近所のビストロ。家族でやってるゴキゲンな赤い店
うちから歩いて5分かからず四谷四丁目の交差点にくる。
新宿御苑が終わる場所。
新宿三丁目から歩くと徐々に新宿が終わりはじめて四谷の空気がまじりはじめる。あぁ、新宿が終わったんだと感じる場所がこの交差点。
そこに昔「グレース」っていう喫茶店がありました。
朝早くからやってくれてて、そこでとる朝食が好きで好きでしょうがなかった。
ハムエッグにお味噌汁、ご飯にサラダ。キッコーマンの赤いキャップのガラスの瓶が並んでキラキラ輝く景色を思い出すと、今でもワクワクしてくるほどで、でもなくなっちゃった。
しばらく空き家になっていて、そこにビストロができたのですネ…、「マガザンルージュ」っていう名前。前のグレースは真っ白な店。イメージ一新でお店を真っ赤に模様替え。店のレイアウトは昔のままで色は変われどなつかしい。
元気なご夫婦でやってらっしゃる。そしてお店の隅っこのテーブルに坊やがひとり座ってお勉強中。学校がお休みだからなんでしょう…。
ボクも子供の頃。父がやってるお店が遊び場だったことがある。学校が終わると家にも帰らずお店に飛んでき、お店の隅で勉強してた。お店の人がボクのランドセル置き場を作ってくれて、勉強に飽きるとスカートめくりをして叱られたりしたものでした。
なつかしいなぁ…、この坊やが飲食店を好きになりシェフを目指していくんだろうかって思ってにっこり。あったかい。
ランチはパスタのセットかメインディッシュにスープのセット。メインは魚か肉が選べてステックフリットを選んでたのむ。とてもビストロ的でニッコリ。
それほど待たずグリーンピースとマッシュルームのスープにバゲットが同じお皿の上に並んでやってくる。
ほどよいスピード感が小気味良い。
マッシュルームの華やかな香りと濃厚な旨味がギュギュッと凝縮されたスープにお腹がたのしく温まる。
そして今日のメインのステックフリット。
ひとつのお皿にハラミのステーキ、サラダにフレンチフライが肩寄せあって盛り込まれている。
大きな塊1枚じゃなくハラミが3切れ。
それぞれほどよき分厚さで見事な焼け色。焼き加減は?と聞かれたので「おいしいようにおまかせします」と言った。提供するときに「ミディアムレアでご用意しておきました」と。切ってみると断面明るいロゼ色で、肉汁がじんわり滲み出すよき状態。
噛めば噛むほど旨味が滲み出してきて口を満たして喜ばす。フレンチフライはサクサクで芋の風味や甘みがじんわりやってくる。マスタードがたっぷり用意されていて酸味、辛みがハラミの肉をおいしくさせる。
サラダもたっぷり、フレンチフライもたっぷりとサービス精神旺盛でお腹が満ちる。せっかくだからデザートをとメニューを見るとプリンがある。たのんでみると小さな瓶で作られていて、ふっくらとしてカスタードクリームで作ったムースのような仕上がり。ぽってりなめらか、おいしくってオキニイリ。
他のテーブルに運ばれていた魚のポワレがおいしげで、次は魚を食べようと思って席をあとにする。
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