蝶々

私の行く場所に いつも紫の蝶が
「こっちこっち」と導くように 私の前しか飛ばない

工事中の看板 あるのに呼びかける蝶
「必ずここを通りなさい」と 何度も招いてくるから

私の足はあんたを追いかけて
紫の蝶が開け放つ 落とし穴に陥った
生傷の絶えない私の爪は
土に爪が剥がれ あんたの言うとおり

「落ち込んでるときは落ち込むだけ落ち込め」と
どん底に落として立ち上がれ 蝶々は厳しい未来図

工事中の看板 いつも謝って媚びてる
容易い陰口に耳ふさぎ 紫の鱗粉が降る

冷たい虚像は現実を避けて
紫の蝶がパンドラを開けて悪夢を起こす
曇天の笑い声は止まらずに
穴ん中の私に稲妻を落とした

覚悟していたんだろう? 捻くれる理由を
誰もが上手にくれるから 私は生き埋めにされる

私の心は青空を嫌う
紫の蝶が嫌がらせ 楽しそうにするから
切り落とした耳に 取り出した目に
映る景色は晴れ 大嫌いな晴れで
最期の言の葉は 生き埋めの土かけ

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