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「正解」と「不正解」

部屋を片付けていた私は、ある一冊のノートを見つけた。

ノートは専門学校生の時に行った、フランスのシャンゼリゼ通りにあるディズニーストアで買ったお気に入りのミッキーのノート。

私は「懐かしいな」と思いながらそのノートを手にとった。

ノートの中身

ノートの中身は何も書いていないと思っていたが、全ページにぎっしりと文字が書いてあった。

よく見ると、各ページの頭には年月日が書いてあった。

「日記帳」にしていたみたい。

確かに私は長い間、ずっと日記を書いていた。
でも、社会人になり、後輩ができて忙しくなってから日記を書く余裕がなくなって、書かなくなっていた。

でもこのノートに書いた記憶はない。

いつも大学ノートか、100円均一で買ったようなノートにしか書いていなかったと思っていたし、ずいぶん前にノートを全て捨てたと思っていたが、私のことだから、「このノートだけは、、」って思って、とっておいたみたいだ。

思わず、手にとって読んだ。

片付けあるあるな話。
思わず手にとり、一枚ずつめくり、日記を読み始めた。

年は「2018年」
ちょうど春頃から始まっていた。

2018年というと、ちょうど4年前くらい。
私は学生の時。

日記には、毎日のように働いていたバイトでの愚痴がつらつらと綴られていた。
その当時、バイトリーダーをしていた私は教育を一緒に働いている社員を中心にして、サブみたいな感じで私も任されていたので、

「新人にこれを教えていないのはなぜなのか」

「社員のくせにイライラを表に出しながら仕事をしているのはどうなのか」

という内容が多く、「店長に文句を言った」という内容もあった。

今の私はその内容を見て感心したと同時に、チームワークが重要な仕事なので、段取りを色々考えながら、年齢や人の性格などを見て指導を試みていたため、この時が一番人のことを考えながら仕事をしていたに違いない、と確信した。

しかし、バイトの話よりも多く綴られていたことがあった。
毎日の日記に一度絶対に名前が出てくる、バイト先の男の子の名前

私は日記を読んだことにより、その当時の出来事を鮮明に思い出した。

当時の出来事

その当時、私は好きな人がいた。
それこそ、この毎日のように名前が出てきている、男の子だ。

男の子とはいえ、ひとつ上だった。

でも、私はその子に恋をするのは大間違いだし、してはいけなかった。

なぜなら、彼女がいたから。

私も彼女がいたのは知っていた。
だから尚更ダメだった。

でも彼は私に言い寄ってきた。
それが始まりだった。

しつこく言い寄ってきていて、私は彼女がいるのにそんな風に言い寄れるやつってまじで最悪だ、と思っていたけど、他の人も含めて一緒にご飯に行ったりする度に言い寄ってくるので、だんだんと私も無意識のうちに惹かれていっていた。
(つまり押しに弱かったってこと、、)

バイト先の人なので、「バイトに行けばいる」という感じで、好きになってしまったら、バイトに行くことすら楽しくなっていた。

毎日疲れても家が近かったので一緒に帰り、愚痴を聞いてくれて、わざわざ「遅いから」と家まで送ってくれて、学生なのにそこいらのうるさい感じのやつらとは違くて、冷静でかつ大人な考えを持っていた彼は、当時の私にとってとても魅力的だった。

一方で彼は口癖のように「彼女と別れる」といっていた。
それでも別れない彼に対して、当時の私はどうしても彼に彼女がいるということがよぎってしまい、素直になれない部分があった。


そんな私は超アホなことに、そんな彼を2年半も待ってしまった。

お互いに就職してから一年後ぐらいに、コロナが広がり始め、緊急事態宣言が出されたことにより、会えなくなった。
それを機に、待っても待っても彼女と別れず、私に好きだと言っているだけの彼への私は気持ちは徐々に冷めていき、私は今まで言いたかったことを全てLINEで送り、そのままブロックした。
もちろん、電話番号も知っていたので電話番号も消した。

長い髪を見ると不意に思い出したりして悲しくなったし、成人式も終わったので、私は長く伸ばしていた髪をバッサリ切った。

そこから、彼のことを思い出すことは少なくなった。

そんな日記を読んで感じた

頑張っていた日々と「彼」という存在

日記の文字はいつも最後の方に何が書いてあるかわからないくらいふにゃふにゃになっていることが多かった。
その上、今現在の時間が綴られていることもあったが、毎日のように課題に追われながらも、「バイトもラストまで働いて、課題のために朝の6時まで起きて、ちょっと寝て学校に行く」という生活を続けていると書いてあった。
ある日の日記には「呼吸がしづらい」と書いてあった。
そのくらい、毎日頑張っていた。

そんなんなのに、しかも相当眠いのに、日記をしっかり書いて寝ようという意識があったんだと思う。

すごい。
今の私にはない。

それでも週に何回も友達と飲みに行っては楽しかった〜と帰ってくる。

今の自分にはそうそうできない。笑

やはり、若いんだなと思ったと同時に「人生を楽しんでるな」と思った。

毎日好きな人に会って、
「こんなことを言われて嬉しかった」とか、
「好きって言いたかったけど言えなかった」とか、
「今日は会えなかった」

という心境を綴っているその文字が、どれも楽しそうに感じた。

仕事や学校がつらくても、どんなことがあろうとも、好きな人がいて、いつもウキウキさせてくれるような毎日があれば吹っ飛んでしまう、そういうことだよな。と思った。

でも、この人と出会って、好きになってはいけないのに好きになってしまったが故によくないことなんてもちろんあったし、寧ろそれしかないと思っていた。



そんな彼は、私が入ってから2年後くらいにバイトで入ってきた人。

その当時は彼女なんていなかったし、いるなんて思ってなかった。
でも、時間が経ってから「彼女ができた」という報告を聞いたし、彼女の誕生日プレゼントの相談をされたりし始めたころから仲良くなりだした。

私は彼を好きになってから見た目を気にするようになった。
今では普通になってしまっているが、私はもともと今みたいなストレートな髪ではなかったけどその時に彼が「俺の彼女、髪の毛が綺麗なんだよね」と言っていたから、彼女よりも綺麗にしようと努力をしたといっても過言ではない。
(それが癖になり、今でも髪の毛を綺麗にするように心がけている、、)

「私が彼と彼女ができる前に仲良くなっていればよかったんだ。」
と何度思ったことか。

もう数えきれないほど、そう思った。
彼もそう言っていた。

でもそんなの思ったところで過去には戻れない。

思い出すと思うこと

そんな彼のことを思い出す度に、「あの当時の私は本当にバカだったな」と思う。
「あんなやつより、もっといい人いただろう」とか。
この当時、友達にも何度も反対された。

でも、私は彼がよかった。

今思えば、そこまで努力をする価値があったのか、
どこがよかったのか、さっぱりわからない。

けど、私は彼が一番だと思っていた。

そんな中、日記にはこう書かれていた。
「彼とずっと一緒にいたいけど、無理な気がする」と。
今読めば、「その通りだよ」って感じ。笑

「恋は盲目」とはこういうことね。と思ったし、「本当にバカだった」と後悔しているし、「出会わなきゃよかった」とも思う。

でも「人生に出会わなきゃよかった人」などいるのか、とふと思った。

人生での様々な出来事や出会い

「人生で出会わない方がいい人」はいないのではないか、と思った。

なぜなら、それも人生の一部になっているだろうし、それも経験になっている。
その経験を活かして生きていくことができる。

この状況に自分がいること
この人たちと出会ったこと


その全てに意味があるのではないかと思った。

この両親の元に私が生まれた意味
今現在ここに住んでいる意味
ここで働いている意味
この人と友達である意味
趣味が写真である意味


全部の「意味」を考えしまった。
言い換えると、

この両親の元に生まれないとできなかったこと
ここで住んでいないとできなかったこと
ここで働いていないと得られなかったことやできなかったこと
この友達といなかったらできなかったこと
趣味が写真でなければ見れなかったもの


そう考えた時にふと思った。
そもそも、自分という人物が存在している「意味」は何か。

私が存在していることで、誰かのためになったのだろうか
私がその人の人生に関わったことで、何かいいことがあったのか

わからなかった。

私の存在はそもそも必要なのか

わからなかった。

誰かのためになっていないと、生きていること自体が無駄なのではないか。
そう思ってしまった。


自己分析をした

こう考えた時にトータル、私は「承認欲求」が強いのではないかと思った。

私は日記にこう書いていた。
「彼が人生で初めて私を必要としてくれた人」と。

無知な私はこの当時「承認欲求」という言葉を知らなかった。
確かに、私に彼ほど頼ってくれて愛情をくれた人は今までにもいない気がする。

私は頼られることに関しては悪い気はしないし、寧ろ「頼られたい」と思ってしまいがち。


私は(自分で言うのもなんだが)強がりで、できれば「頼る」ということをしたくない人間だった。
だからこそ、親には稼げる年齢になったし、自分で学ぶものだから払ってもらいたくなくてバイトもがっつり入れて、高校の頃は教習所代を払い、奨学金で賄いきれない学費も研修旅行も自分で払ったくらい。

人前では絶対に泣かない。
弱音を吐かない。
笑顔で過ごす。

それが私のモットーだった。

だからバイト先で「疲れたでしょ〜」とか、「はぁ〜、つかれた〜」とかは言うが、ガチトーンで「疲れた」なんて一度も言わなかった。

でもそんな毎日を送っていたら、調子が悪いのも言い出せず、意識を失い、救急車で運ばれたこともあった。

「無理は禁物」という言葉が身に沁みてわかったと同時に、倒れてしまって人に迷惑をかけてしまって、本当に情けないと思った。

最近よく言われること

そんな私は今でもまだ人に頼ることがうまくできない。
どうやって人に頼るのか、がわからない。

私はいつも、「迎えにいくよ!」「送るよ!」と言ってしまう派。

でも、逆に「迎えにいくよ!」「送るよ!」と言われると、申し訳なくなって「大丈夫」と言ってしまう。

そういうと最近は友達や上司に、「頼っていいんだよ」「甘えていいんだよ」とよく言われるようになった。
そう言われると断る理由もない時は、「じゃあ、、」とお言葉に甘えることが多くなった。

でもその加減がわからない。

「いいんだよ」と言われたら「あぁ、いいのか、、」とすこし申し訳ない気持ちはありつつも、送ってもらったりするが、「迎えにいくよ!」「送るよ!」と言われて、一発で「おお!まじ!ありがとう!」と言っていいものなのか。
ここで一度引くのが普通じゃない?と思ってる人ももしかするといるかもしれないと思うと、やはり言えないことが多い。笑

人との関わり方は難しい。

「正解」と「不正解」

私は彼のことがあってから、
これは恋愛の「好き」
これは恋愛の「好き」ではない
の判別はがつきにくくなった。

この気持ちはなんなのか、
どの選択が「正解」なのか、私にはわからない。

私が彼に恋をしたのは、紛れもなく「不正解」
でも、無知だった私にとっては「正解」だったのかもしれない。

今現在、仲良くなった男性はみんな私のよき「友達」になっていく。

「居心地がいい」
「気を使わなくて済む」
「なんでも言える」

(ひとりだけそう言えるような友達はいるけど)
ほとんどの女友達といるとそんな風に思えることは少ない。

ギスギスした女同士の腹黒い感じとかがないという点と、お酒に付き合ってくれる人が多いことから、私は男友達との付き合いの方が多い。

でもこれを兼ね備えている人にお付き合いをお願いされた時、私は何を考えて返事をしたらいいのかがわからない。
これもまた、「正解」がわからない。
この年齢だし、この先のことを考えてみると(他にも思い描くような条件はあるけど)私にとってその3つは最重要な条件

みんないい人。

いい人だけど、恋人としてはどうなのか。

そう考えても私にはぴんと来ない。

わからない。

だからお断りする。
その一択になる。

この問題については自分で解決しないといけない、、。
どういう感覚でYesを出してお付き合いをするのか、失敗しかしていない、無知の私にはいまだによくわからない。

人生は色々あった方が面白いのかもしれない

長々とすみません。笑

そう言えばこんなことあったなとか、思い返しながら日記がきっかけで考えてしまったことをそのままnoteに書いてみた次第です。笑

意味わからない、きもいnote書いてるなって思った方!
そう思っても間違ってないので大丈夫です。笑
(自分で読み返してそう思った。)
これは、私のひとつの記録として残しておきたいというのと、読者の方の「人生について考える機会」「自分の分析をするいい機会」になったらいいなと思い、書かせていただきました。
(あと共感してもらえたら、なお嬉しい笑)


ちなみに、彼の続きの話ですが先日LINEのトーク履歴を検索していたらトークの履歴を消したはずの彼とのトークが残っていて、彼のトプ画は結婚式の前撮りっぽい写真になっていたので、おそらく(うまくいってればですが)彼女と結婚したのかな、と勝手に思っています。笑
(ブロックもしているのにこんなことあるんですね、、)

まぁ、お幸せにって感じです!笑


男女の友情関係なんて成り立つのか、と疑問に思う方も多いと思うし、男友達が多いアピールすんなよって思う人もいると思うんですけど、まじで何もないです。

本当に友達なんです。

本当に片手にお酒を持って何時間も話したりするだけです。
女の子で女同士の変な「暗黙の了解」みたいなのが嫌だって人は、ぜひ男友達を作ることをおすすめします。笑
中学の友達でいまだに連絡とっている人は男性しかいないので、それくらい楽です。
(そもそも友達少ないから仕方ない、、)

ではまた〜!

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