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「社会への価値提供を意識し続ける」──CPO 日比野洋允が語った「プロダクト開発へのこだわり」

「社会に対して価値を提供できているか。そのためにきちんとユーザーさんと向き合えているか。この視点は常に忘れることなく持ち続けていたいと思っています」

創業から現在に至るまで、Saleshubのプロダクト開発を牽引してきたのがCPO(チーフ・プロダクト・オフィサー)の日比野洋允です。ビジネスメンバーやエンジニアメンバーと向き合い、対話を重ねながら、“Saleshubらしさ”を形づくってきました。

メガベンチャーを経て、創業メンバーとしてSaleshubに参画した日比野。彼はなぜ、Saleshubで働く道を選んだのか。また、Saleshubでのプロダクト開発の面白さ、こだわっているポイントについて話を聞きました。

メガベンチャーを経て、Saleshubに参画したワケ

──改めて、Saleshubに入社するまでのキャリアを教えてください。

日比野:高校時代に出会ったポール・グレアムの著書『ハッカーと画家』が原点のひとつです。著書の中で、プログラマーの視点で「デザイン」について語られていることに感銘を受け、エンジニアリングとデザインの両軸を学びたいと思い、大学へ進学しました。

その後、ご縁があってとあるベンチャーの創業タイミングでデザイナーとして携わらせていただきました。改めて振り返ってみると、「自分がつくったものを価値に変えていきたい」という思いがスタートアップの思想と近かったのかなと思います。

大学在学中、サイバーエージェントさんでインターンを経験させていただく中で、大きな組織でチームで働く経験とエンジニアさんやデザイナーさんの事業に向かう人柄にも惹かれていき、そのままエンジニアとして採用いただくこととなりました。

──そこから、どのようにSaleshubと出会ったのでしょうか。

日比野:入社後ほどなくして、もともとインターン時代から知り合いだった代表の江田さんが新しく会社を立ち上げる話を耳にしました。大きな組織で働かせていただく中で、他では得難い経験を積むことができたのですが、改めて「自分がつくったものを価値に変えていきたい」という原点に立ち返ったときに、スタートアップに携わりたいという気持ちが大きく、参画させていただくことになりました。

個人的には、特定の事業ドメインに強いこだわりはなく、作り上げたものが「世の中が抱えている負や社会課題の解決につながるかどうか」という点に強い関心があったことも参画の決め手のひとつになりました。参画後は、デザイン・フロントエンドをメインにSaleshubのプロダクト開発業務を担当しています。

プロダクト開発で大事にする価値観「すべては言葉から始まる」

──Saleshubのプロダクト開発において、こだわっている点を教えてください。

日比野:ユーザーさんへの価値提供につながっているかどうかは意識しているポイントです。機能を開発したけれど、全く使われないのは勿体ないなと思います。そのため、開発の際はデータを振り返り、ユーザーさんの声など定量的・定性的な側面から総合的に判断しながら、「こういう課題があるのではないか」というポイントを見極めていくプロセスを大切にしています。その結果得られたものを社内のメンバーと話し合いながら開発する機能を決め、プロダクト上で形にしていきます。

いきなり機能ありきで開発を進めるのではなく、まずは「なにが課題となっているのか」「どういう背景でその課題が生まれているのか」「課題を解決したときに得られる体験はなにか」など、ユーザーさんに提供したい価値を詳細に言語化します。

それをチーム全体で共有した上で、まずは粗い状態のモックをつくって開発すべきかどうかの意思決定をしていく──このサイクルでSaleshubのプロダクト開発は進めてきました。

──目的を言語化した上で、開発を進めていく。

日比野:そうですね。そのためSaleshubのプロダクト開発では「すべては言葉から始まる」「壊す前提でいち早くたたき案をつくる」という価値観を大事にしています。

具体的には、Saleshubのプロダクト開発は「開発背景の言語化」「設計」「提供」「検証」という4つのフェーズがあり、「開発背景の言語化」では何が課題になっているのか、なぜ機能を開発するのかなど、目的と提供価値を明らかにするようにしています。

前述の通り、機能開発の起点は生じている課題に基づいています。エンジニアチームはもちろんビジネスチームとともに開発の必要性・重要性について検討します。その上でエンジニア自身が要件定義などを行っていくため、Saleshubでの開発において仕様だけがウォーターフォールで降ってくることはありません。だからこそ、目的意識を持って開発でき、途中で目的を見失わない強みがあると感じています。

「設計」では、モックとなる叩き案を作り、みんなが機能について具体的なイメージをもって話し合える土台を作ります。「機能開発によるビジネス的なインパクトはどうか」「エンジニアリングの観点での実現可能性はどうか」「CSチームの動きはどう変わるか」「ユーザーさんはどう感じるか」など、モックを元に議論を重ね、詳細な仕様を詰めていきます。

毎日の朝会などでも、UI上の文言を含め、メンバーみんなからフィードバックいただきながらプロダクトを磨き、開発を進めています。

「提供」では開発した機能の魅力や意図、ユーザーさんへの提供価値などが齟齬なく伝わるよう意識しています。私たちが大切にしている「すべては言葉から始まる」という価値観には、開発に至る経緯を社内で共有するという他にも、社外の方に向けての言葉も含まれます。だからこそ、メルマガやプレスリリースなどユーザーのみなさんが目にする情報ひとつひとつの伝え方においても、ライティングやグラフィックの側面からチームで練り上げていきます。

そして「検証」では、こうした取り組みの目的がきちんと実現できているのか、また成果に繋がっているのかどうかを確認し、チームに共有しています。きちんと検証することで改善点を抽出し、次の取り組みに繋げています。

──そして、壊す前提でいち早くたたき案をつくることも大事にする。

日比野:完璧を目指しすぎるとどうしても価値提供に時間がかかってしまいます。だからこそ最初から完璧なプロダクトを目指すのではなく、必要最低限の価値から素早く提供していくことが重要だと考えています。

最初から壊す前提で、粗い状態でもたたき案を作っておくことで、チームへの共有スピードが上がり、議論が早く前に進むメリットがあります。その上で開発チームやビジネスチーム全体で話し合い、いろんな人の視点を取り入れて洗練させていく開発スタイルを取り入れています。

──日比野さんは、ユーザーの方との面談にも同席していることがあります。

日比野:Saleshubはユーザーさんによりよくご利用いただくためにコンシェルジュスタッフとの面談を設けています。ユーザーさんのご意見やご指摘はプロダクトを磨く上で大切な一次情報です。

僕自身も参加させていただくこともあるのですが、参加できなかったとしても、毎月何百と面談を行っているコンシェルジュチームのみなさんが蓄積してくれている面談のログによって新たな課題が見つかり、機能に落とし込まれ改善され、プロダクトが磨かれていくこともあります。

実は、Saleshub社自身も「Saleshub」というプロダクトを利用しています。そのため、主にSaleshubを使いこなしているセールスチームのみなさんが感じている悩みなどもプロダクト開発には活かされています。

だからこそ、そんなお声をヒアリングできる環境があることは大きな魅力だと感じています。

三方良しのプロダクトづくりができる、Saleshubならではの面白さ

──Saleshubで開発する面白さはどこにあると感じていますか?

日比野:Saleshubは会社として「ビジネスの構造を変革し、日本経済を前へ」をビジョンに掲げプロダクトづくりを行っています。

紹介者であるサポーターさんが、顧客を求める掲載企業さんへ自身の知人をおつなぎして、企業の成長を支援するというSaleshubの仕組みは、まさに「営業」という既存のビジネスの構造を変革し、日本経済を前進させうるものだと思っています。そうした既成の概念を大きく上書きした上で、Saleshubのプロダクトに関わる人たち全員に価値を提供できるという点は開発していて非常に面白いと感じます。

掲載企業は事業の理念を綴った事業ページと「会いたい企業リスト」を登録しておけば、共感したサポーターさんが知り合いの人に話をして、企業をつなげてもらえる。テレアポや飛び込み営業といったことをしなくて済むようになるわけです。

サポーターさんは“ご協力金”という形で企業から報酬をいただけるのはもちろん、知人にとって有益な事業を紹介することで、その知人が抱えていた課題を解決できるなど力になることもできます。また、掲載企業の事業成長の一翼を担える。そんな、三方良しのプロダクトづくりができるのはSaleshubならではの面白さです。

──CPOとして、大事にしていることはありますか?

日比野:「プロダクトが社会に価値提供できる存在になること」は常に意識し、大事にしています。そのために、プロダクトを使ってくれる人を想像した上で、どういったものを提供すればいいのかをしっかり考えて見える形にする。もちろん、事業にもたらすインパクトも考慮した上で、「ユーザーさんに最大限提供できる価値は何か」「何が最適解なのか」を話し合いながらして決めるようにしています。

それはプロダクトの力で解決できる最適解かもしれないし、プロダクト以外のチームの仕組みや体制で解決できる最適解かもしれない。あらゆる側面から、最適解に向き合っています。

──どのような人がSaleshubのプロダクト開発で活躍できると思いますか?

日比野:まず、前提として「人と誠実に向き合う姿勢」があることが重要だと思います。というのも、プロダクトづくりをする以上そこには「使っていただくユーザーさん」「一緒に作り上げるメンバー」がいます。そのそれぞれに対して誠実に向き合うことが大事だと考えています。

Saleshub自体はあくまでも目に見えるプロダクトであって、大事なのは実際にプロダクトを使ってくれる人たちです。その人のことを想像した上でものづくりに取り組める人はSaleshubの文化に合っていると思いますし、お力を発揮いただきやすいと思います。

そういった考え方は「優しい想像力を働かせる」という弊社のバリューでも表現されており、チームのみんなで大切にしている文化でもあります。

プロダクトを一緒に作り上げていくメンバーに対しての思いやりも不可欠だと考えているので「一緒に働くメンバーも大切に思える方」とSaleshubを作っていけると嬉しいです。

──最後に今後の意気込みを教えてください。

日比野:Saleshubは成長フェーズにありますが、まだまだ価値提供できることはたくさんあると思っています。ただ、それを実現するためのエンジニア・デザイナーのメンバーが足りていないので、そこをリードしてくれるメンバーは常に求めています。新機能開発はもちろん、既存機能の改善によって提供価値が最大化する可能性も秘めています。

このプロダクトはまだまだ成長する可能性を秘めているからこそ、ビジョンから逆算して、リーダーシップを発揮しながら人のことを考えられる方とご一緒できれば嬉しいですね。

こうした取り組みを通じて、将来的には営業活動の際に日本中の企業さんが「まずはSaleshubを導入しよう」となる社会を、そしてビジネスパーソンのみなさんにとっては、知人の力となり企業の成長にも貢献できるSaleshubでの活動が当たり前になる社会を目指していきたいと思っています。

お休みの日にはコーヒーを目当てに遠出する日比野さん。旅行に行った際にはカメラを片手にその土地のコーヒースタンドにも足を運ぶそう。写真は京都の梨木神社に併設されたコーヒースタンドに訪れたときのもの。

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