小説 『JADE：下巻 〜表象のかなたに〜』電子書籍kindleにて発売！ （ドイツ情報部BNDの絡むミステリー・サスペンス）
【Amazon掲載の内容紹介】
念願だった教育課への異動を果たし、最愛の女性 憲玲と共に第二の人生に歩み出した諜報員のＪだったが、一発の銃弾が束の間の平穏を切り裂き、姿なき刺客の標的に。ハードボイルドの定石を踏みつつも、愛され方を知らない凶器たちの究極の愛と、その先にのみ見出される極上のカタルシスへと突き抜けていく死闘の後編。嵐の前の静けさを描いた前編から一転して、血生臭い攻防戦が幕開ける。
（※PHASEシリーズ第二作）
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「自分を信じられないなら、私を信じて」
十数年前に、ある特殊な依頼のためにドイツ連邦情報局BNDに引き入れられ、世界の裏側で暗躍してきた男、Ｊ。逃れられない闇を背負い、誰も真には寄せ付けずに生きてきた彼のもとへ、あるとき思いも寄らず、日本でカルト教団と闘っていた頃のパートナー、憲玲（ケンレイ）が現れ、日常を共にすることになるのだが･･････。
「私は知っているんだよ、あのことを」
背後で息を吹き返した、拭い去れない過去。
黒い歴史を刻んだベルリンの街で、
かつてのハンターが、狩られる側に──。
二人に執拗に付きまとうスナイパーと黒幕の正体とは？
そして、複雑な過程を経てようやく成就した命がけの愛の行く末は？
「──許して、Ｊ……。
こうするより他に、もう道がないの」
「何故だ、憲玲？ 何故お前が──？」
あまりにも切ない選択と真意。
ついに明かされる驚愕の真相。
「俺は本当は、BNDエージェントじゃない。
真実の俺は……」
手に汗握る社会派ダーク・ミステリー『PHASE（フェーズ）』でカルト的な人気を得た登場人物たちが、ヨーロッパを舞台に展開する珠玉のノワール。
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注：この作品は、2012年に文芸社より出版した『PHASE』を本編とするスピンオフ作品で、シリーズ二作目に当たります。後に刊行したシリーズ第三弾『翡翠の神話』とあわせて、便宜上「PHASEシリーズ三部作」と呼んでいますが、物語の本筋は作品ごとそれぞれに完結していて、作品の持ち味もそれぞれに大きく違っていますので、単体でお読みいただいても問題ありません。
ただし、二作目以降の作品には、前作までの流れがある程度わかるように、多少のネタバレを含む文章が本文中に盛り込んであります。その点は、本シリーズが初めての読者に対する配慮ですので、ご了承ください。
皆々様、大変長らくお待たせいたしました！
先月半ばに発売した私の小説『JADE：上巻 〜表象のかなたに〜』の続き、つまり完結編となる下巻の電子書籍（kindle）を、ようやく販売開始いたしました！👇
今回ももちろん、表紙のデザインは著者である私自身による製作。セット作品だと一目にわかるよう、あえて上巻とよく似たデザインにしてあるので、お間違えのないようお気をつけください。
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※ 映画風に仕上げた内容紹介動画（YouTube）はこちら▼ （🎥このプロモ自体、私が自分で制作しました。）
ところで、この作品は元々、2016年1月15日づけで株式会社文芸社より文庫本として刊行した作品を、電子書籍化するに当たり二分冊した改訂版です。（単行本化も予定しています） 背景として描かれているのは、その初版刊行時と同じぐらいの時期で、ユーロ破綻による部分的な不景気は認められたものの、世界がまだ現在ほどの大恐慌には陥っていなくて、望めば自由にどこへでも行き来できたグローバル化最盛期の時期です。
ほんの数年前のことでありながら、状況が一変して各国がすっかり鎖国状態にある今現在の目線で読むと、早くも郷愁のようなものを感じてしまうほど、国際色豊かな背景を持つ物語です。どこへも行けない今だからこそ、是非とも世界の広がりを感じてください。非日常的なダークサイドの世界を描いた切り口鋭い物語でありながら、ほんの少し前までの国際社会がどれほど盛んで恵まれたものであったか、改めて見えてくるのではないでしょうか。
また同時に、この物語は、ハードボイルドの定石を踏む無慈悲な展開力とは裏腹に、人間心理をとことんまでも突き詰めて、命懸けの愛や絆、どんな状況でも捨て去れない高潔さや凛とした理性、そして背筋の寒くなるような表裏一体の闇など、一見感情を表に出さない複雑なタイプの本音を洗いざらい暴き出していく心理描写も、大きな見どころの一つです。世界経済が機能不全に陥っていくまさかの現実を前に、大きすぎる社会問題で頭がいっぱいになりがちな今だからこそ、人間として決して疎かにしてはならない内的な問題を、この物語を通して今一度思い出していただければ幸いです。
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※ 公式HP上の『JADE〜表象のかなたに〜』案内ページはこちら▼
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