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「グラフィックデザイナー」とはなにか

自己紹介で言いましたが、「私グラフィックデザイナーなんです」と言ってもピンとくる方はおそらく少ないと思います。

私もその職業を知ったのが、高校生の時でした。

一体、グラフィックデザイナーってどんなお仕事なのか、デザイナー2年目の学生にまだ頭が近い私が、2年目で感じたことなど、この場を借りて書きたいと思います!

(わからなかったらごめんなさい、、)

※もしかしたら、他の会社のお友達の話を聞いていると、感じ方や言い回しなど会社によって違うかもしれません。あくまで、私が働いている現場ではこうです、と言うお話だと思ってみていただきたいです、、。

目 次 _____________________________________

1.簡単に言うと、、?

2.具体的なデザインの仕事は?

4.他にも色々難しいお仕事でもある

5.使用するソフトなどは?

6.それでも生産性は会社にとって大事。デザイナーにできること。

7.専門用語や記号がある

8.デザイナーを目指す学生の皆さんへ、効率よく、いち早く仕事を任せてもらえるためにできること

9.グラフィックデザイナーのメリット・デメリット

10.まとめ

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1.簡単に言うと、、?

皆さん、実は普段1日1回は必ずグラフィックデザイナーがデザインしたものを見ていると思います。

そのため簡単に言うと、「誰もが見やすく、手に取りやすくデザインする」のがグラフィックデザイナーのお仕事です。


2.具体的なデザインの仕事は?

一丸に「グラフィックデザイナー」と言っても様々なお仕事があります。

・webデザイン

・パッケージデザイン

・広告デザイン(チラシデザイン)

・ロゴデザイン

・エディトリアルデザイン(雑誌の作成など)

大きく分けるとこんな感じかな。まだまだありそうだけど、、笑

(会社や場合によっては「グラフィックデザイナー」と呼ばない場合もありますが、、)

どれも、1日に一度は目についていると思います。

私は広告代理店に勤めているので、広告やチラシのデザインがほとんどですが、ロゴデザインやwebデザイン、動画の作成、パンフレットの作成もやります。

電車の中吊り広告も、渋谷の交差点などにある大きな広告も、webサイトも、CDのジャケットやお菓子の袋、ポスティングされるDM、教科書、などなど。会社さんや全国民、大きく言えば世界の人々貢献できる、影響を与えることができるお仕事です。

その分、重要なお仕事で、ミスは許されません。

場合によっては一つの小さなミスでも法に違反する場合もあります。

例えば、不動産広告だった場合。

広告期限や取引態様、所在地などの記載をしなくてはいけません。また、微妙な表現などもNGだったりします。

例えば、「広いLDK」の表現はNGです。

「広い」という表現をしてしまうと「広い」という言葉には個人差があります。

そのため、「LDKは広々●帖」などといった言い回しが必要になってきます。

「広々」という言葉も微妙なラインにはなりますが、、


4.他にも色々難しいお仕事でもある

*ロゴの使用

先ほど不動産広告を例に出しましたが、それ以前に、「ロゴを使用する」ことに規定がある場合があります。

その会社のロゴを使用し、デザインする場合、ロゴを決して変えてはいけません。

例えば、YouTubeさんのロゴを使用します。となったとき、デザイン全体が青っぽいからと言って、赤のYouTubeさんのロゴを青に変えるのはNGです。

会社さんによって違いますが、ほとんどの会社さんは比率や形を変えてしまう、背景にごちゃごちゃしたものを入れて、ロゴが目立たなくなってしまう、などの使用方法などはNGとしている会社さんがほとんどです。

使用する時は規定を確認してから使用しなければなりません。

しかしながら、白抜きにするなどはOKの会社さんが多いです。

でも、だからと言って、確認せずに使用することはNGです。

*印刷とウェブサイト

印刷物とウェブなどの液晶に映るものではデータの作成方法が違います。

印刷物は色はCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)で、mm単位の作成をします。

しかし、webになるとRGB(レッド・グリーン・ブルー)で、px単位の作成をします。

印刷物でRGBにして印刷をしてしまうと色が反転してしまったりします。

他にも、印刷する紙に合わせて画像の解像度の設定が必要になります。

webだと見たまま反映されるので、そこまで気を遣うことは紙媒体にくらべて少ないと思います。

しかし、紙媒体は画面で見たままの判断で裁ち落としを考えず、印刷にかけてしまったりするとこんなはずではなかった!端っこすぎた!と仕上がりを見て後悔してしまうことがあります。



5.使用するソフトなどは?

基本Macでの作業になります。これは、Macの画面の表示できる色の数が多く、色を鮮明に出せるから、処理能力が優れているからかなと私自身は思っています。(本当のところはわからない、、ごめんなさい!)

ソフトはadobeを使用することがほとんどです。

主に使用するのはIllustrator、Photoshopです。

エディトリアルデザインはInDesignを使用することが多いと思います。

動画の編集、作成をする時はPremiere、After Effectsを使用します。

それぞれのソフトはどれも、はっきり言って難しいです、、。

慣れれば、どうってことないです。でもなれるまでが大変。


6.それでも生産性は会社にとって大事。デザイナーにできること。

会社にとって、生産性は非常に大事なことです。会社で働く上でそれは忘れてはいけないこと。

デザインは考えて、考えて練りにねって作成する、非常に頭を使い、大変なお仕事ですが、考えるのが早ければ早いほど作業に取り掛かるのももちろん早くなります。

それに、早くできればできるほど会社にとっての利益があります。

もちろん、デザインを早くやったからいいというものでもなく、正確に的確に凝っていいものを作ることは必須です。

もし会社に勤めるなら自分がこんなデザインが好きだから!といって作れるような職業ではありません。

もちろん、そのデザイン得意!って思える依頼を受けられることもありますが、私の場合ほとんどありません。

こんなデザインがいいんだって、と営業が打ち合わせに行ったとしても、実はそれは違った、などでやり直しになることもしばしば。

「可愛いデザイン」といっても個人差があるために起きてしまうことだと思いますが、それが起きないよう、営業も様々な系統のデザイン見本を持っていってもお客さんの意見が日によってかわったりして、そんなことが起こることが非常に多いです。(お客さんの客層などにもよるとおもいますが、、)

チラシの作成にあたっては、これもこれもいれたい!と無理やりいれてくれ、と頼んでくる方もいらっしゃいます。

デザイナーはそう言われてしまうと、「デザインが崩れる、、」「入らないよ、、」とパズル状態になってしまったりなやんでしまったりすることが多いです。

*対処法

この校正時間はすごく効率が悪く生産性を損ねてしまう原因になります。

私のその時の対処法として、予めその会社さんのことを理解することが必須だと感じました。

その方がそのような校正時間も短縮することができます。

なので、説明を受けた際に、「以前にこんなご要望ありましたが、今回は大丈夫なんでしょうか」と営業に確認してもらうようにしています。

「入れるって」と言われれば入れますし、「入れないって」と言われれば、いつでも入れられるようなデザインにし、いつでもどんなことを言われても入るように作成します。逆にそのほうが「入らないか」とお客さんが判断し、言ってこない場合もあります。でも、まれにそれでもうわぁぁぁぁと叫びたくなるような校正が来たりもしますが、、笑


7.専門用語や記号がある

CMYKやRGBも専門用語に入るかもしれませんが、それは聞いたことがある人が多いと思いますがそれ以外をご紹介します!

*「校正記号」

まず、「校正」とは、デザインに対する「修正」のことです。

初めの校正をとる際は「初校」といい、お客様のOKが出た場合「責了(責任校了)」、印刷に回していいと判断された場合は「校了」と言います。※会社によって多少異なることがあるかもしれませんが、私の会社はそう言われています。

(「責了」をいただいた時は「責った」という言葉が飛び交うことも。)

そのあと、印刷にまわすことを「下版」といいます。その後の下版データを受け取った印刷所が色の確認や汚れなどの検査をすることを「検版」といいます。

記号に関しては斜線などが引かれ、「トル」と書かれた場合はその部分を消す、階段のような記号が文字の間に書かれていた場合はここで改行の指示。「Q(級)上げ」と書かれた場合は文字の級数を大きくする。といったかんじです。

他にも様々ありますが、ここさえおえておけば大丈夫かなといったところです。

ところで、「級数」とは?となった方も多いかと思います。

「級」と言うのは、文字の大きさの単位ことです。

文字の大きさの単位も様々あり、「px」「pt」「Q」「mm」「inch」大きく分けて5つあります。

「inch」はなかなか使用されない単位ではありますが「px」「pt」「Q」「mm」はよく使用されます。

「px」は主にwebデザインで使用され、「pt」「Q」「mm」は紙媒体に使用される単位で、中でも「Q」は日本が元々使用していた文字の単位になり、それを漢字にすると「級」になります。

それぞれ全てをmmに直すとサイズが全く違うので、社内で統一している会社が多いと思います。

ちなみに、私は学校では「Q」を使ってと言われていましたが、会社では「pt」を使ってと言われています。

そのため専門学校で学んだことが全てではなく、その会社に合わせたやり方が必要になってくるんだな、と思いました。

(ちなみに、「10Q」と「7pt」は同じような大きさです笑)

他にも「金赤」はM100%、Y100%の赤のことを指します。

「4×4」は「両面4C(CMYKのフルカラー)」を意味しています。

なので「1×1」だと「モノクロ両面」、「4×1」だと「面面フルカラー、裏面モノクロ」という意味になります。

他にもデータ作成の仕方も「袋とじ」と「裁ち落とし」などで違ったりして、紛らわしいです。笑


8.デザイナーを目指す学生の皆さんへ、効率よく、いち早く仕事を任せてもらえるためにできること

これは、デザイナー全員と言っていいほど口を揃えていうことですが

「ショートカットキーを覚える」です。

でもこれは別に学生の時に身に付けなくても、新人でちゃんと努力をすれば勝手にもにつくものです。

ただ、基本中の基本と共に学生の時に少しでも覚えておくと、「新人には任せられない。」と思ってる仕事でも、仕事が早い、やる気がある、と判断されればすこしはまかせてもらえるはずです。

私はまだ2年目ですが、去年の入社1年目、自分なりに基本はもちろん、ショートカットキーを覚え、5月末くらいからもう普通に仕事をしていました。

ショートカットキーは経験上、ウィンドウ、サイドなどにカーソルを持っていく手間がほとんどないくらいがちょうどいいです。

ショートカットキーがなく、カーソルを持っていかなければならない場合、ショートカットキーの作成やアクション機能を使ってなるべく触らないようにするという作業が必要になります。

その作業は新人のあまり仕事がない時にすることをお勧めします。

ショートカットキーがなくてもほとんど使わない機能などは作成する必要がないと思います。

私が作成したショートカットキーで便利だと思っているのが、不透明度の度数を変えるショートカット、乗算効果を反映させる、オブジェクトの再配色のショートカットキーです、、!

特に不透明度のショートカットを作成しておくと、バーを動かさなくてもいいし、とても便利です。おすすめ!


9.グラフィックデザイナーのメリット・デメリット

*メリット

独立しやすい職業です。

自分で、パソコン1台あればできてしまう仕事がほとんどなので、フリーランスになる人も多い職業です。

また、女性は子育て中や家事などをしながら、開いた時間に仕事をすることも可能になってくるので、とってもおすすめです。

*デメリット

会社につくと、残業が多くなってしまう、納期に追われる、ブラック企業がどうしても多い職業です。某広告代理店の事件で最近では労働基準がとっても厳しくなり、まわりでも「今までは寝袋で泊まり込みもあったけど、あれからなくなったよ」と言っている先輩も多くいます。

これはやはり、早めの納期で設定をした方が営業も仕事をとってきやすくなるためだと考えられます。

個人的にはその部分では社風などにもよるとおもいますので、給料形態や口コミを調べるなど、会社選びを慎重に行った方がいいかと思います。


10.まとめ

長くなりましたが、これがデザイナーです。笑

会社によってやっていることも何もかも違い、デザイナーなので個性的な人が多く、仲良くなるととっても面白く、変わっている人が多いなと感じています笑

それは、私の専門学校のデザイン会社に勤めている友達ほとんどの人が言っています。

楽しく、会社でデザインをしていくにはプライドを捨てなければいけない場面が多くあり、何度も何度も壁にぶつかったり、なやんだり、引き出しが少ないことでじぶんを責めたり、なんでこんなこともできないんだろうと私自身と向き合ったり、することもたくさんありました。

先輩のアドバイスや、他のデザイン会社さんのデザインを見て、こんな使い方あるんだ!アピアランスの中これすごいな!と毎日が勉強です。

もちろん、「そのデザイン、どうなの?」「それダサくない?笑」とディスられることも。それははっきり言って落ち込みます。笑

こんなに頑張って考えたのに!なんで!と。

その人にはきっと刺さらなかったんだな、と思うこともその傷つくことを防ぐやり方ではありますが、そう思う人もいるんだな、と頭に入れておくことが一番大事です。

まれに、社内の人間がそう言っても、お客様は「いいじゃん!」といってくださることもあります。社内での意見交換も必要ですが、それが全てではなく、もちろんお客様がOKを出さない限り、広告としてだすことができません。

いいデザインをだせば、お客様に指名をうけることもあり、とてもやりがいのあるお仕事です。社内で言われたことをそのまま鵜呑みにするより、「でも」と自分の意見を言うのもありかと思います。

また、流行りもソフトの機能もバージョンも日々変わっていきます。

その時代の流れに乗ったデザイン、やり方をするというのもまた一つの難関です。

古い考え、古いデザインだと、どうしても「現代の広告」としての役割を果たせません。

でも、そんなことを乗り越え仕事をしていれば、誰かしらその努力を見ています。

そして、目に見えて現れてきます。

それは私がこの1年で最も感じたことです。

グラフィックデザイナーになり、実際に作っていると、街中で「このデザインいいな」とか「このフォントこれだ」とか勝手に考えていまったり、捨てられる広告を見ると、「あれも作るの大変だっただろうにな。」と思わず、おもってしまいがちです。笑

近年ではネットの普及で紙媒体より、webサイトやweb広告のお仕事が増えてきているらしく、悲しいことですが紙媒体のお仕事はだんだん衰退していくのではないかと感じています。

普通に街を歩いて、新聞を開いて、ウェブサイトを見て、そこで自分のデザインしたものを見つけた時デザイナーは一番のやりがいを感じます。

デザイナーにとって「反響があったよ!」というご連絡をいただいたときが最もやりがいを感じると思います。それはたくさんの人の目に触れ、その人々の心を動かすことができている、ということ。それが、デザイナーのお仕事でもありますから。

「関わる人、みんなが"笑顔"になれるような仕事をする」

そのサイクルは会社にとって、社員にとって、お客様にとって一番大事なサイクルです。

「仕事は遊び。」

それが私のモットーでもあります。

辛いこともたくさんありますが、好きなことを仕事にできているその今に感謝をして仕事に誇りを持ち、今後も前進し、仕事をしてまいります!

将来設計もあるので、また「未来の私」が楽しみです。


長々と失礼いたしました。

ここまで読んでくださったかた、ありがとうございました。

バカ真面目な話になって申し訳ない!笑

けど、これが「私」という人間なんです。笑


では、また!


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