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【家庭料理をスパフェル料理にアレンジ編】〜ピーマンの肉詰め〜

【家庭料理をスパフェル(スパイス)料理にアレンジ編】では、子供がよろこぶ普段の家庭料理を、スパフェル料理またはスパイス料理として少々アレンジしたレシピのご紹介になります。
子を持つ親としては、子供にこそ日々健康的な食生活を提供したい、スパイスや発酵食材をとり入れる機会を増やしたい、より心身の健康をアップデートして欲しい、と常々考えており、比較的子供ウケを意識したレシピとなります。
しかし、いくら健康的だからと、美味しくもなければ楽しくもなく、心に喜びを感じない食事では食育面からよろしくないとも思います。
そんな悩ましく考えていたある時、なぜか今更ではございますが、ふと。
定番系の家庭料理を少々アレンジしてしまえばいいのではないか!
、と思い立ちました。
「子供が大好き!」目線から普段のテーブルにのる機会が多いと想定される家庭料理に、さりげなくスパイスをとり入れ、子供にスパイスを感じさせない、しかしそれでいてどこか複雑な、立体的な、風味豊かな、リッチな、そして何より健康的な!、スパイスの良さを多分にとり入れた、いつもとはやや一味違った家庭料理を作ってみたいと思い始めた近頃なのです。
さりげないスパイス使いに思考を巡らすことで、従来の構えすぎていたスパイス使いの感覚を手放すことができました。単品使いでも全然いいではなか!、と。
塩・コショウと同じ感覚でカジュアルにスパイスを足してみることで、子供が違和感なく美味しさを感じ、食を楽しみ、心よろこび、それでいて健康がアップデートされていく。
ついでに大人の健康も一緒にアップデートされていく。
そんな、心も身体もよろこぶ毎日の食卓を演出することに貢献したいと思いました。
基本的には、普段の家庭料理を「スパイス x フェルメンテーション(発酵)」である”スパフェル料理”として少々アレンジしたレシピにしてみたいと思います。
が、発酵食材を含まない”スパイス料理”であることもあります。
また他編同様に、免疫力アップをすべく腸内環境を整えることに有効な成分等のお話を中心にしたいと思います。
ぜひ、お子様の健康的な食事を考える上での選択肢の一つになれば幸いです!

こんにちは!
今回は、それほど頻度は多くないかもしれないですが、定番系メニューから、ピーマンの肉詰めをチョイス。
これを、スパフェル料理として少々手を加えてみました!
ただし、、ピーマンは今の冬の時期、旬ではありませんでしたね、、、ちょっと失敗w

さて、今回のレシピでは合挽き肉を使用しました。
牛肉・豚肉ともにタンパク質源になりますね。
また、特に赤身肉の場合には、ビタミン12 や、鉄や亜鉛といったミネラルを多く含みます。
ビタミン12 が不足しますと、抹消の冷えにつながりますので、腸内環境を整えるためにはこの摂取も重要になります。
なお、この【家庭料理をスパフェル料理にアレンジ編】では、子供の健康への意識も強いため触れておきますと、成長期の子供ににとっては鉄や亜鉛が非常に重要な栄養素となります。タンパク質、ビタミン、ミネラルの不足はココロの状態にも影響を与えてしまうのです。
また、特に豚肉さんにはこの他にも素晴らしさがたくさん!
豚肉に豊富に含まれる良質なタンパク質や各種ビタミンは、体液や血液、骨など体を構成する各成分を補強し、血管や筋肉を強くしなやかに保ちます。
また、豚肉に含まれるビタミンB1 が、ご飯の糖質をエネルギーに変えて疲労物質である乳酸の排泄を促進してくれます。
ビタミンB2 も豊富で、老化の原因となる過酸化脂質を分解する酵素の働きを助けてくれます。
ちなみに、”老化”は免疫学においては病気の1つとされています。NK細胞と呼ばれる細胞があるのですが、免疫力アップのためには、これが若い頃と同じくらい働けるようにすることが大事で、そのためにはアンチエイジングに取り組むことも大事なのです。

子供の心身の健康を維持するためにも、そして何より美味しいですし!、適度にお肉を積極的に取り入れることは大事だと考えます!
(【肉なしメインディッシュ編】の思考とは逆になりますが。。)
なお、タンパク質は免疫細胞にとって必須の材料になりますが、免疫細胞のためだけでなく体にとって本当に重要栄養素になりますので、タンパク質の重要性については、分子栄養学的視点から別途機会を設けて記事にしてみたいと思います。


それでは長くなりましたが、レシピのご紹介です。
レシピご紹介後に、今回使用のスパイスや発酵食品が免疫力アップ(腸内環境を整えること)に期待できることを簡単にご説明しますね。

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ピーマンの肉詰め〜スパフェルバージョン〜

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 Ingredients
(ピーマン8個分)
ピーマン・・・8 個(大きめ)
合い挽き肉・・・400 g
玉ねぎ(みじん切り)・・・中 1 / 2 個
しょうが(すりおろし)・・・1片
卵・・・1 個
片栗粉・・・大 1
塩・・・適量

A(パウダースパイス)
- ナツメグ・・・小 1
- コリアンダー・・・小 1 
- ブラックペッパー・・・適量

(タレ)
- 醤油・・・大 2
- みりん・・・大 2
- 酒・・・大 1
- 水・・・150 cc


Instructions
1. ボールに、ピーマン以外の材料(合い挽き肉、玉ねぎ、ショウガ、卵、片栗粉、塩)とスパイスAを入れて粘りが出るまでよくこねる。
2. ピーマンは縦半分に切り、種を取り除く。
3. ビニール袋に、2のピーマンと片栗粉(分量外)を入れて、ピーマンの周りに片栗粉をまぶす。(片栗粉は大1-2くらい)
4. 1 のタネを3のピーマンに隙間なく詰め込む。
5. フライパンに油を入れて温め、ピーマン側を下にして焼き、焼き色がついたらひっくり返してお肉側にし、お肉にも軽く焼き色をつける。
6. 5 にタレの材料を全て入れて蓋をし、弱めの中火にして 7-8 分ほど蒸し焼きにする。
7. 蓋をとって、タレをさらに煮詰めて完成!

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うん、美味しい!キッズからも大好評!!
ナツメグには肉や魚の臭みを消し、旨みを引き立ててくれる働きもありますので、より一層美味しく感じるのかもしれません!

なお、お肉を包んでくれているピーマンは栄養が満点!
抗酸化作用をもつβ-カロテンやビタミンCが豊富ですし、多くはありませんがビタミンEも含みます。
緑色の色素成分であるクロロフィルも豊富で、これもまた抗酸化作用を持ちます。
また、体内の毒素を排出するのに有効なカリウムや、微量ではありますが食物繊維も含みます。
その他、免疫力アップに関わる以外の栄養素も含まれています。
ピーマンのビタミンCは加熱にも強いし、また加熱により苦味が和らぎますのでお子様でも美味しく食べれると思います!


それでは、今回使用のスパイスについて。
スパイスは多様な有効成分を含むものが多いですが、免疫力アップの視点から腸内環境を整えることに有効に働くところに言及しますね。しかし、免疫力アップ以外の面でも多くの有効性がありますので、この点誤解のない様ご注意ください!子供の成長に魅力的な効能もたっぷりです。
●ナツメグ:抗酸化作用を持ちます。
●コリアンダー:抗酸化作用、デトックス作用、整腸作用を持ちます。カリウムも豊富。
●ブラックペッパー:ブラックペッパーもスパイスなのです!
ブラックペッパーに含まれる”ピペリン”という成分には、免疫力向上や抗酸化作用が期待できます。また、便秘解消効果やデトックス効果もあります。
●オニオン(玉ねぎ):玉ねぎもスパイスなのです!そして下記の種々成分を免疫力アップに関連するものとして含んでいます。
→ ビタミンC:強い抗酸化作用あります。ただし含有量としてはそれほど多くありません。
→ 食物繊維:便秘を予防し腸内環境を整えてくれます。ただし含有量としてはそれほど多くありません。
→ ケルセチン:色素成分と、アクや苦みの成分であるポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用があります。血行促進作用もあります。
→ カリウム:体内の毒素を排出するのに有効です。ただし含有量としてはそれほど多くありません。
→ アリシン(イオウ化合物):刺激臭や辛み成分であるイオウ化合物の一種であり、強い抗酸化作用があります。血行促進作用もあります。


ちなみに、抗酸化作用とは、簡潔にいいますと、体を老化させたり病気を引き起こしたりする「活性酸素」の働きを、予防したり防いだりする働きのことです。
酸素は体に取り込まれるとその一部が「活性酸素」になるのですが、活性酸素はふつうの状態よりも酸化力の強い酸素で、体内で免疫機能に関する重要な役割担っているため大事なものです。
しかし、体内で活性酸素が増え過ぎるとさまざまな物質と反応し、酸化させて、細胞にダメージを与えたり老化を促進してしまい、それが原因となって、動脈硬化やがん、免疫機能の低下などを引き起こしてしまうのです。
活性酸素は体内で常につくり続けられていますが、ストレスや喫煙、激しい運動や紫外線などがその生成量を増加させます。体内には活性酸素を分解する酵素がありますが、活性酸素が増え過ぎると分解が間に合わなくなるので、抗酸化作用のある成分を食品からとることが大事になるわけなのです!

なお、にんにく・しょうがも抗酸化作用をもっています。しょうがは体を温めることでも免疫力をアップさせます。私のレシピでは、にんにくとしょうがは基本的には毎回使うように意識しています。今回にんにくは使っておりませんが。。。


お次は、発酵食品について。
●醤油:醤油は麹菌から醸されます。
麹菌は血行を促進して代謝を上げる必須アミノ酸やビタミンB群を作ります。体内の活性酸素の活動を抑える抗酸化成分なども豊富です。
また醤油は、大豆と小麦に麹と塩を加え発酵させる過程で抗酸化作用のある醤油特有の香り成分フラノンなどが発生します。
●みりん:醤油同様に、麹菌から醸されますので、上記の麹菌の効果は同様です。また、みりんには抗酸化作用により、老化や免疫力の低下、血圧の上昇を抑える働きがあるとも言われています。

発酵食品は全般どれも本当に素晴らしいです!
発酵食品を摂ることの健康効果を大きくざっくり言いますと、腸内環境を整えることに尽きます。
菌やカビなどの微生物が悪玉菌を抑制して善玉菌を増やし腸の働きを促すことで免疫力を高めてくれるのです。


詰め物というと、なんとなく作るのが億劫になってしまうことは否めませんが、、たまには良いものです!
ピーマンの肉詰めを作ってみようかな〜と考えた時には、ぜひこのレシピをお試しいただけると嬉しい限りです!

子供と一緒に美味しく食べて、楽しく食べて、身体も心もよろこぶ食事で、健康をアップデートしていきましょう!


最後までお読みいただきありがとうございました。



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