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3月の読書記録

任地ではずっと読みたかったワンピースを読み始めた。
(首都へ出張して以来読んでない…そろそろ読まないと)

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首都へ業務出張に来てから、時間があったこともあり本も読み始めた。
ドミトリーで置いてあった小説を中心に、小学校の算数に関する本、帰国してからは漫画も読んだ。
いきなりこんなに読み始めた理由はただ一つ。
不安だったから。小説を読むとその世界に浸ることができ現実逃避にもなる。
そんなことで手にとった吉本ばななさんの本が面白く、元々本が好きで読んでた頃のわたしを思い出させた。今月読んだ中でも、吉本ばななさんの『キッチン』と、山田詠美さんの『ぼくは勉強ができない』という2作品がとてもおすすめ。
そんなわけで、3月に読んだ本はこちら。

小説8冊
自己啓発本1冊
漫画29巻
職種5冊

合計すると15冊と29巻、44冊。
ここまで多くの本を読んだ1ヶ月は初めて。
これからも継続して読めるようにしていきたい。

***

小説1冊目 

吉本ばなな
TUGUMI (中公文庫)

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初吉本ばななさん。
ずっと読みたくて、でもなんだかきっかけがなかった。
昔おすすめしてもらった本が思い出せないけれどまずはこの本をドミトリーの図書室の棚から選んだ。
さらーっと読めて、なんだか懐かしい気もする、あたたかい気持ちになる本だった。情景描写も豊かで頭のなかでつぐみも、旅館もイメージがしやすかった。
つぐみのエネルギーがすごい。

小説2冊目

吉本ばなな
キッチン(角川文庫)

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2冊め、ばななさん。
お気に入りの作品。
死というのテーマはやはり慣れないし、悲しいけれどいい話だった。キッチンが好きというみかげの気持ちはとてもよく分かった。また読みたい本。最後に好きな文章をいくつか載せていますのでよかったら読んでください☺︎

小説3冊目

山田詠美
ぼくは勉強ができない (文春文庫)

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タイトルに惹かれて手に取った本だった。
というのも、ちょうど活動先のことを考える日々だったかもしれない。
しかし、思っていた内容とはだいぶ異なった。それでも、こちらもお気に入りの作品。
とくに、番外編の"眠れる分度器"がおすすめでもう一度読みたい本。

最後に好きな文章をいくつか載せていますのでよかったら読んでください☺︎

小説4冊目

吉本 ばなな
うたかた/サンクチュアリ (角川文庫)

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3冊め、ばななさん。
こちらでデビューされたのだとか。

サンクチュアリとは、聖地のこと。
短編であっという間に読んでしまった。
家族のいろんな愛の話。

 

小説5冊目

角田 光代
紙の月

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表紙のイラストで惹かれた作品。
淡いピンクに、月と家。
内容はこちらも想像と全然違ったが、これからお金についてもきちんと考える必要があるし読むことができてよかった。
映画にもなってるのだとか。様々な人の視点で描かれ、ラストはラオスで迎えることになる。
タイ、ラオスと行ったことのある場所だったので表紙から惹かれた本だがすべて繋がっているのかななどと不思議な気持ちになった。

角田さんの本ではこちらがとくにおすすめ!


小説6冊目

角田 光代
恋するように旅をして (講談社文庫)

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こちらは帰国する先輩隊員さんがくださった本。紙の月に引き続き、角田さん。
エッセイで、まるでわたしまで旅をしているような気分になった。日本への飛行機の中で読んでいたので余計に色々と過去の旅を思い返した。旅は色々あるけれどやっぱり楽しい。
国内でも、もちろん海外でも。

小説7冊目 

村田 沙耶香
コンビニ人間 (文春文庫)

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母が読んでいて貸してもらったが、ただただ衝撃だった。発想力がすごいなと思う。
鮮明な描写で、とても新鮮な作品。


小説8冊目

村田 沙耶香
殺人出産

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こちらもただただ衝撃。
でも少し苦手、というのが正直な感想。
発想力が面白い!

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漫画

1〜108話
尾田栄一郎
ONE PIECE (ジャンプコミックス)

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さすが名作。
さらっと読めたが先がまだまだ長い…

吾峠呼世晴
鬼滅の刃 (ジャンプコミックス) 1〜19巻

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とても人気ということもあり、読み始めた。
アニメもとても絵が綺麗らしい。
主人公の心の綺麗さ、素直さ、忘れかけていたものを思い出すような感覚すらあった。
面白くて、おすすめだ。

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自己啓発本1冊目

斎藤 茂太
「心の掃除」の上手い人 下手な人 (集英社文庫)

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こちらも帰国する先輩隊員さんが持っていた本。さらっと読めて、よかった。中でも、

きちんと準備をするひとに、幸運が舞い降りる 

という言葉が一番印象的だった。まさにわたしがこれからのことを考えてしなければいけないこと。今までも徹底的に準備をして後悔をしたことなんてない。いまのわたしの場合、きちんと準備=勉強、努力だ。しっかりやろう。

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職種の本1冊目

銀林 浩 他2名
『教科の本質がわかる授業』シリーズ
算数の本質がわかる授業〈1〉たし算とひき算

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一番の課題であり、基礎で重要。
日本の小学生ができて、なぜこちらの小学生はできないのか。どうしたら理解できるようになるのか。その答えを求めて読んだのだった。
たし算ひき算の方法として、10のかたまりで教えていたが、5と5、5と○で考えるといった手法で教えるのもいいといった新しい発想も得ることができた。

職種の本2冊目

逢沢 明
「数」と「図形」のおもしろクイズ

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クイズは算数や勉強を面白い!と思ってもらうために有効であると感じているが日に日にネタ切れになるため、本でクイズを仕入れことにした。魔法陣もいいし、マッチの問題もよかった。

職種の本3冊目

岩村 繁夫 他1名
5分の準備でクイック算数遊び&パズル―解いてスッキリよくわかるベスト42

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上記の本に引き続き、クイズを仕入れるために読み始めた。かなりおすすめだ。

そして驚いたことがあった。

九九が指で計算できる!
使える技が多くあったので是非活用することで少しでも数字に興味を持ってもらうことができたらと思う。


職種の本4冊目

菊池 省三 他2名
小学校算数 教科書にそって使える アクティブ・ラーニング“主体的・対話的で深い学び”50の授業実践例 1・2年

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そのまま授業で使えそうな情報ばかり。
板書計画まで提案してくださっていて、すぐにでも授業ができるような内容であった。

また、著者の一人である菊池省三さん。
名前も見たことあるなぁ…!と思っていたら褒め褒めシャワーの!大学1年生のときに講演会を聞きにいって感銘を受けたことを思い出した。褒めるのはやはり技術だと思うので、菊池さんの本も改めて読み直したいと思う。

職種の本5冊目

銀林 浩 他2名
たし算とひき算 (子どもを賢くする―よくわかる算数の授業)

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たし算ひき算の
『教科の本質がわかる授業』シリーズと似ていたが、こちらも参考になった。
彼らに基礎を教えるのは難しいと感じているのでもう少しこの単元の本を探して、学びたいと思う。

最後に好きな文章の紹介

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吉本ばなな キッチンより抜粋 角川文庫 1991

「彼女たちは幸せを生きている。どんなに学んでもその幸せの域を出ないように教育されている。たぶん、あたたかな両親に。そして本当に楽しいことを、知りはしない。どちらがいいのかなんて、人は選べない。その人はその人を生きるように人はできている。幸福とは、自分が実は一人だということを、なるべく感じなくていい人生だ。プロンをして花のように笑い、料理を習い、精一杯悩んだり迷ったりしながら恋をして嫁いでゆく。そういうの、すてきだな、と思う。美しくてやさしい。」

「でもあの至福の夏の、あの台所で。私はヤケドも切り傷も少しも恐くなかったし、徹夜もつらくなかった。毎日、朝日が来てまたチャレンジできるのが楽しみでぞくぞくした。
手順を暗記するほど作ったキャロットケーキには私の魂のかけらが入ってしまったし、スーパーで見つけた真っ赤なトマトを私は命がけで好きだった。私はそうして楽しいことを知ってしまい、もう戻れない。どうしても、自分がいつか死ぬということを感じ続けていたい。でないと生きている気がしない。だから、こんな人生になった。闇の中、切りたった崖っぷちをじりじり歩き、国道に出てほっと息をつく。
もうたくさんだと思いながら見上げる月明かりの、心にしみ入るような美しさを、私は知っている。」

「でも、今は、吐きそうなくらいわかる。なぜ、人はこんなにも選べないのか。虫ケラのように負けまくっても、ごはんを作って食べて眠る。愛する人はみんな死んでゆく。それでも生きてゆかなくてはいけない。今夜も闇が暗くて息が苦しい。とことん滅入った重い眠りを、それぞれが戦う夜。」

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山田詠美 ぼくは勉強ができない より抜粋

「生きてる人間の血には、味がある。おまけに、あったかい」「じゃ、死ぬと味がなくなるんですか?」「そうだよ。冷たくて、味のないのが死んだ人間の血だ。」(略)「だからな、死にたくなければ、冷たくって味のない奴になるな。いつも、生きてる血を体の中に流しておけ」

「あなたが教育熱心なのは良く解るわ。でもね、それだけじゃつまらない。いい?子供は、つまらない人間を決して好きにならないわ。さっき書店で、あなたの買ってた本を見たけど、すごく読書の趣味がいいと思う。そういうことを子供たちに示してあげたらいいと思う。実感のない言葉は、人の心を打たないわよ、ねえ、思い出してみて。あなたに影響を与えた先生は、どんな人たちだった?」

「先生、三角形の三つの角を足すと百八十度になるでしょ。まっすぐです。痛い角が三つ集まるとまっすぐになれるんです。六つ集まったら、三百六十度になるんだ。まん丸です。もう痛い角はなくなってしまうんです。僕とか赤間さんとかは、もう一個目の角をもっているんだ。他の人より早く、まっすぐやまん丸になれるんです。だって、地球だって本当は丸いんだぜ。(略)ぼくたちは、角を持ってるって言いたかっただけなんだ。分度器でちゃんと計んなくなって、その内まっすぐやまん丸になって、それが失くなっちゃうってことを知らせたかっただけなんだ。」

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