Pasta di Status Quo
平井くんとの出会いは、マッチングアプリがきっかけだった。でも、私と平井くんがマッチングした訳ではない。平井くんがマッチングした別の女性と食事をしていたカウンターの隣に、私、望月みのりとコトネが座っていたのだ。
「ねぇ、もっちーの隣の二人組、絶対アプリきっかけのデートじゃない?あの感じ、初回かな?」
コトネがわくわくした表情で私に小声で耳打ちするまでメニューに夢中で気づいていなかったけど、チラッと左側を盗み見ると、確かにそこには初対面のぎこちなさが漂っていた。
「こら、あんま