見出し画像

【取材・執筆】福岡糸島で映画会社を営む関根健次さんに取材しました

福岡県糸島市で映画会社を営む関根健次さんに取材させていただいた記事が、〈九州のいいヒト、いいコト、いいシゴト〉を探し出し、ローカルの暮らしの中にある“ウェルビーイング”をみつめるメディア「クオリティーズ」で公開となりました。

25年前、ガザで少年と出会った関根さんは平和実現に向けて活動を続けています。世界で起きていることを知ることからはじまる。「遠くの出来事」「紛争地の人」ではなく、彼らにも家族がいて、恋人がいて、青春も夢もあって……。無力さを感じて悲しくなるのではなく、自分にできることを続けていきたい。関根さんにお話を聞いて、そう思いました。
関根さんのことを知ったきっかけは、昨年糸島で取材させていただいた有坂さんでした。


関根さんの活動やそこに至る背景や想いを届けたいです。記事を読んでいただけると嬉しいです!

*

“ユダヤ人を殺したい”

たしかに13歳の少年はそう言った。25年前の1999年、旅で訪れたガザ地区。病院の前の広場に集まった子どもたちに将来の夢を聞いていただけなのに、少年はまっすぐに彼の目を見て「爆弾の開発者になり、一人でも多くのユダヤ人を殺したい」と言ったのだ。

「もし生きていれば、あの少年は今年37歳。年齢を考えれば、またあの時の言葉通りに生きていれば、去年10月7日のイスラエル襲撃に何らかの形で関わっていたかもしれません……」

あの少年の言葉が、「彼」の生き方を変えた。どうして人がこれほどまで人を憎むことができるのか。殺し合うのか。そして我々はなぜ、それを止めることができないのか。

どんな国、地域に住んでいようとも、子どもたちが憎しみではなく夢を抱ける世界を作るために自分の命を捧げたい――そう決心した彼はその3年後、世界平和に貢献したいという純粋な思いから、ユナイテッドピープル株式会社を創業することになる。

もっとも当時の「彼」は、世界平和というあまりにも大きなテーマに対して具体的になにかができるわけではなかった。しかし、募金サイトの開発・運営を足がかりに、できることを少しずつ拡張していきながら、自分なりの世界平和を模索。今年、創業から22年を迎える今も「彼」は平和、難民、貧困、気候危機など世界中の社会課題を扱う映画の配給を主体事業としながら、福岡・糸島に拠点を構えて自分なりのやり方で、子どもが夢を抱ける世界を実現するために奔走している。繰り返される憎しみの連鎖に打ちひしがれながらも、「彼」は決して諦めることはない。

*


読んでいただきありがとうございます。 noteで出会えた奇跡に感謝します✨ サポートいただけましたら楽しい寄り道に使います。