みつけた。今読みたいファンタジー。『パン焼き魔法のモーナ、街を救う』
こんにちは。
朝晩すっかり寒くなりましたね。最近は中々出ることができない温かい布団。そんな布団に包まれながらnote課題図書を読みましたので今回も#読書の秋2022から感想的推薦文をお届けします。
きっとワクワクしたんだ。みんな。
「欲しかったなあ。
飛行石の青く輝くペンダント。」
初めて宮崎駿監督の映画『天空の城ラピュタ』を観た時、シータとパズーを応援しながら体感したのは心揺さぶるワクワクでした。劇中のあのペンダントが欲しくてたまりませんでした。
「続きが読みたい!」
何巻も揃えて読みふけったのは上橋菜穂子さんの守り人シリーズでした。
みんなそれぞれにドキドキしながら夢中になって読んだファンタージー物語があると思います。海外からは『ハリー・ポッター』シリーズなどが長く愛されていますね。
今回手にした『パン焼き魔法のモーナ、街を救う』はジャンルとしてはヤングアダルトとなる若い読者向けの、装丁からは予想がつかない骨太なファンタジー物語でした。読み終わってまず言えるのは久しぶりに「ワクワクした」ことです。シンプルだけどこれって私にとってかなり嬉しいことなんです。あの頃を思い出すようなとても読み応えある作品でした。
魔女は14歳
絶妙なのが主人公の年齢です。主人公モーナは14歳。大人まではいかないけれど、もう小学生ではありません。(読者もまた同じ年頃からと想定されます。)パン屋で働く彼女にはパンやクッキーを焼くための小さな魔法を使う能力があります。このまま楽しく過ぎると思っていた日常はある日突然変化を遂げるのです。
運命の歯車が動き出し、彼女は大きな思惑に関わっていくことに。彼女の話す言葉から真っ直ぐな気持ちや14歳らしい一面が顔を覗かせます。どうしたらいいのかと困難に立ち向かう姿に読みながら思わずエールを送っていました。
愛すべき仲間たち
一緒に日々を過ごすスピンドル。発酵種のモブなど登場したモーナの仲間たちは既に私の中でキャラクターグッズが勝手に商品化しそうなくらいしっかりと存在しています。久しぶりに手にした海外作品でしたが最後までキャラクターが生き生きと描かれいて夢中で読むことが出来ました。読み終えた方とどのキャラクターが好きかお話したい気分です。映像化があればどんな風になるのかなど画を想像するのが大変楽しい作品でした。
2021年にはアンドレ・ノートン・ネビュラ賞、ロードスター賞、ローカス賞ヤングアダルト部門、ミソピーイク賞児童文学部門、ドラゴン賞ヤングアダルト児童書部門を受賞し多くの読者に支持されたモーナの物語。これは、いま読みたいベイキングファンタジーです。
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#読書の秋2022 の本との出会いに感謝を込めて。
お読みいただきありがとうございました。
桜
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