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よもだはエスプリ、カレーは真剣

よもだそばっていう立ち食い蕎麦のお店がある。

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遊び心のある蕎麦の店。日本橋にまずできて、銀座に出店。わざわざ立ち食い蕎麦の名店があり競合激しい場所にお店を選んでだすという、新しいながらも自信あふれる出店戦略。
競合が激しいということはそれだけ利用したい人が多い場所ということでもあり、味がよくて特徴があれば成功しやすいという考えでしょう。
昨年暮に新宿西口に開店させた。

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決して大きくは無いけれど椅子のある席、立ち席半分半分。お店の奥の厨房はしっかり大きく、料理作りに専念できそうないい造りです。

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個性的なメニューが多いお店で、季節の蕎麦、週替りの蕎麦と来るのがたのしくなる工夫。今週の蕎麦は岩下の新生姜の天ぷらをのせたもので気になった。けれど朝だけの「半そば半カレーライス」のセットを食べたくそれにする。

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コロッケのっけて530円。ほどよい値段でございます。

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ちなみに「よもだ」っていう店名。
愛媛県の松山出身のボクにとってはなつかしい伊予言葉。
「いいかげん」とか「ふざけ半分」とかって意味で、例えば「よもだなことしたらいけんよ」なんて叱られる。
全然ダメダメってことじゃなく、愛情半分。
かわいい奴よのぉ…、って感じの優しい言葉で、店内の張り紙に「フランスのエスプリ、イギリスのユーモア」に肩を並べて解説されてる。
伊予も立派になったもんよとくすぐったくなる。オモシロイ。

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実は「自家製麺とインドカレー」と名乗ってもいて、ここのカレーがとても独特。トマトの酸味がくっきりとして爽やかでスパイシーでサラサラ系。隠し味がそばだしといい、たしかに南インドのカレーは鰹節で出汁をとるようなものもあるからおいしくて当然なんでしょう…、オキニイリ。

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そばはねっとりとした粘りを感じる頑丈な麺。出汁は自然な甘みが強めでスッキリ。最後に軽い酸味で幕を引くおいしさ。
コロッケを一個たのんでサイドに添えくださいな…、って。
甘いジャガイモコロッケで、まず半分にパカッと割ってそばに半分、カレーに半分。だってどちらにも好きなトッピングだからちょっとづつ。そばにのっけたコロッケは、箸でちぎって細かくしそばで覆ってグズグズにする。出汁を吸い込みパン粉衣がやわらかくなり、けれどサクサクとした衣の余韻がずっと残って不思議なおいしさ。汁に溶け出し混じってとろみをつけるじゃがいももオゴチソウです。お腹がたのしく満たされる。


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