9割が知らない。“中医学”ってなーに?

「中医学」、私が取り組む薬膳の基礎にある医学です。

聞いたことがない人も多いだろうし、きっと9割の人は中医学と日本の関わりの深さを知らないと思う。興味ない人もすぐ理解できるように私なりにまとめたので、この機会に知って欲しい!

中医学ってなに?

中医学は、中国の医学。
そのまんまやん!あ、もうちょっと聞いていって🥺

東洋医学や漢方と違うの?

まず、東洋医学とはなんなのか。
「西洋医学」がオランダで発祥して欧米で発展したように、「東洋医学」は中国で発祥して東アジア(中国・韓国・日本)で発展した医学のこと。
だから東洋医学=中医学という文脈で使われることも多いんだけど、厳密には違うんだよね。

じゃあ、日本の医学ってなんだと思う?
何を隠そう、「漢方」が日本の医学なのです。

え!?漢方は中国の医学じゃないの!?😳

漢方は、ルーツこそ中国にあるけど、日本が独自に進歩させてきた日本の医学なのです。中国から来た漢字をもとにひらがなを作ったみたいな、日本お得意のやつ。

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とはいえ、今の日本では西洋医学が一般的ですよね。では日本は一体どんな流れで今日の医学事情に至ったのか、授業では教えてくれない歴史を見てみましょ🔍✨

超ざっくりな医学の流れと日本


-紀元前200年頃 中国で全18巻の医学書が作られる→東洋医学の興り
-100年代 ギリシャで全22巻の医学書が作られる→西洋医学の興り
-600年代 遣隋使、遣唐使によって日本に中医学が伝来
-1600年代 日本は鎖国。最新の中医学の情報が手に入らなくなる→日本独自で発展させる→これが漢方!!!🇯🇵
-1700年代 オランダの医学書「解体新書」の日本語訳版が刊行→西洋医学(当時の呼び名は蘭方)が日本に広がり始める
-1800年代 日本鎖国終了。明治政府が西洋医学しか認めない!と言ったため漢方は急速に衰退(漢方従事者は反発)
-1800年代後半〜 科学研究が進み、西洋医学が今日の"近代医学"、”現代医学”と言われるように
1976年 衰退後もずっと戦ってきた漢方従事者達のおかげで、日本で初めて漢方製剤が薬として認定された(かなり最近!)
→2000年代 西洋医学がベースの現代に至っています🇯🇵

どうですか?こう見ると漢方は意外と歴史の長い日本の医学だったと分かりますよね💡
他にも、インドのアーユルヴェーダ、ギリシャ・アラビア医学、ユナニ医学とか世界にはいろんな医学があるよ!

「中医学」と「漢方」の具体的な違い

ルーツが同じだから兄弟みたいなものだけど、診断方法も薬の使い方もちょっと違う。もともと中医学は陰陽五行論(この世の全ての自然のバランスを説明する理論)がベースにあるんだけど、うさんくさいという理由で日本では勝手に排除しています。笑
自然から採れた生薬を使うのは同じ。ちなみに、日本で厚生労働省が認めている生薬は210種類くらいで、中国で使われる生薬は13,000種類以上だとか。いや、私も全然把握できてないけど本家すごい。

中医学や漢方に、科学的根拠はあるの?

さて、中医学も漢方も、ケミカルじゃないから体には優しそうだけど、正直あんまり効かなそう。そんなイメージを持つ人も多いと思います。科学的に説明できるの?効果はどれくらい証明されてるの?🤔

私は、東洋医学は天気予報みたいなものだと考えています。
その発祥は4000年前にも遡ると言われていて、長い歴史の臨床経験の中で蓄積されてきた体系的な知識。統計学的、帰納法で導かれた理論です。
たとえば…
肩こりに悩む人って、舌が紫色の人が多いよね。紫色ってことは血の巡りが悪い状態。血の巡りが悪いこと肩こりが起きるということことか。そんな人を100人集めて観察したら、青魚を食べていたら60人の症状が改善した。青魚には血の巡りをよくする効果がありそう!さらに当帰(セリ科の植物の根)を試したら90人の症状が改善した!これは確実性も効果も高い!血の巡りを良くする生薬としよう!
そんな感じのイメージ。フィクションだけど😂
西洋医学ちっくに「◯◯に含まれる◯◯という成分を◯mg摂取すると血液中の◯◯値が◯%どうなって…」みたいな説明は出来ないんだけど、症状が改善したという結果論こそが理論。
きちんと薬として認定されるほど有意なデータが蓄積されているわけで、それは”科学的根拠がある”と言えると思う。天気予報と同じで、自然の不思議を理論化するにはそのやり方しかないんだと思う💭

「西洋医学」と「東洋医学」の違い

西洋医学は、普段みなさんが病院に行って受けるものなので、よくご存知だと思います。症状のある部位を診て、その症状を抑えたり悪いところを取り除いたりする、いわゆる対症療法💉

対して東洋医学は、症状の根本解決を目指す原因療法🔍体の中でなにが起きているか、症状の原因となる臓器や機能を特定して、その働きを改善する。雑に言うと体の内部を整えて自然治癒力を上げるということ。

西洋医学は、バイキンマンがやって来たら退治する方法😈👊
東洋医学は、アンパンマンを強くして平和を守る方法🦸‍♂️✨

西洋医学×東洋医学の組み合わせは最強

西洋医学は「病気」が得意💡
東洋医学は「未病」が得意💡

西洋医学はとても解剖学的で、内科、耳鼻科、歯科など科に分かれて専門性を高めていますよね。病名がしっかり付いているものには専用の薬が開発されているし、症状にピンポイントで治療できる。癌などの難しい病気も外科手術で対処することもできる!
対して東洋医学は、内側から総合的に治していく。「未病」とは未だ病気になっていない状態、つまり不調はあるんだけど病名を診断されるほどではない状態のこと。自分でもよくわからない漠然とした不調がいくつもあったりする方にはぴったり✨症状の共通点から原因を特定して、その症状が起こりにくい体質へと変えていく治療方法なんです。

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だから、状態によって適切な方を選んだり、両方を併用すると最強なんです。それだけは知っておくといいよね❣️

次回:「薬膳」ってなーに?

さて、中医学と漢方の違いについてはご理解いただけたと思います。
次なる疑問は「薬膳」は何者?漢方薬なんかとどこまで違う?ですよね。
こちらも次回、私なりにご説明申し上げたいと思います😘


おまけ:中医学で悩み解決したいって方へ

もやもや不調を抱えていて中医学に興味がある人は、中医学系漢方クリニックに行ってみるといいよ!中医学はオーダーメイド医学とも呼ばれてたりするんだけど、人によってバラバラな体の状態をしっかり診てその人の今の体の状態に合わせて処方やアドバイスをするからです。

ちなみに私が前に行ってたところは、初診が90分😂
身体測定も採血もするし、舌診、脈診、触診もする。問診内容もものすごく多い。これまでの病気歴はもちろん、生活習慣の質問も細かい。朝昼夜の食事の量の比率、食べる時間、好きな食べ物、嫌いな食べ物、魚のなかでは刺身・煮魚・焼き魚どれをよく食べるかまで。(笑)

そんなところまで聞いて本当に体質がわかるの?と思うかもしれないけど、やっぱり偏りがある生活を続けると体内(体質)のバランスが崩れて、症状として現れるものなんですよね。症状は氷山の一角でしかなくて、見えていない山の全体を解明してくれるのが中医師だと思います。そして、体も日々変わっていくものだから、通院しながら一緒に変化を見ていく。まさにパーソナルドクターのような感じ。

私が準備中の薬膳茶のブランドも、パーソナルドクターまでは行かずともそれに近いライフパートナーになりたいと思って立ち上げるサービスです。Webで自分で体質診断ができて、マイページに毎回ログを残すことができるから、今の体がどんな状態か、どんな風に変化しているか、自分で把握管理ができるようになります。もちろんお茶以外のアドバイスも表示されます。

本当は自分のお医者さんは、自分だからね。自分のことを一番わかってあげてほしいし、大切にしてあげてほしい。どうかご自愛ください。

Love yourself, Care yourself.

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