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徒然草

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吉田兼好の「徒然草」。岩波文庫版をベースにしています。
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記事一覧

【徒然草】春暮れて後、夏になり(第百五十五段)

【解釈】札幌の秋が深まっています。10月下旬になり、街中もすっかり紅葉してきました。 朝晩…

羽田さえ
1年前
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【徒然草】静かに思えば(第二十九段)

【解釈】「静かに思へば」という始まりがとても美しい段。リズミカルで無駄がなくて、名文です…

羽田さえ
1年前
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【徒然草】某とかやいひし世捨て人(第二十段)

某(なにがし)とかやいひし世捨人の、「この世のほだし持たらぬ身に、ただ、空の名残のみぞ惜…

羽田さえ
2年前
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【徒然草】よろずにいみじくとも(第三段)

万(よろず)にいみじくとも、色好まざらん男は、いとさうざうしく、玉の巵(さかづき)のそこ…

羽田さえ
2年前
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【徒然草】よき細工は(第二百二十九段)

よき細工は、少し鈍き刀を使ふといふ。妙観が刀はいたく立たず。 【解釈】 腕のいい彫刻師な…

羽田さえ
3年前
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【徒然草】友とするに悪き者(第百十八段)

友とするに悪(わろ)き者、七つあり。 一つには、高く、やんごとなき人。二つには、若き人。…

羽田さえ
3年前
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【徒然草】奥山に猫またといふものありて(第八十九段)

【現代語訳】 山奥に猫又というものがいて人を食らうのだそうだ、と誰かが言うと、「山でなくこの辺りでも、猫は年月を経ると猫又になって人を襲うことがあると聞く」と話す人がいた。 何阿弥陀仏とかいう連歌をする法師で、行願寺の辺りに住む人が聞いていて、一人で歩く時には気を付けようと思っていた。 そんな折に、ある場所で夜遅くまで連歌をして一人で帰ってきた。小川のそばで、噂に聞いた猫又が一目散に足元へかけ寄ってきた。そのまま飛びついて、首のあたりに食いつこうとする。恐れおののいて防ごう

【徒然草】久しくおとづれぬころ(第三十六段)

【現代語訳】 「長く会いに行かずにいて、どれほど恨まれているだろうと、自分が怠っていたこ…

羽田さえ
3年前
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【徒然草】つれづれなるままに(序段)

【現代語訳】暇にまかせて、日がな1日硯に向かい、心に浮かぶさまざまなことを、とりとめも…

羽田さえ
3年前
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【徒然草】いづくにもあれ(第十五段)

【現代語訳】 どこであれ、しばらく旅に出るのは目が覚める気持ちがする。周囲やあちこちを見…

羽田さえ
3年前
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【徒然草】神無月のころ(第十一段)

【現代語訳】 10月頃、栗栖野という所を過ぎて、ある山里を訪れたことがあった。長く苔むし…

羽田さえ
3年前
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