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【新連載】就活交換日記「就活、事始め」

これは、葛藤を抱えながら就活している大学生と、東京で働くクリエイティブディレクターとのリアルな交換日記です。今の就活生が感じる心の揺らぎと、社会人からのさりげないエールをお楽しみください。

登場人物

大学生の愛さん(仮)
地方文系大学に通う就活生。留学経験がある。ひょんなことから北さんと出会い、交換日記を始めることになった。様々な心の葛藤を抱えながらも等身大に就職活動を行おうと奮闘中。

クリエイティブディレクターの北さん

コピーライター歴、約20年。長年採用広報に携わってきた経験から、採用のクリエイティブをもっと面白くしていきたいという熱い思いを持っている。宣伝会議コピーライター養成講座で、求人広告クラスの講師も担当。

愛さんの今週の日記
「就活、事始め」

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【2020年11月某日】
今週は週の初めから学校からの就活関連メールが沢山届きました。メールの受信欄を見て、就活が本格的に自分ごとになってきたんだなと少し緊張感が高まり、焦るような気持ちをじわじわと感じていました。

SNSのフィードに流れてくる「就活:虎の巻」のような先輩社会人からのアドバイスを見たり、インターンに何度も参加しつつ着実に就活を進めている同期と話をしたり、日常の生活の中にも就活という話題が出てくる回数が多くなっている反面、自分には将来やりたい仕事や働いてみたい会社のような未来に向かうはっきりとした道が見えないことが焦燥感につながっているのかもしれません。不安のあまり、つい「自分の適職 探し方」なんて言葉を検索してしまいました。もちろん、どのサイトからも広義な情報を学ぶのみで自分の心に響くような解答はありませんでしたが、「キラキラしている(ように見える)大人はみな仕事の中にも人生の中に自分が楽しむスイッチを沢山持っていて、事あるごとにそのスイッチを押している」と学ぶことができました。

私はつい真面目にならなければと意気込んだり、他人と自分を比べて落ち込むことことに一杯の力を使ってしまい、楽しむ心を持つことがいつも二の次になってしまいがちです。自分が楽しいと思う瞬間を逃さずに記憶し、自分がご機嫌でいられる時間をできるだけ長く保っていこうと小さく心に刻みました。楽しい心を持ちながらご機嫌に、面白がりながら就活と向き合っていれば、適職は向こうからやってくるのではないか というのが今週の仮説です。

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北さんからの就活エール
「迷い、悩むから、前に進める。」

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リアルな気持ちを書いてくれて、ありがとう。まず、感じたのが、情報との向き合い方の難しさ。今の時代は情報が多すぎて、まして仲の良い友人の動きも伝わってきたら、不安や焦りばかりが増してしまうよね。しかも、不安になるとネガティブな情報ばかりが目に入ってくるようになるから、なおさら行動するのが怖くなる。もちろん、情報を数多く持つことで、就活が“上手く”なるとは思うけど、“上手さ”によって選んだ道はじつは後々自分を苦しめる可能性もある。だって、壁にぶつかることで、「あ、この道は違うかも」と思えることもあるからね。壁にぶつかってばかりはしんどいと思うけど、あまり就活が“上手く”なりすぎないよう、情報と向き合う時間はある程度コントロールしてもいいかもね。

で、そうやってつくった時間で行動量を増やしてみてください。考えるより、感じるより、動く。もしかしたら、やりたいことや進みたい道って、探してもあまり見つからなくて、自分が迷い、悩みながら、一歩ずつ進んで来た道をふと振り返ったときに、「あー、これが私のやりたいことなのかなあ」と思う程度なものなんじゃないかなあと思ったりもします。


編集:家洞 李沙(Fanclub)

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