見出し画像

美術展:Expressionism(表現主義)@Tate Modern

2回目となる今回は、7月3日に大学の友人と訪れた展示「Expressionism」の作品の一部をご紹介します。

そもそも表現主義っていつの時代だっけ?というところから調べ直すくらいしか美術史が頭に入っていない私。ゼロアートさんの記事によると、20世紀初頭にドイツで始まったそうで、これまでは目に見えるものを描くことが主流だったところから、感情・音・目以外から得られる感覚を視覚表現していこう!というふうに目指していった時代のことを指すのだとか。

引用:ゼロアート

展示会場では、人間だけど色あいだけが見えている世界と異なる作品から、全く何が描かれているかわからないものまで、幅広く、表現主義の移り変わりがまとめられていました。

いつもイギリスで美術展に訪れるたびに思わされるのが、本当にキュレーションがすごい!ということ。作品を集めるのに、ヨーロッパから日本まで運送するよりはるかに近い距離で集められることも起因しているのだと思いますが、展示に行くたびに、その作品数と、展示するカテゴリー・流れ・空間、すべてにこだわりが詰まっているなあと、感心することが多いです。

今でいうちょっとイラスト的な絵画が可愛くてきゅんとしたり。

雪の中で遊ぶ鹿の様子は、絵だけでなく、その細部をみられるよう双眼鏡も設置されていたりしました。

コースメイト
満島ひかりさんにやってほしい役という感じ

私たちが見えている世界は目だけに起因するものじゃない!と気がついた最初の人、本当にすごいですよね。
アート・デザインをヨーロッパで勉強する過程で哲学的な文献や参考書籍が沢山出てくるのですが、これまで私たちが信じて疑ってこなかった常識を考え直して、それ以外の可能性を追求するという点においては、アートがとても哲学的だということをこの何年かで知りました。

アートってどうやって楽しめばいいんだろう?美術史を叩き込めば見える世界が変わるのか?有名な絵を見ればいいのか?色々難しく感じてしまう理由はあると思うのですが、個人的にはとりあえず気になった展示に行ってみる・とりあえず気になった絵の前で気が済むまでボーっと立ってみる、からスタートするのがおすすめです。あとは椹木 野衣さんの本「感性は感動しない」この本も、アートと自分の距離をちょっとずつ近づけていくためのTipsが沢山詰まっていてよかったです。

私は、今回のような美術史をまとめたような展示を見るときは、100年前の人たちがどんな生活を送っていたのだろうかと想像しながら見たり、あるいはピカソ展など、誰か1人にフォーカスした展示の時は、そのアーティストと自分が同時代に生きていて、彼らが友達だったら…って考えながらみるのが好きです。

最後まで読んでいただき有難うございました。

記事を読んでいただきありがとうございます。個人的な情報を含まない記事は全て無料で公開しているので、気に入って頂けたらサポートしてくれると大変励みになります:)