心中天網島、道行の道のりを辿る。大阪が水都である理由はなんだ?【近松門左衛門】
道行とは
世話物の道行
近松門左衛門作「心中天網島」、主人公の治兵衛と小春が心中に向かう場面は「道行」といって、全編に渡って節付けのされている文章を語ります。
曽根崎心中の「天神森の段」も同様で、心中に向かう場面で普通の芝居の形式では陰鬱になりかねないところを、地の文章も台詞もほとんどに節をつけて、かつ大勢で語り、死にに行く場面でありながら美しく聴いていただく仕組みになっています。
世話物の道行はこのように死が直結している場面であることも多いのですが、時代物になるとまた