地元ガイドが紹介する、「世界で最もスピリチュアルな地域」の一つ ～福井県～①
はじめに
タイトルから勇み足で踏み込んでみましたが、根拠は下記の記事の通りです。
「米紙ワシントン・ポストが選ぶ「2024年に旅すべき場所」世界12カ所の一つに福井県 「最もスピリチュアルな地域」 - 経済,社会 - 福井のニュース - 福井新聞ONLINE」
記事では主に観光地である（と書くと「当寺は観光地ではなく禅（Zen）の修行道場だ」と怒られそうですが…）永平寺のことを挙げています。
なお、永平寺にはもちろん門前町もあり老若男女問わず観光客でにぎわっています。
一乗谷朝倉氏遺跡
第一弾では、永平寺にもほど近い一乗谷朝倉氏遺跡（戦国城下町、山城、庭園）の概要について取り上げてみたいと思います。
ご安心を！
遺跡・歴史の概要
戦国大名の発祥といわれる、初代朝倉孝景
5代103年間の戦国城下町は、当時人口1万人6位で、これまで約400年間埋もれていて、現在住民が住み続けてくれている
京から足利将軍2人を含む、多数の文化人が下向
（「北の京」、なお最近では京都・奈良ナンバー車も）「東の一乗谷、西の草戸千軒町（広島県）」
「日本のポンペイ」（群馬県にも）
「応仁・文明の乱」で荒廃した京に代わって、地方でもって都を再現しようとした。越前朝倉氏は、それでも清水寺や広隆寺（国宝第1号の仏像）等への多大な寄進で京都の復興に尽力。
「西の京」は山口市（ニューヨーク・タイムズ紙「2024年に行くべき52カ所」で3位）。山口は一乗谷を去った元将軍の足利義尹が大内氏を頼って拠った。
1人目の将軍は越中公方（新湊放生津（ほうじょうづ）に動座した地方政権）の足利義材（⇒義尹⇒義稙）。
「日本のベニス（ヴェネツィア）」は富山県射水市新湊。「日本のアマルフィ」は和歌山県の雑賀崎。
発掘品についての概要
特別史跡・特別名勝・重要文化財の三重指定は全国で6例のみ（他5例は、世界文化遺産（国宝指定も））
重要文化財2400点余りの一つ、日本最古の茶杓・茶筅（竹製品） ←私の推し
発掘庭園は15あり（埋戻し含む）、4つの特別名勝庭園の一つに、故 岡本太郎氏が驚嘆
三大武家庭園の一つも
戦国城下町で唯一、特別史跡に指定
三重指定の他5例：金閣寺、銀閣寺、醍醐寺三宝院、平城宮東院庭園（奈良県）、厳島神社（広島県）
名勝の数400あまり。特別名勝36か所（うち日本庭園は23か所）。
最古（最長寿）の茶杓は、まるで老婆の背のようにひしゃげた味のあるお姿。これからも末永くお元気でいてほしいところです。
今後の可能性
まだまだ発掘品が出てくる（進捗率6％）
いずれ世界文化遺産になる日が来るかも!?
オーバーツーリズムで混雑する京都よりも、当時の都の再現ともいえる一乗谷はいかが？
私自身は一乗谷を拠点に日本庭園ガイドとして、京都など県外の庭も勉強中
さらに、ほとんどごみも落ちていないほど皆さんのマナーが良いところもおススメの点です。
下記リンクは、一乗谷の終焉450年目の”あの日”に撮影した和傘スカイのリール動画です。
続編②は未定ですが、日本遺産「福井・勝山石がたり」の「石に現れた日本人の美と信仰」編（石仏・庭園等）に触れていこうと考えています。
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