秋田の問題は、日本の問題でもある、秋田市在住の漫画家”こばやし たけし”さん
「地方は活性化するか否か」が書籍化し、地方活性化漫画家として注目されるようになったこばやし たけしさん。キャラクターを用いたグッズはお土産としても人気があり、近隣の県にもその取り組みが広がっています。
秋田について漫画を書いているうちに、秋田の問題は日本の問題であるとし、漫画という表現を用いて、ポジティブ、ネガティブに偏らない飾りのない発信を意識しているというこばやし たけしさんにお話を伺いました。
Q:今の活動にはどのような想いが込められていますか?
はい、自分が生まれ育った秋田について4コマ漫画を描き始めたときに、秋田について調べていくと「自殺率の高さ、人口減少、若者離れ・・・」など暗い話題が目につきました。その原因が何なのかな?と思ったとき、中心地が廃れて、郊外に大きなショッピングセンターが出来ていくなどのドーナツ化現象や、団塊ジュニアの世代の半分が結婚しておらず、結婚していても子供はせいぜい2人・・・と人口減少にしかならない要素が目につきました。
しかし、ここ秋田で問題となっていることは、ほかの地方都市でも同じなのだろうと思い、秋田の問題を自分の住んでいる地域に照らし合わせて考えてほしいという想いで漫画を描き始めました。
Q:地域活性化に必要なものは何だと思いますか?
人によって違うので一言では言えないですが、個人的には「その地域が稼ぐ力をもつこと」だと思います。
結婚しない人が多く子供も生まれていないわけですから、人口は増えない、今いる人たちで地元の魅力をもっと知ってもらう努力をしたほうがいいと思います。地元の良いところを自らの意志でどんどん発見していって、自分自身が秋田に誇りを持ち、それを発信していく表現力を身に着けるといいと思っています。
Q:秋田では様々な自治体が移住を誘致するイベントを開催したりしていますが、こばやしさんが秋田の魅力を発信する際に意識していることを教えてください。
はい、自治体のみが主導でやるとどうしても良いところだけにしかスポットが当たらない部分があります。わざわざ悪いところをアピールする必要はないのでそれはそれでいいと思います。しかし、私は漫画家ですので、漫画では良いことばかり、批判的なことばかりではなく、どちらでもない中間的な目で発信することを意識しています。
最初は面白いことだけ発信しようと思ったのですが、いろいろ調べたら深刻なことがたくさんありまして「どっちかに傾いて発信するのは違うな」と思ったのでこのようなスタンスをとっています。
Q:今後秋田県をどのような場所にしたいですか?
住んでいる人が、誇りをもって日常でしっかりと幸福感を感じて生きることができる場所であってほしいです。
Q:今後秋田に移住したい人へのメッセージをお願いします。
地方活性化がブームとなっていますが、今後都会から田舎に移り住む決心をした人は、地方活性化の重荷を背負わなくていいと思います。まずはその土地で、自分が幸せになるように頑張ってほしいと思います。
漫画を通して秋田の良さだけでなく、ダークな面もを発信し、独自の表現で地元秋田の活性化につながる活動をしているこばやし たけしさんありがとうございました!
小林さんのご活躍は以下のHPからご覧いただけます
秋田にてインタビューを担当した黒田、小林です。インタビューを通してますます秋田への理解が深まると同時に、秋田の潜在的な可能性を感じることができました!ありがとうございました!
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