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一度挫折した息子の就活終了に思う③専門学校入学、そして今

中学校で国語を教えております、といです。
専門学校4年生の息子の就活終了についての記事、本日は最終回、③です。

①②はこちら。


1.家に戻ってきた息子と、家族

息子が3ヶ月で警察学校を退校したこと、つまり警察官を辞めたことについて、
悲しくはありましたが、私は割と早く割り切りました。
もう辞めたものは仕方ないので、次を前向きに探せばいいじゃない、でも次は長く続けられるものを…という感じで。

日頃、悩みながら卒業していった生徒が高校生になって楽しく過ごしているのを見ているからかもしれません。

ただ、そういう経験があまりなく、割と考えが堅いウチのダンナさんは、息子の選択について納得できず、かなり苛立っていました。
息子に対する態度がだいぶ厳しくなりました。

息子が次の道を決めるまでは、いや決めてからも、新しい道について「どうせ続かない」という態度を取っていたので、息子との心の距離が開いていくのを感じていました。

私は間に入って、お互いの気持ちについてフォローする日々だったので、ちょっとしんどかったな…。


(補足しておくと、ウチのダンナさんは昔からちゃんとイクメンです。
でも自分が真面目な分、息子の生き方がいい加減に思えて悲しかったんだと思います。

私や娘に対しては甘々です。何でも買ってあげちゃうので、むしろ娘が節度を持って遠慮する性格に育ったので結果オーライ。)

2.息子が選んだ新たな道

これからどうするのか、悩んでいた息子ですが、
ニート開始後1ヶ月ほどで心を決めました。

「自分はやっぱりゲームが好き。ゲームを作る仕事に就くために、専門学校に通いたい」とのこと。

あ、そっちかー!

てっきり、警察官を志す前に想定していた、
①小説を学ぶために京都の大学へ
②楽器のリペア職人になるために専門学校へ
のどちらかに戻るのかと思っていました。

なんでも、警察学校での生活の中で、週末に返されるスマホでゲームをするのが唯一の娯楽だったし、リフレッシュもできた。人の心を明るく楽しくできるゲームを作りたいと思った、とのこと。

うーんなるほど。納得してしまいました。
私も昔からゲームは好きでした。同年代の女の子と比較すれば「ゲーム好き」と名乗ってもいいレベルでしょう。
ドラクエは1.2.4.5.6.7.10はやったし、FFも1.2.4.5.7あたりまではやりました。
なんなら、息子がお腹にいるとき、産休に入って特にやることもないので、
1日10時間くらいドラクエやったなんてこともあったなあ…。

と、変なところで息子がゲーム業界に進むことに納得してしまったのでした。

ダンナさんも、「ちゃんと学校で技術を身につけて、ゲーム業界に就職する気があるのなら」とOKしてくれたので、
息子はゲーム制作を学べる専門学校に通うことにしたのです。


息子は最初は、東京にある3年制の学校がいいと言っていました。
ですが、時はコロナ1年目の夏。
東京では大流行が始まり、それが地方にも広がりつつあることで、
「東京は危険、自分の居住地から出るのは危険」という風潮がある時期でした。
県外ナンバーの車が嫌がらせされる事件とかありましたよね…。

そんな時期だったことと、ダンナさんがいまいち息子の根気を信じられないことから、この学校に進むのは却下となりました。
ちょっと可哀想な気もしましたが、ゲーム制作を学べる学校は他にもあるので、どうしても東京のその学校でなくてもよかったんですよね。

で、再検討した結果、名古屋にある4年制の学校が良さそうだということになりました。

名古屋も大都市で、コロナが流行っていることには変わりないのですが、
ダンナさんが名古屋に単身赴任しているので、一緒に住めば安心だし、生活費を節約できるというメリットがありました。
また、4年制の専門学校を卒業すると「高度専門士」という学位が得られ、これは大卒の「学士」と同じ程度であると認められるので、
2年制の専門学校に行くより就職にも有利なはず。

息子の希望と家族の希望、思惑を検討し、この学校のAO入試を受けることになりました。

で、無事合格!
息子の新しい学生生活が始まりました。


3.学生生活と就活

ダンナさんはワンルームのマンションに長年住んでいますが、
息子が一緒に住むことになっても広い部屋に引っ越しはしませんでした。

面倒だったというのもあるでしょうが、
ここでもまだ「息子はいつ辞めると言うかわからないから」と思っていたいうのも理由のひとつでした。
もういい加減信じてあげてよ…とは思いましたね、さすがに。

そんなわけで、狭い部屋で男二人。
息子は父親に「いつ辞めるかわからない」と疑われながらも頑張って勉強したようです。

過敏性腸症候群はだいぶ落ち着いたようで学校にはきちんと通っていたし、
グループの専門学校3校内のゲーム制作コンクールでは2年連続銀賞を取り、
3年次には成績優秀者に認定されて、先日は学内のイベントでスピーチを任されたりしていました。

やっぱりこっちだったんだな、という感じです。

「好き」だけでは、それを仕事にできるかどうかはわからない。
「好き」だけでなく「得意」もないと、続けていくのはしんどいんですね。

もちろん、息子はまだゲーム業界で働いているわけではないので、本当に続くかどうかはわからないのですが、
警察官と比べると、息子にはやはりゲーム業界の方が合っているのかもしれません。

就活は、バンバンCMをやっているような最大手は無理でしたが、
就活を通して自信になるような出来事もあったりして
(あの会社⁉︎というような有名どころから、ポートフォリオを見て特別選考のお誘いをいただいたそうです。でも落ちたけど)、
色々ありながらも満を持して受けた第一志望の会社に内定をいただくことができました。

有名なシリーズものをいくつか持っている、私も名前を知っている会社です。
最大手のゲーム会社のグループ会社なので、会社の設備や福利厚生もしっかりしています。

それより何より、息子がゲーム作りたいなんて言い出すずっと前から、
「この◯◯ってゲーム、すごくいいんだよ。
 世界観がすごくいい。めっちゃ面白いよ」と言っていたゲーム、それを作っている会社に内定をいただけたというのが、本当に胸熱なのです。

時間はかかったけど、そしてなかなか父親には認めてもらえなかったけど、
ちゃんと落ち着くべきところに落ち着けるんだろうな、認めてもらえるんだな、と思うと、
ここまでの4年分の心配がやっと晴れたような気持ちです。

だからこそ、内定が出たという連絡には、「よかった、本当によかった!」しか、出てきませんでした。

卒業までの数ヶ月、つつがなく過ごしてもらいたいと思います。
あーよかった。
そんな、息子の就活話でした。


4.余談ですが

①息子、警察学校退校の前に、ちゃっかり拳銃の訓練はやってきたようです。
「めっちゃ反動来るから、肩にダメージすごい。連続なんて撃てないよアレは」と言っていましたが、
君の腕力がなかっただけなんじゃないのかい…?
周りは余計な心配をしていましたが、本人は楽しくパンバンやっていたようです。なんじゃそりゃ!

ちなみに、警察学校にやってくる拳銃は先輩方のお下がりだそうです。
拳銃にはそれを使っていた人の所属と名前が記録されているんだとか。
なんか…、エモい。(語彙不足!)

②実は息子、高2から付き合っている彼女がいます。
彼女は北海道の大学に進学したうえに、ご両親が引っ越したこともあり、ずーっと遠距離恋愛。
息子より一足早く東京で就職したので、遠距離5年目です。
よく続くなあ、LINEがあればなんとかなるもんなの?と驚きです。
晴れて息子も東京の会社に決まったので、
もしかしたら早めに結婚決めちゃうかもしれません。
実は私たち夫婦も、大学時代に決めて就職1年目に結婚したので。

③息子が最初に選んだ東京の専門学校。
学科は違いますが、2年後に娘が進学することになりました。
もうその頃にはだいぶコロナが落ち着いていたので(予防接種も何度もしたし)…。
なんかゴメン、息子よ。
まあ本人は気にしていないようなのでよかったです。えへへ。

長くなりました。
ウチのなかなかな息子の就職話と感想でした。
お付き合いいただき、ありがとうございました😊



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