。
私は彼の舞踏に、舞台でではなく屋外で、最初に出会った。そのせいかもしれないが、彼の舞踏は野外がとても似合うと信じている。
その場の空気を時に掻き切り、時に抱き、時にしなだれ

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個展「緒~娘への讃歌」より(展示一部)

個展「緒~娘への讃歌」より(展示一部)



展示「緒~娘への讃歌」に寄せて私たちは戦友だ。私はそう思っている。

君を産む前に私は既に性犯罪被害に遭いPTSDや解離性障害を患っていた。私はだから君を産む前とても不安だった。こんな私を君は受け容れてくれるだろうか、と。でも君は、「普通のお母さん」とは違う私が自分の母親であることを自分の当たり前として受け容れ、いつも私に笑いかけてくれた。
君が生まれて間もなく、私はシングルマザーになった。そ

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