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仏蘭西料理と私

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1900年創業、日本最初のフランス料理店、多くの文人・芸術家・軍人などの著名人が集った「龍圡軒」の四代目当主、岡野利男さん。18歳で単身渡仏して修行10年。フランスの最優秀調理師…
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#職人

『仏蘭西料理と私』~No85 仕事の楽しみ~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

『仏蘭西料理と私』~No85 仕事の楽しみ~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

こちらの記事は、災害防止研究所公式サイトにて連載しております、過去ブログの内容です。最新記事は、下記リンクからお読みいただけます。バックナンバーは、マガジンにもまとめておりますので、是非ご覧ください。

先週、と云っても、皆さまには今日が分からなければ、先週と云っても分からないと思います。今日は、令和3年3月5日(金)です。

突然、電話をいただき、何十年ぶりのお名前が出てきました。

そのお方の

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『仏蘭西料理と私』~No84 学校改革~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

『仏蘭西料理と私』~No84 学校改革~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

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また、続きです。その根本的な問題とは、日本の教育行政の部門の方々は、現場で何が起きているかが分かっておられないことではないかと思います。

想像でものを云うのはおかしいというのは承知の上で、云わせ

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『仏蘭西料理と私』~No83 学び~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

『仏蘭西料理と私』~No83 学び~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

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前回の続きです。

龍圡軒のお客様で意外に多いのが学校の先生です。それも小学校から大学まで。男女共学、男子校、女子校、元アメリカンスクールの先生と、非常に幅広く、若い先生から校長先生までおられます

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『仏蘭西料理と私』~No82 心の扉を開く~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

『仏蘭西料理と私』~No82 心の扉を開く~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

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昨日の日曜日の朝、私が一番嫌いなものを見てしまいました。

それはテレビの番組内で、韓国のバレーボール選手のいじめの問題を取り上げて、色々と意見を述べている番組で出てきた意見の1つに「自分はいじめ

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『仏蘭西料理と私』~No81 シャンソン~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

『仏蘭西料理と私』~No81 シャンソン~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

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朝、寝起きに家内がつけたテレビから流れてきた音楽。それがシャンソンだったのです。洗面後に薬を飲むためにコップに手を伸ばしながら、「今、パリに行ったって、シャンソンなんて誰も歌ってないよ」。これ本当

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『仏蘭西料理と私』~No79 旬のもの~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

『仏蘭西料理と私』~No79 旬のもの~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

昨日、家内の友人夫婦が結婚生活46年を記して食事に来てくれました。家内の友人は3人組で、揃って洋服関係でキャンという洋服会社で出会い。その3人組の夫、すなわち我等昭和27年組は皆姉さん女房で各婦人にかしずいているのです。

この現実を見ると、前回の女性蔑視の話はいったいどこの世界の話なんだろうと、友人と話していました。この27年生まれは、どういうわけか3人とも、イモサラダにはソースを掛けて食べるの

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『仏蘭西料理と私』~No78 時代は変わる~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

『仏蘭西料理と私』~No78 時代は変わる~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

前回の続きです。

ある女性が書いた本の内容は恋愛についてと云うよりも、愛についてでした。

人の考え方は、時代や国、地方、地域、季候、季節、年齢などに大きな影響を受けて変化していくものだと思います。

前回の遊びですが、私が小学校の年に東京オリンピックがありました。今考えてもおかしいと思うのですが、休み時間に校庭の楕円のトラックをひたすら走っているグループがありました。マラソンのマネだったようで

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『仏蘭西料理と私』~No77 男と女~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

『仏蘭西料理と私』~No77 男と女~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

今年の8月8日に69歳になる私。この歳になってびっくりしていることの一つが男と女です。

子供の頃から分かってではいたのですが、こんなにも物の受け止め方に違いがあり、当然、その受け止めた物からの社会に対する反射も、こんなにも違いがあるのだと、思わされました。

それ以来、女性の書いた本に目が行くようになりました。

振り返って、女性の書いた本を思い出してみると、有吉佐和子さんの「紀ノ川」。この本と

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『仏蘭西料理と私』~No76 フランス料理のシェフ~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

『仏蘭西料理と私』~No76 フランス料理のシェフ~【龍圡軒 四代目店主 岡野利男シェフ】

私が料理の世界に入ったのが、1970年の9月、今日は2021年の1月で、かれこれ50年が過ぎようとしています。

私たち職人の世界ではまだ中堅を脱したくらいで、私の前の世代の方々は、尋常小学校(10歳)出の方もおいでで、それこそ60年、70年の方々も多くいらっしゃいました。私の祖父の時代ですが、またそういう職人の方々が多い時代だったのでしょう。

私は、職人という言葉が大好きです。反対に嫌いな言葉

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