丸い三角

自称INTP 心理学系の記事は個人的なメモと化しています。また、心理学を専攻していた訳…

丸い三角

自称INTP 心理学系の記事は個人的なメモと化しています。また、心理学を専攻していた訳ではないことも申し添えておきます。 あと、ジェンダー平等に関する記事が読まれているので、それをテーマにした記事が多くなると思います。

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    ジェンダー論や文学以外をテーマにした、独立させるほどの記事数のないグループ

  • MBTI関連記事

    MBTIに関連した記事です。 MBTIというより、16パターン性格診断関連記事というべきかもしれませんが。 心理学に関係する記事もここに分類しています。

  • ジェンダー論

    ジェンダー平等主義の観点で記事を書いています。ただし、ジェンダー平等主義はフェミニズムとは一致しません。

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    小学生の教材「ごんぎつね」に託けて色々書いた記事が中心です

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フェミニストが軽視する「共働きをやめる女性特権」

 今回は「共働き女性が『専業主婦になりたい』と言い出すこと」のジェンダー問題について書いていく。この問題について書こうと思ったきっかけはyahoo!ニュースにも取り上げられた以下の記事である。  yahooニュースではこの記事に120コメントついていたが、「共働き夫婦の妻の女性が『専業主婦になりたい』と言い出すことのジェンダー問題」について指摘したコメントは3コメントである(2023/3/18時点)。しかも、その3コメントにはbad評価が多いという始末。まぁ、事後的にみると

    • 石丸-古市問答で石丸氏が論理的だって?

       前回の記事でも取り上げた、日本テレビ系ユーチューブ生配信「【東京都知事選挙】石丸伸二氏に聞く 今後の政治活動など 小池氏当確」における石丸氏と古市氏の遣り取りに関して、「石丸氏が論理的である」という感想を持つ人がいるようだ。この感想を持った人間は"対話における論理"をまったく理解していない。対話においては「相手との共通の合意が取れたところから出発する」という論理的なルールが存在していることを、石丸-古市問答において石丸氏が論理的であると評する人間は認識していないようなのだ。

      • 「石丸が論破!相手オカシイ」との感想の愚かさ

         東京都知事選挙に出た石丸伸二氏が知ったか振りをするところから胡散臭く感じていた。具体的には、ひまそらあかね氏との漫画談義と、安芸高田市長時代に石丸氏が出演したTV番組での現地リポーターであった井上咲良氏の石丸氏への違和感の吐露から感じたものだ。そこから、色々見ていくなかで「コイツは理屈っぽく言っているように見せかけた詭弁を駆使する口だけ番長だな」と直ぐに理解した。  「こんな無茶苦茶を言っているようでは支持は集まらんやろ」と思っていたのだが、なんと得票数第2位となった。更

        • ラカンの記事書くのだるい。嫌いな思想家だから憂鬱だ。 しかも、あんまり読まれていないし。というかMBTI以外の心理学の記事全般読まれてない。 打ち切りにするかなぁ。

        • 固定された記事

        フェミニストが軽視する「共働きをやめる女性特権」

        • 石丸-古市問答で石丸氏が論理的だって?

        • 「石丸が論破!相手オカシイ」との感想の愚かさ

        • ラカンの記事書くのだるい。嫌いな思想家だから憂鬱だ。 しかも、あんまり読まれていないし。というかMBTI以外の心理学の記事全般読まれてない。 打ち切りにするかなぁ。

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          ラカン思想:ちょっとアレな用語

          ■はじめに  ラカンの欲望のグラフ「第4図」において、「享楽(Jouissance)・去勢(Castration)」といった概念が出てくる。それらの概念を説明せずに欲望のグラフの解説を行うのは困難であるために、先に関連の概念について説明しておこう。 ■ラカン理論のアレな用語と赤子神話  ラカン理論には、ちょっとアレな用語――ファルス・去勢など――がある。性衝動で色々説明するフロイト理論から発展させた理論なので、ある意味仕方が無いとは言えなくもない。だが、ラカン思想のファ

          ラカン思想:ちょっとアレな用語

          ラカン思想:欲望のグラフ「第1図」

           ラカン理論を説明するのに「欲望のグラフ」というものがある。今回はそれについて解説していきたい。 ■「欲望のグラフ」のグラフは円グラフ等のグラフではない  さて、次節で「欲望のグラフ」の一番シンプルな「第1図」を挙げた。しかし、パッと見て「どこがグラフなんだ?」という感想を持つ人が多いのではないかと思う。グラフというと、大学数学に触れた人でない限り、棒グラフや円グラフ、折れ線グラフといったグラフを「グラフ」と呼ぶと勘違いするだろう。  ところが、数学には上の図のような対

          ラカン思想:欲望のグラフ「第1図」

          ラカンの思想史的な位置と個人的な気持ち

           ラカンの物言いが私個人は非常に嫌いである。賢しげで思わせぶり、かつスピリチュアルな雰囲気の漂う表現を目にするたびにイライラする。そして、ラカン思想に関する弟子たちの解説も、同じような雰囲気で語られることが多いため、殆どのものが大っ嫌いである。大嫌いにもかかわらず、思想史的な重要性から目を通してどうにかこうにか理解しようと努めた過去がある。内容を理解してみれば「そんなヘンな言い回しせんでもいいやろ!」と言いたくなる悪文の読解に、多大な努力を払わねばならなかったことが、非常に苛

          ラカンの思想史的な位置と個人的な気持ち

          ラカン思想:シェーマLの解釈の自由さ

           ラカン思想の鏡像段階とシェーマLの話を以下のnote記事で取り上げた。  上の記事におけるシェーマLの解釈は「自我認識」の文脈で行ったものだ。したがって、「シェーマLはそんなもんじゃないぞ」と思った人もいたかもしれない。現時点において実際にそういう声が寄せられたわけではないのだが、そういう疑問が生じても不思議ではないので、本稿で補足しておきたいと思う。  さて、前回に引用した、いろいろ説明がついたシェーマLではなく、もう少しシンプルな説明がついたシェーマLの図は以下のよ

          ラカン思想:シェーマLの解釈の自由さ

          ロジャース派の自己概念理論6:カウンセリング3原則とラカンの鏡

           "重要な他者"はロジャース派の自己概念理論において"価値の条件"を形成する重要な役割を果たす。重要な他者が保有する"価値の条件"を内面化して理想自己を形成していくことになるのだが、この過程はラカンの鏡像段階およびシェーマLの考え方を導きの糸にすると理解できる。  因みに、私個人の好き嫌いでいえばラカンは大嫌いである。似非数式を用いたラカンの欺瞞的表現は、ソーカル事件で明らかになったポストモダン思想群の「それっぽい表現をすれば正しくなる」という風潮を生み出した。その風潮がフ

          ロジャース派の自己概念理論6:カウンセリング3原則とラカンの鏡

          デートDV被害者を透明化する認識枠組み

           「デート費用を全く払わない」という行為がデートDVに当たると内閣府男女共同参画局のサイトで示されていることが衝撃をもってSNS上で拡散されたことがニュースになった。2018年3月時点で当該政府見解は公表されていたのだが、それが改めてSNS上で広く認識されてメディアが取り上げて記事にしている。  このテーマに関して「デート費用を全く払わない」というデートDVをテーマにして、以下のnote記事を書き上げた。  しかし、上記のnote記事を書く契機となったメディア記事の問題点

          デートDV被害者を透明化する認識枠組み

          日常的にデートDVを受けている男性達

           奢り奢られ論争に関して、私もこれまで幾つかのnote記事を書いてきた。しかし、2018年3月の時点で政府機関である男女共同参画局がサイト上で「"デートで奢らされること"はデートDVに当たる」と広報していたとは恥ずかしながら知らなかった。そんな政府の公式見解がSNS上で話題となり、メディアが以下の記事として取り上げた。  上記の記事においては、2018年3月に公表されていたデートDVを巡る政府公式見解に関する、2024年5月下旬でのSNS上の反響・男女共同参画局からの公式見

          日常的にデートDVを受けている男性達

          弱者男性・チー牛問題とトーンポシリング

           本稿は弱者男性問題・チー牛問題をテーマにしたnote記事であるが、今回の記事はフェミニズムあるいはフェミニストを批判する記事ではない。表題にあるように、弱者男性問題・チー牛問題を巡るトーンポシリングを本稿では取り上げる。すなわち、提起された実体的な問題から言葉遣いの問題へと議論の中心を移す言説の有害性を扱う。より具体的に言えば、「チー牛・弱者男性」の語の差別性の方が、チー牛・弱者男性と呼ばれる男性そのものに対する差別よりも大きな問題として扱う言説を批判する。そして、この問題

          弱者男性・チー牛問題とトーンポシリング

          MBTI:リーダーシップの型と性格タイプ

           今回の記事の記事で取り上げるのは、リーダーシップのある性格タイプとされるESTJ・ESFJ・ENTJ・ENFJである。もちろん、他の性格タイプであってもリーダーになって活躍している人も多い。ただ、リーダーらしいリーダーと言えば先に挙げた4タイプになるだろう。  さて、今回の記事のテーマに関して書く切欠はENTJ・ENFJの違いが分からないとの声である。私の感覚だとENTJ・ENFJの2タイプはかなり違うので簡単に区別がつく。それゆえ、その声は意外であった。ただ、この私の感

          MBTI:リーダーシップの型と性格タイプ

          私のnoteの読者層は、MBTIあるいは16パターン性格診断といった心理学系の記事の読者か、ジェンダー論系の記事の読者かで二分化されている。 また、心理学系は他の人の記事をみるとNF型のテイストが多く、私の記事のようなNT型のテイストは異質なので、このままでいいのか悩む

          私のnoteの読者層は、MBTIあるいは16パターン性格診断といった心理学系の記事の読者か、ジェンダー論系の記事の読者かで二分化されている。 また、心理学系は他の人の記事をみるとNF型のテイストが多く、私の記事のようなNT型のテイストは異質なので、このままでいいのか悩む

          フェミニストの「マジョリティ/マイノリティ」に関する欺瞞

           フェミニストがまたもや卑劣な手段を用いてセクシズムを世の中に振りまこうとしている。その手段とは概念の乗っ取りである。マジョリティあるいはマイノリティの概念に対して我々が持っているイメージを利用し、「男性は権力に近いがために特権を持っていて生きやすく、女性は権力から遠いがために特権と持っておらず生きにくい」との男性悪玉論の認識枠組みを社会的通念として構築しようとしている。そして、その目論見はメディアを通して実現されようとしている。  そんなフェミニストの不公正かつ不正義な行為

          フェミニストの「マジョリティ/マイノリティ」に関する欺瞞

          男性の負担を無視する似非ジェンダー平等の風潮

           先に記事にした奈良の県庁での意識調査の結果の報告ニュースについたヤフコメの傾向から、再びこの問題を取り上げたい。  前回の記事でも示したが、このニュースの(奈良県在住者以外での)ポイントは以下の箇所である。  この引用箇所から分かる意識調査の結果で重要な内容は前回記事でも述べたが、以下の内容である。 解釈:職場には性別役割分業の風土がある 役務享受側 8.8-9.3%   振れ幅0.5% 役務提供側 28.2-29.4%  振れ幅1.2%  この結果から明らかになる

          男性の負担を無視する似非ジェンダー平等の風潮