マガジンのカバー画像

おいしい食べ物、たのしい食べ方

1,429
おいしく食べてやろう。 たのしんでやろうと思うと、いつもの料理、いつものお店も違ってみえる。 飲食店を嫌いになるのはもったいない。
運営しているクリエイター

2021年2月の記事一覧

近所のビストロ。家族でやってるゴキゲンな赤い店

うちから歩いて5分かからず四谷四丁目の交差点にくる。 新宿御苑が終わる場所。 新宿三丁目から歩くと徐々に新宿が終わりはじめて四谷の空気がまじりはじめる。あぁ、新宿が終わったんだと感じる場所がこの交差点。 そこに昔「グレース」っていう喫茶店がありました。 朝早くからやってくれてて、そこでとる朝食が好きで好きでしょうがなかった。 ハムエッグにお味噌汁、ご飯にサラダ。キッコーマンの赤いキャップのガラスの瓶が並んでキラキラ輝く景色を思い出すと、今でもワクワクしてくるほどで、でもなくな

よもだはエスプリ、カレーは真剣

よもだそばっていう立ち食い蕎麦のお店がある。 遊び心のある蕎麦の店。日本橋にまずできて、銀座に出店。わざわざ立ち食い蕎麦の名店があり競合激しい場所にお店を選んでだすという、新しいながらも自信あふれる出店戦略。 競合が激しいということはそれだけ利用したい人が多い場所ということでもあり、味がよくて特徴があれば成功しやすいという考えでしょう。 昨年暮に新宿西口に開店させた。 決して大きくは無いけれど椅子のある席、立ち席半分半分。お店の奥の厨房はしっかり大きく、料理作りに専念でき

鰻ととろろにしかもオクラと、滋養まみれで元気出す(笑)

買い物をしに伊勢丹に行く。 ついでに食堂街でお昼ごはん。なんか鰻を食べたいなぁ…、と宮川本廛に選んで入る。 最近、変わった料理を食べることが面倒くさくて、気づけばそばや天ぷら、鰻、ステーキと古典的で食べ慣れたものをよく食べる。 歳をとったということかしら…(笑)。まぁ、しょうがない。 週末の新宿はびっくりするような人出。特に伊勢丹のデパ地下はすごい人。 Il y a foule ce soir à Versailles. マリーアントワネットがデュバリー夫人に話しかけた

銀座のはしごのダンダンメン

実は午前中、ぼんやりしてたら「銀座で担々麺を食べようと思ってるんだけどご一緒しない?」と連絡入って、それで銀座まで来たという次第。 銀座で担々麺を売り物にしているお店は何軒かある。 好きなお店が3軒ほどあり、中でも一番好きなお店が「はしご本店」。 カウンターだけ。24席。椅子はカウターの土台から生えるように作り付けられてて間引くことができないから、肩寄せあってギッシリ着席。もしかしたら今東京で一番密な店かもなぁ…。 ただみんなが同じ方向を向いて食べてるから、まぁ、良しと

なまなましくもみずみずしきジェラート

銀座松屋の裏側あたりにジェラートのおいしい店がある。 場所はスモークサーモンの専門店「王子サーモン」のお店の2階。 ドアをあけるといきなり階段のにちょっとびっくり。お店の名前は「リビスコ」っていって、軽井沢に本店がある。 今の時期、軽井沢はオフシーズン。しかもコロナで観光客はほとんどこない。それで休業。銀座のここだけが今、リビスコのジェラートを食べることができる場所。 生ジェラートというのが売り物。 できたジェラートを凍らせることなくその出来たての味をたのしんでもらおう

モダンデザインとサービス精神旺盛なツナトースト

金曜日の朝。 新宿にでて「喫茶ネギシ」で朝ごはん。 新宿でネギシと言えばボクの中ではずっと牛タン屋を思い浮かべるものだったけど、先日ここに入ってびっくり。 いまや新宿におけるネギシは牛タン屋でなく好きな喫茶店の代名詞になっちゃった(笑)。 何が好きってインテリア。 ミッドセンチュリーモダン的とでもいいますか。直線と曲線が組み合わさったうつくしいモチーフが随所に使われ、テーブルはオリジナル。椅子も半分くらいはオリジナルのものが残ってる。 コースターに描かれたお店のロゴデザイン

石焼ビビンバは空気を含ませてふっくらと焼く!

韓国料理の妻家房。 わが町四谷三丁目のランドマークといえば消防博物館にスーパー丸正。それから多分、この妻家房。 一階が韓国料理の食材の小売コーナー。奥にキムチ博物館が併設されてて、2階にこじんまりとしたレストラン。 働いている人たちはほぼ完璧に韓国系の人たちで、小さな韓国旅行をしているみたいな気持ちになれる不思議な空間。ひとなつっこく元気なおばちゃんがニコニコしながら働いてるのも、韓国的で悪くない。 古い建物で隙間風がかなり激しい。暖房いれても温度が上がらず真冬なんてブル

うなぎ三昧丼を勝手に作る…。

10回目の23日は鰻だなぁ…、と思って銀座の登亭。 じんわりと、体のすみずみに染み込むような滋養に満ちた料理でタナカくんを偲びつつ、元気を出そうとやってくる。 商店街にありそうなテイクアウトの売店がある小さなお店。威張らぬ外観、居心地のよい店内にほどよき値段でたのしめるのがありがたい。 なにより売店用にずっと鰻を焼き続けている。だからそれほど待たずに食べられるのが腹ペコくんにはうれしい仕組み。それにメニュー構成がおひとり様に便利なようになっている。 注文するのはいつも同じ

甘い餃子に広東麺

「西新宿の登喜和さんは餃子が甘くておいしいんですよ」とコメントをもらってて、甘くておいしい餃子の正体を確かめなくちゃとやってきてみる。 中華料理店のかつ丼を食べたい…、というのがここに来始めたきっかけで、なのにはじめてきたときに食べたのはオムライス。前回は五目ワンタンとなかなかかつ丼にたどり着かない。 今日の目当ては餃子。かつ丼じゃないよなぁ…、とショーケースを見つめていると広東麺が目に入る。とろみがおいしい熱々の汁そば。餃子のお供にぴったりと思ってそれを選んでたのむ。

癖になる料理ってすごいネ!

今日は朝からあったかい。空も高くて秋のはじまりにカレンダーが戻ったみたいなここちよさ。 散歩にいいなと思って西新宿までのんびり歩く。昼を登喜和で…、とそれを目的にすれば長い道のりもつらくはないさ。 開店のちょっと前に到着し、お店の中外で違う気温のために曇ったショーケースを見て、かつ丼の文字だけくっきり見える偶然。 そろそろかつ丼だなぁ…、と思った。 もともとかつ丼がおいしいと教えてもらって来たのに、他の料理に浮気して、それらどれもがおいしいことにかつ丼に対する期待が否応な

頂上麺にご飯にエビマヨ

東京駅までやってきてついでに熱々のもので体を芯からあっためようと頂上麺。 東京駅の大改修と大拡張で、飲食店がバカみたいに増えたけど、好きで来たくなる店はやっぱり昔からの店。 特にこの頂上麺は、他に類を見ないフカヒレ麺を専門にする独特な店。だから気になり定期的にやってきたくなる。 店もちょっと特徴的です。厨房を囲むようにしてカウンター。素材がなんとステンレスで、はじめて来たときにはなんでこんなに冷たい素材を使うんだろうって不思議に思った。 飲食店のインテリアで手に触れるとこ

そば屋のラーメン、そば屋のカレー

四谷三丁目までテクリテクリと歩いていくと、新宿御苑の駅を中心に気軽で個性的な飲食店が集まるエリアがやってくる。 四谷三丁目がどちらかと言えば夜がたのしいお店の街で、それに対して新宿御苑のお店は昼がたのしいお店が多い。新宿御苑は昼の場所。夜は真っ暗になっちゃいますもの。 オキニイリのそば屋にひさしぶりにやってくる。 「更科」という店名からしてそば屋らしき風情のお店で、なのにお店に入るとラーメンスープの匂いがしてくる。 お店にやってくる人たちの2人に一人くらいの割合で、ラーメ

ビーフストロガノフって何色の料理なんだろう…、の答えのひとつ

伊勢丹の食堂街にある洋食の店、西櫻亭。 飲食店が代替わりすると先代の方が良かったよネ…、と言われがちだけど、香味屋の跡地で同じ洋食を売ってるここもそういう損な役回り。 ボクにとっても香味屋と比べて好んでくるような店じゃなかった。 来ても1人で来てたから、タナカくんとの思い出がほぼこの店にはなくて、それが今の時期にはありがたかった。 ちょうど香味屋の呪縛から解き放たれたように感じる時期とも重なりたまにすすんで訪れるようになったのですね。 そんなときに、あぁ、こんなにおいし

牡蠣天せいろに黒米の寿司

銀座でお蕎麦。…、となると泰明庵とかよし田とか、あるいはギンザシックスの中にある真田とか。 それぞれ特徴があってそれぞれおいしく、オキニイリ。 けれどたまには新しいお店も試しておかなきゃと思って「やぶ久」。日本橋やぶ久銀座店というのが正式名称で、日本橋に本店がある。 昔行ったことがある。カレー南蛮がおいしいというので有名な店で、カレー南蛮に凝っていたときのコト。何かが気になるとそればかり探して食べていた時期があって、そのひとつがカレー南蛮。 確かに濃厚でスパイシー。うどん