戯曲 かぐや 第3幕

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第3幕 第1場  竹林

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夜。

竹林を照らす望月。フクロウの声。

中臣  ( 舞台外から)おーい、おーい。大君さーん。聞こえますかあ? 聞こえたらご返事を。おーい、おーい。

( 辺りを見回しながら登場)ダンナあ、どちらですかあ? もしもーし。

( 舞台中央へ)チェッ。はぐれてしまった。言わんこっちゃない。とっとと馬に乗っけて連れて帰れば良かった。

だいたい時の帝が先払

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第3幕 第2場 竹取の翁の家

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三日月。虫の声。

後ろ姿のかぐや、縁で泣き伏している。

翁、媼、奥より登場。媼、盆を手にしている。二人戸口からそっとかぐやの様子を窺い、顔を見合わせる。媼、自分に任せてくれと翁に仕草で示し、座敷に入ってくる。

かぐや、二人に気づいて身を起こし、居ずまいを正す。

媼  ( 盆を下に置き、座って)かぐや。こっちへ来て一緒にウリでもお食(あが)り。残

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