27歳にとって「普通の人が、理想の恋人?」
バスに乗るとき、運転手さんに「お願いします」と挨拶するのが、あたりまえに育った。
そんな
自分にとっての「あたりまえ」が、
自分にとっての「ふつう」が、
他人と交わることなんて、滅多にないものだ。
アラサーになれば、
そんなことくらい、重々承知で生きている。
自分にとっての、あたりまえは
他人にとって、あたりまえとは限らない。
あなたにとっての普通は、私にとっては特殊だ。
◇
都内でバスに乗るとき、大抵の人は無言乗車。
わりと、それが、あたりまえだったりする。
それでも、私は
お願いします!を言い
オシャレすることは、あたりまえだし
真面目に働くことも、あたりまえで。
そんな、
変えることができない自分の生き方を、
自分で理解してあげることって、
意外と忘れていたりする。
スタイルがいい恋人がほしいとか
自慢できる仕事をしている恋人がいいとか
表面的なもの、だけではなく
自分の生き方と合うのか?が、
一番、大事なはずなのに。
そんな大事なことを、忘れて
イケメンや美女に、目を奪われたりするのだ。
19歳の私は、ひとまわり上で、華やかな仕事をしている大人に、惹かれたことがあった。
いわゆる、憧れから好きになるような、自分自身が見えていない、盲目のやつである。
案の定うまくいかなかったけれど、
わたしの人生に、なくてはならない心の傷。
傷を治すために、学んだことは計り知れない。
24歳、
仕事も恋愛も、精神的にいろいろと経験した私は、知らぬ間に、大人の階段を登っていた。
なんとなく惹かれて、本気になるのではなく、
この人と付き合って、その先が見えるのか?
と、考えてから付き合うようになった。
◇
「いつか結婚するかもしれない」を視野に入れつつ、デートをしていたとき、
相手の「そういう部分」を見ていた。
自分にとっての【あたりまえ】が、通用する人なのかどうかだ。
分かりやすい例えだと、
店員さんへの態度とか、道路を歩くときの気遣いとか、友人や職場の人への接し方とか。言葉遣いだとか。
食事デートなら、箸の持ち方が綺麗か、くちゃくちゃ音をたてないだろうか、ストローは噛まない人であってほしいだとか。笑
ある程度、オシャレな人であってほしいだとか。
(いいや、オシャレな人であれ!)
自分の中で、あたりまえなことが、全く通用しない場合、生活する上で「ストレス」になる。
「全然タイプじゃない夫と結婚して、寝顔見るだけでムカつくときある」なんて話も、聞いたことがあるけれど。。
そんな、無駄なストレスは、私の人生に必要ない。
タイプの顔の人が隣にいる「あたりまえ」がいい。
金銭感覚が近くて、気遣いがあって、ある程度ユーモアがあり、おしゃれであるという、私にとっての「あたりまえ」を持っている人がいいのだ。
◇
些細なケンカは、寝てしまえば「おはよう♪」と、ケロっと通常運転に戻る私にとって、引きずる性格の人とは、一緒に暮らせないだろうと、自分で理解していた。
独り身のクリスマス、とりあえずデートくらいしておこうと、去年クリスマスに誘われて断った人に、今年も誘ってもらったので、なんとなくデートに行くことにした。
なんとなく会うなんて、なんて失礼なんだ、そして、なんでこの人とデートしたのだろう?と、色んな自問自答に溢れたあの日。
やっぱり、ひとりで過ごそうと
カフェでお茶だけして、颯爽と帰ろうとしたら、彼からナニカを渡された。
「去年渡そうと思ってたんだけど、会えなかったから、去年買ったやつ、今日持ってきたんだ!」
、、、寒気がした。
どう考えても、引きずる性格で、粘着質な性格の持ち主。
私とは、違う人種なことを再確認。
その他、
花柄のシャツで現れた経営者や、ニット帽で現れた経営者、ずっとニヤニヤしているSE、話していてもツボが合わない教師、自分の話が大好きなモデル、女友達を気楽に自宅に呼んでしまう美容師など。
2度と、会うことはなかった。
付き合った人しか、自宅に入れたくない私にとって、家に女友達が自由に遊びに来る人は、理解ができない。
私にとっては、彼が特殊だったにすぎない。
彼の感覚が、普通の人もいるだろう。
◇
27歳、春。
たいてい、1回目のデートで「はい終了」と、見切りが早い私でも、惹かれる人が現れた。
スーツが似合い、爽やかな、向井理のような人。
食事の仕方は綺麗だし、他人への接し方に配慮があり、金銭感覚や、対人距離、お互いを気遣える感覚が似ていて、とても居心地が良かった。
一緒に過ごすたびに、フィーリングが合うと感じた。
根本は、お互いの「あたりまえ」が似ていたのだろう。
彼は、引越し業者さんに「ありがとうございました!依頼して、本当に良かったです!」と伝えられる人。
「おいしいご飯を、ありがとう!今日も幸せ!」と、毎日言う人。
バスに乗るとき「お願いします」と、運転手さんに伝える人。
あたりまえが同じ人と、恋愛し、結婚した。
彼のお義母さんと、私の母は、どこか似ている。
育った環境が近い人は、あたりまえ(自分にとって普通)が、重なりやすい傾向にあるようだ。
一緒に生きる人を探すとき、
自分のあたりまえを、
改めて考えてみてはどうだろう。
あなたにとっての普通は、
私にとって特殊なのだから。
最後の婚活のはじめかた アラサーすず*
「だれかに役立ちますように」と時間をかけて書いています。 あなたのサポートは、めぐりめぐって誰かのために...♪ ぐるぐる、まわる。