見出し画像

Buen Camino_Portugués-Ex2【pilgriming】数字で見るポルトガル巡礼路

これまでのあらすじ。
スペイン巡礼道の1つ、ポルトガル巡礼路を歩き切りCatedral de Santiago de Compostelaに到着。ボタフメイロに再び立ち会い香炉で祝福を受けた。
今回はExtra編、費用や距離など数字を集めて眺めてみる話。これまでの巡礼旅の経験も含めて今回のポルトガル巡礼路を分析。

巡礼旅の最後:

昨日のExtra1:

Buen Camino_Portugués-Ex2【pilgriming】数字で見るポルトガル巡礼路

まず、今回の旅の情報をまとめてみました。
以下ご参照ください。

スペルミスがありますが原本は修正済み。

Portoから始め、Santiago de Compostelaまでの11日間の旅。
できるかぎり正しく理解するため、表と項目についての説明が必要と思います。

表題#は、旅の日程に順に数字をつけたもの。「順番号」です。13はEx1です。
「Buen Camino_Portugués-数字のタイトル番号」ともリンクしています。

Distanceは「その日の移動距離」。こちらはGPSと携帯のジャイロを利用した歩行アプリを使用したカウントです。町と町の間の実距離ではなく、体を動かしている間の移動時間です。
宿を出て、次の宿泊先に着き、シャワー、ごはんや買い物を済ませて寝る前に停止させたものです。
ということで合間に観光したり、街並みを見たりなど寄り道をしているとその距離もカウントされます。そのため、「その日の移動距離」がより近い表現と思います。

Transfer timeは「その日の移動時間」こちらも上記の携帯の歩行アプリで測定したもの。移動していない際には止まる仕組みのため、移動した場合にのみ移動時間がカウントされています。携帯の歩行アプリについては実距離と時間も他のエリアで使用したことがあり、結構正確な数字を測定してくれていると思います。

Cost は「アルガルベの費用」と「レストランでの食事やスーパーでの買い出し」の二つに分けています。
でも現金で払った店が何点かあるので抜けているところがあります。と言っても5€以内の誤差だと思います。
また、参考までに宿泊先のアルガルベの名称をそれぞれ記載しています。

さて今一度表です。

NAは該当なし。ちゃんと該当費用はありますが話の筋とは違うためシンプルにしました。

ここの数字をより詳しく読み取ると、

  • 総移動距離は約270km。1日の移動距離は17km~35kmほど。

  • 総移動時間は約60時間。

  • 宿泊の費用は合計約180€(Donativo含む)。5€~16.5€の間

  • 宿泊費用は基本的には、にこにこ現金払い。

  • 食費・購入費は合計約270€ほど。

  • ポルトガルとスペイン(6日目のTuiから)ではスペインの方が多少物価が高い傾向にある。

あたりとなります。そしてそれぞれ説明しますと、

*総移動距離は約270km。1日の移動距離は17km~35kmほど。
ちなみに1kmは11分‐16分で歩いていました。ポルトガル巡礼路は平地の多い巡礼路ですが、海沿いの道や山道もあれば急坂もありますので登山経験からすると荷物を背負ってこの時速は早いほうだと思います。

1日の移動距離はある程度はコントロールできるので、この巡礼に何日かけられるのか、荷物を背負ってどのくらい歩くことができるか?によって変わるでしょう。
時間があればリスボンからの開始でもよいと思いますし、街ごとに休息日を設けても良いかもしれません。(アルガルベは基本的には1日しか宿泊できないため、連泊する場合は別のアルガルベやホテルに移動が必要です。)

*総移動時間は約60時間。
某Camino サイト GronzeにおいてもCamino Portugues(Portoルート)は約60時間と計算しています。
移動時間は推奨時間と同様程度と思いますが、町巡りをしている時間も入っているため多少は早いと思います。
私の巡礼の際にも休憩時はカウントが止まっているため妥当な線でしょう。

*宿泊の費用は合計約180€(Donativo含む)。5€~16.5€の間。
日本円に換算すると785円~2591円(1€=157円で計算)。
ヨーロッパ旅行での宿泊費用としては破格です。
巡礼途中で購入したデンマークのAirbnbでさえ1泊65€(個室/トイレ・シャワー共同)でした。ホテルだと1泊100€(朝食無し。個室/トイレ・シャワー専用)。
ユーロの計算も重要です。2000年台はじめは1€=90円台という時期もありましたが、2020年に1€=120-124円になり、2023年で1€=142-158円です。
いつ巡礼を開始するか。いつ・どのようにユーロの現金を確保しておくか、キャッシング等で対応するのかなど検討が必要です。

宿泊に関しては何を求めるか?によると思います。
普通の旅行ですと、1番目が交通費(距離による)。2番目が宿泊代金の順でお金がかかるものかもしれませんが、巡礼においては多少異なります。
寝袋等寝具を持っていることが前提となりますが、ベッドマット1台分を貸与してくれる公共の巡礼宿が一番安いと思います。しかしながら公共の巡礼宿は、人数が多く宿泊を断られたり、Wifiが使えなかったり、ベッドが汚かったり、いびきをかく人がいたりして十分に睡眠がとれないことあります。
個人的には、近くのホステルと同じように過ごせるので雨風がしのげてベットマットがあり、充電ができる公共の巡礼宿は快適でした。安いし雨風しのげて充電できれば問題なし。
ちなみに巡礼の中でも紹介しましたが公共宿のリストは以下の通りです。

2023年時点で、
ポルトガル宿:5€
スペイン宿:8€

*宿泊費用は基本的には、にこにこ現金払い。
代金は現金で請求されることがほとんどでした。クレジットカードで支払いされるとその分手数料を宿や店側に払う必要があるのでデメリットがありますしね(少額でも手数料がかかる)。
公共のアルガルベは現金のみですので最低限、宿泊代を計算して現金を持って巡礼したほうが良いでしょう。
あまり現金を持たずに、銀行でおろしたりキャッシングをする選択もありますが、巡礼路は辺鄙なところを通ることも多いためいつでもATMが使えるとは限りません。
大都市でATMを必ず探すことにするとか、そもそもクレジットカードが使えない宿には泊まらないなど計画・戦略が必要でしょう。
また細かい点としてはこちらの銀行のATMを使う場合手数料がかかる場合があります(現地の金融機関が請求してくる手数料)。そしてそれは銀行ごとに違う。
日本のクレジットカード会社は手数料無料と広告を出しているかもしれませんが、それは日本のクレジットカード会社の話であって、海外の現地銀行のATMを使う手数料は別です。
もちろん選択したカードのサービスによっては手数料無料など巡礼に適したサービスが含まれているかもしれませんが、たいていはそんなことはないので、チェックしていただければと思います。数回使う程度であれば気にするほどの高額な手数料ではないとは思いますが。

宿泊施設については公共アルガルベではなく、より快適に過ごしたい方や、体力に自信のない方はプライベートホステルやホテルに宿泊した方がよいでしょう。
やはり、個室・専用トイレ・専用シャワーバスタブ付きは最高です。
値段を上げれば上げるほどプライベートな空間や時間が確保できると思います。
12畳:ダブルベット4つのタコ部屋→広いシェアルーム→個室/風呂トイレ共同→個室/ユニットバス→個室/風呂トイレ専用→個室(静音) など。

プライベートゾーンが確保できることは緊張から解放されるためリラックスできます。その一方で他者との交流がなくなる傾向が高くなります。どちらを選ぶかによりますが、私は公共アルガルベや広いシェアルームがおすすめです。
とにかく話をするチャンスや何かが起きるチャンスが上がります。せっかくの旅、何かが起きる方を選択してみてはいかがでしょうか。

巡礼で出会った人の中には「今日は個室なんだ」と言って夜食事だけ一緒にする人もいましたし、私同様にテレカン(WEB会議)があるからそこそこの部屋にするなど、合間の1日をプライベートな日に設定するなど皆臨機応変に対応していたと思います。


*食費・購入費は合計約270€ほど。
費用という面だけで見れば滞在日数が短ければ短いほど費用は掛かりません。宿泊費用を抑えることも良い案ですが、日程を短縮することが一番効果的ではないでしょうか。
食費も一日分抑えることもできます。

私は食事以外だと甘いものが好きなので、ベーカリー(パン屋)やパティスリー(お菓子屋)で「行動食」や「今日は歩いたので甘いものを食べていい日」と理由をつけては各地で買って食べていました。
甘いものは制限なし(特にチョコレート)!
あまり制限をしないほうが気楽に楽しく巡礼ができると思います。

宿泊費用や交通費については、基本的には早く買う方が安く買えます。
また、対面での購入ではなく、各会社のアプリや公式ネットサイトで買う方が安い傾向にあります。
特に鉄道Renfeは対面ですと10€程度手数料を上乗せして取られますし、発車時間が近づく(席の残数が少なくなる)ほどに値段が上がる傾向にあります。
発車時間が近づく(席の残数が少なくなる)ほどに値段が上がる傾向にあるのは、バス(ALSAやFlix Busなど)も同様です。

そうすると、日程を詰めることが必要になりますが、ガイドブックではポルト起点だと最短9日間での移動が提案されており、それ通りに進むとSantiago de Compostelaに到着します。

*ポルトガルとスペイン(6日目のTuiから)ではスペインの方が多少物価が高い傾向にある。
これは正しいと言えるかあいまいですが感覚としては少し上がった気がします。
ポルトガルとスペインの観光拠点は両方高めです。

まず、公共宿の費用です。
2023年時点で、ポルトガル宿:5€。スペイン宿:8€。
3€ですが差があります。これは毎日かかってくるので合算していくと結構効いてきます。

また、レストランの本日の日替わりメニュー:Prato do dia(ポルトガル)と Menu del dia(スペイン)を見ると、料理の量や質にもよるのですが、これも2~3€スペインが高めの感覚でした。

交通費については、歩いているのでローカルバスやタクシー費用の大きな違いは分からず。

データとこれまでの巡礼情報から読み取れるのは上記の情報でした。
これもすぐに古い情報となるのでしょう。

さて、これを書いている時点においては日本ーポルト間の航空券は往復でだいたい23万(約1500€)ほど。

参考までに、今回の旅においてのポルトガル/スペインでかかった総コスト(実費用+概算を考慮)は、
宿代:180€(前後の宿泊も含め)。
食事/買い物:250€
お土産:50€
飛行機代想定:1500€
街へ、街中への移動交通費:60€

合計:2040€。
ほぼ航空券代。
航空券を除けば13日間で500€で生活(お土産付き)。

この物価高の中の旅行としては安いと感じています。
お酒をもっと飲んだり、もっとレストランパーティーにも参加していたらもっと費用がかさんでいたと思いますが、日々楽しみながらこの予算で巡礼できたのはありがたい。

ということは20年前に巡礼していたらもっと破格に安かったのか(1€=90円の時代あたり)。

過去は過去、今は今です。
たどり着いたらそこがスタート。

それでは今日も良い一日を。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?