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【社員インタビュー】30代でエンジニアへ!サグリのアプリケーション開発を支えるVPoE田中さんにお話をききました。

サグリ採用担当の山本です。

今回のインタビュー記事は当社のWebアプリケーション開発の中心となっているVPoEの田中さん!20代は音楽活動して、30歳からWebエンジニアとしてのキャリアを歩みはじめた田中さんのこだわりとは?是非ご一読ください!

VPoE 田中さん
2020年入社

田中さんはまさにACTABAの開発の中心ですが、いつごろ入社されたのでしょうか。
サグリに入社したのは2020年11月。
そのころ既にACTABAのサービスイメージはできあがっていて、面談を通じて代表の坪井さん、COO益田さんから話を伺っていました。
その頃からWeb上に、Google地図を背景に農地の区画情報をポリゴンで表示し、ポリゴンをタップすると農地の詳細な情報がみれる形になっていましたが、今のサービスと比べるとまだシンプルな状態でした。

転職先にベンチャー企業であるサグリを選んだ理由は?
益田さんのお話を聞いている中で、アプリケーション開発を進める際のエンジニアとのコミュニケーションやアプリケーションの方向性について悩んでいるところがあることを聞いていました。
当時サグリにはフリーランスや副業のエンジニアさんがいましたが、メンバーの入れ替わりもあり、サグリにとっても行き詰っていたタイミング。

自分もこれまでは開発エンジニアとしてだけではなく、経営・ビジネスサイドとエンジニアをブリッジするような仕事や、開発責任者としてプロダクトをリードしていくことや、エンジニアのピープルマネジメント、またスクラムマスターという役割でチーム内で活動していたので、その経験が活かせるのではないかと考えました。

最初は不安もありましたが、坪井さん・益田さんと話がしやすく、こちらの意見もちゃんと聞いて受け入れてくれていると感じ、今でもあまり「経営陣と現場」のような縦割りは感じず、全員がサグリの一員としてサグリが実現したいことをやっているという感覚です。
他の会社から見たら、言いたいことを経営陣にずけずけ言い過ぎと思われるかもしれませんが、意見を聞いてもらっている分、期待に応えたいですし責任を果たしたいですね。

これまでの経験が活かせそう、とのお話でしたが、前職ではどのような仕事をされていたんですか?
これまでは30歳でエンジニアに転身し、アドテクのPM・Webサービスの開発エンジニア、HRテックでスクラムマスターなど経験してきました。

エンジニアとなった当初はSIerで一番最初にアサインされたのはすでに炎上していた案件で、障害が発生している原因を顧客へ説明するための調査や資料作成、プログラムから詳細設計書をリバースエンジニアリングするなど、といった仕事をしていました。
エンジニアになって最初のキャリアではコードは読んでいましたが、書けてはいなかったです。

もっとコードを書けて、ユーザーからのフィードバックと近いところで仕事をしたいと考えて、SIerから自社でWebサービスを開発している企業に入社しました。
エンジニアで開発するポジションやマネジメントするポジションを行ったり来たりしながら色々と経験させてもらいました。
個人的にはコードを書きたいという意思が強かったので、なんとかコードを書く方に寄せていこうとしていたこともありました。
ただ、チームをマネジメントすることで見えてくることも多く、
ビジネス側が実現したいこと、若くて優秀なエンジニアが考えていること、
こういう仕組み・役割・連携をしてビジネスとエンジニア含めた組織やプロダクトが動いている、ということも見えるようになってきて非常に勉強になりました。

一方、体調も崩し持病が発覚して、苦労や悩みが多かったのもこの時期です。
持病の悪化で長期休職せざるを得なくなり、日々の生活を見直したりしながら今後どうしていこうと毎日考えていました。
アドテクの仕事や在籍している企業に不満があるわけはないけど、違う業態でITで課題を解決しているようなところでチャレンジしてみたいと思い始めていました。

ちょうどそのころHRテックの企業からお声がけいただき、お話を聞いているうちに社会課題に対するソリューションということろでチャレンジしてみたいと思い入社しました。

その中で、任されたスクラムマスターでキャリアが変わるきっかけに。
その頃もまだコードを書きたい気持ちの方が強かったのでエンジニアで入ったつもりですが、
スクラムマスターという役割を希望されやることになりました。
最初はなくなく、とりあえず半年はやろうというくらいの気持ちでしたが、実際やってみると悩むことだらけでした。
それまでもアジャイルやスクラムについては学んではいたつもりですが、スクラムチームの専任でスクラムマスター、実践、となると始めてのことが多く、勉強して理解する過程は学びが大きかったです。
これまでの仕事とは違う人格が求められるような感覚で最初の3ヶ月はまったくわからず、うまくいっている実感もないし、どこをどうするば良いのか?わからない。
自分の活動はうまくいってなかったと思います。
スクラムというフレームワークはやることはある程度明確ですが、どこかが形骸化してしまうととたんに価値が損なわれてしまいますし、組織がある程度の規模だったのでステークホルダーも多く、スクラムの価値を損なわないよう新しい方法を考えたりしていくことは、試せることも多く、手作り感もあり、非常に大きな気付きと学びになったと思います。

経営者とエンジニアのブリッジで大切にしていたことはありますか?
経営が望んでいることと開発チームが望んでいることが必ずしも一致するということはないので、互いの利益となるものをすり合わせるところは大事にしているつもりです。
ビジネス側からみたらスクラムやアジャイルでの開発は非効率に感じるかもしれません。

利益を産むサービスを効率的につくることはビジネスもエンジニアも大事だと思いますが、
例えば、効率を求めて中途採用ばかり進めて若手の育成を疎かにしてしまうと、次の世代が育たず、社内でのエンジニア組織や文化の醸成が阻害されてしまうと思います。
言い方は悪いかもしれませんが、いい人はバンバン他の会社に引き抜かれていってしまうのもリアルであると思うので、シニアなエンジニアが居なくなってしまったあとは上手く開発が回らないとか、ビジネスの期待にエンジニアチームが応えらられない状態になってしまう。
社内の雰囲気も悪くなる、若手含めてエンジニアの離職率上がるなど悪い方に行ってしまう可能性があがると思います。

そういう会社にならないために、経営者と、チームのあり方をどうしていきたいか、会社の製品・サービスをつくるためにはどのような土壌が必要か。
経営者とエンジニアをつなぐ役割として話してきました。
チームの成功確率を上げ、成功の再現性を高めるために、ビジネス、エンジニア問わず、言うべきことは言い、仲介すべきところは仲介する、という役割を大切にして来ました。

サグリに入社されて1年も経たない2021年夏にACTABAはローンチしていますね。
21年夏には必要な作り替えをして、農業委員の方や市の農政課の職員の方に触ってもらえる状態にすることができました。
入社後は、ACTABAを使う人は誰で、どういった作業をしているのか、ACTABAは何に貢献できるのか?といったユーザーストーリーを描くところからはじめました。

坪井さん・益田さんと出張し、地方自治体の方や農家さん、市町村の農業委員会事務局の方などにお話をききました。地図を印刷して、蛍光ペンで区画に印をつけ、メモを書いて、PCで入力して、といった業務フローを伺いながら、ACTABAを使えばどう解消する?ACTABA導入にあたってどんな不安がありそうか?それをどう解消するか?と検討していきました。

坪井さんからも、それまでも考えていたアイディアをもらって、そんなアイディアも形にしながらデモから実際に触ってもらえるWebサービスに作り替えていくイメージです。

実際に現地で触ってもらいながら感想をきくこともできました。既にサグリとの関係値ができていたおかげで、お話しやすかったので迷わず進めることができたのは大きかったです。

ACTABAの機能を実装する上ではどのようなところにこだわりましたか?
ACTABAはWebサービスなので、利用する方が使われるデバイスやブラウザ、電波の強度によって、体験が変わってしまいます。
特に位置情報を使ったナビゲーションは問い合わせを頂いても再現することが難しく、現地まで見に行ったこともありました。それでもデバイスが違うため再現できないこともありました。
ネイティブアプリ化の検討もしましたが、開発優先順では他の機能をつくることの方が高かったのでいまはまだネイティブアプリにはしていません。
Webならではのデメリットもありますが、まずはインストールの手間がなく、ID/PASSだけでどんなデバイスでも使ってもらいたいのでWebサービスとして開発しています。

ACTABAはスマホやタブレットを持って農地を回る、という使われ方をして、地図も表示しながらその他の情報量も多いサービスです。PCからの利用であれば問題にならないようなことも、ACTABAでは問題になってきます。
見やすさを考え1画面での文字サイズを大きくしたい、大きくするためには文字数はここまで減らしたい、でもスクロールはわからない人もいるからなるべくさせないように収めたい、などユーザーの操作の満足度を追及するために、どうバランスを取るか、決めることも難しかったです。
当初はデザイナーさんもいなかったのでうまく変更出来なかった時もありましたが、後半くらいからデザイナーさんにも入ってもらい、見やすさなどの観点も相談したり、意見をいただきながら試行錯誤していくことができました。

耕作放棄地の目視確認といってもイメージが沸きにくいかもしれませんが、実際、山間部では、耕作放棄地はパッと見まるで林のようなところも多いです。
現地まで行くと「これのどこが農地だったの?」「どこからどこまでがこの区画?」と位置情報がないとわからない部分もありますし、車で近くまでいってから調査する方など、動き方も自治体によってそれぞれのため、地図の精度を出すこともACTABAにとっては重要なことでした。

ACTABAの開発で苦労されたことはありますか?
自分自身に農業経験がないことで、国の政策や農地パトロールの概要を理解することが大変でした。
農業や国の仕組みを理解することは、サービスをつくるときに、ベースになる部分です。
例えば一つの作物でも受けられる交付金の種類は複数あって、どれがどれに該当して、いつ申請していつ支払われるとか、水田活用の交付金の仕組みがどうなっているか、などゼロから理解することには苦労しています。
今も日々勉強しています。

農業や農業に関わる国の施策は独特なんですね。そもそも、農業ドメインにはなぜ関心を持たれたのでしょうか。
自身が体調を崩していた時に日々の生活を見直す中で口に入るものの重要性を感じていて、その頃から少しづつ、食物や農業に関連する分野で自分が何か出来ることは無いかなと頭の片隅にありました。
業務をしながらも時間を作っては自身でも色々な農業や食に関する企業や農家の方にも話を聞くなど情報収集をしていました。その中でサグリに出会いました。

農業×ITの中でもサグリを選んだのは、事業をつくっていると感じやすいと考えたからです。
すでに決まっているサービスを1エンジニアとして実装していくよりも、ユーザーから求められている機能や、どのような価値を提供していくか?という構想をしていけるところに魅力を感じました。

サグリで今後挑戦していきたいことはありますか?
現在展開しているACTABA・デタバは国の制度と農業関係者をつなぐ制度を効率的に利活用するためのもの、どちらかというと、無理や手間、費用の圧迫を減らすような痛みを減らしていくためのサービスと捉えています。

今後は衛星データ・リモートセンシングの技術を活用して利用者の収益が増えるような事業にもチャレンジしてみたいです。
まずは会社として事業基盤を整え、新しいチャレンジが出来る状態を目指すところから。

また、農家の方や農業関係者の方から見て、AI・リモートセンシングなどの技術活用に対して構える部分があると思いますが、その壁を乗り越えて、安心して使っていただけるプロダクトをつくること、そしてそのプロダクトが農家さんの収益の向上につなげていくような。
衛星データでどこまでできるのか、チャレンジしていきたいです。

今後のサグリのエンジニア組織の展望は?
サグリはまだビジネスもエンジニアも人が少ないですが、人が少ない分全員が最大限の力を発揮できる組織にしたいです。限られたリソースで、本当に必要なことを、安全かつ最高速度で、止まることなく進むことが出来るチームが良いなと。
いまのこの規模だから実現しやすい、効率的に、力を最大限発揮できるような、ダイナミックな動き方ができればいいです。規模が大きくなってきても状態をなるべく保てるようにしたいです。

サグリのようなベンチャー企業でエンジニアが活躍するために必要なことはなんでしょうか。
「ビジネスをやっている」という感覚を持っていること、
ユーザーがどう使うか?ユーザーのどのような課題を解決するのか?このプロダクトはどう成長させていくか?といった視点をもって開発に取り組めるのは、自社サービスのエンジニアならではのやりがいだと思います。
また、プロジェクトを成功させるために考え行動し続けられる。ということを期待しています。
サグリはメンバーが少ない分裁量もあればプロジェクトの成功確率はマンパワーの影響も大きいのでどうしたら上手くいくかを考え続け実行に移せるといいなと。
ビジネス視点を持って、考えを行動に移し色々と試しながら取り組める人が活躍するのではないでしょうか。

サグリでは仲間を募集しております!
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