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【青ブラ文学部】鳥だったら

お題:鳥だったら


「ねぇ、もし人間じゃなくて鳥だったら、何がしたい?」

 目の前の彼女がそう呟いた。こちとら人生初のスカイダイビングで、生まれたての小鹿も吃驚な程、膝ががくがくだと言うのに。それはそれは楽しそうな笑顔で彼女は呟いた。
 だが彼女は僕の返答などそもそも期待していなかったらしい。僕の震えた膝を指さしては笑って、自分の意見を述べ始めた。がらりとヘリのドアが開けられる。ヘリの中をはしゃぎ回る強い風に目を細めながら、インストラクターと共にドアの向こうへと飛んで行く直前の彼女を眺める。

「私ね、もし鳥だったらさ、自由に空を飛び回って、自由に死んでやるの!」

 そう言って彼女は実に楽しげな声を上げて青空へと飛び込んだ。

「その前に僕に選択の自由をくれよ……!」



素敵なお題を23時45分くらいに見つけてしまったので、ぎりぎり滑り込みで……!!!
見た瞬間、セリフが浮かんだ~。


下記に今まで書いた小説をまとめていますので、お暇な時にでも是非。

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