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編集者という呪い

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編集者は「原作者」か「最初の読者」か、あるいは「もっとも非情な批評家」か。書籍編集の仕事を通して学べたこと、学ばなきゃよかったことを、ぽつぽつ呟きます。
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#編集者

編集者って最高

編集者って最高

何件か校正をさせていただいて、驚いたことがあります。

それは、書き手のみなさんが、自分の欲望を文章にしているわけじゃないってこと。私は私のために書いているので、みんな自分のために書いているんだと、心のどこかで思い込んでいました。

そんな私の勝手な先入観、偏見は、物を書くだけでなく、何かを表現して、つくりあげている方たちに対しても、その作品に対しても、非常に失礼なものだったと、今更ながら、改めて

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小説の校正をさせてもらった話

原稿、読ませていただきました
年末に「あなたの原稿、読ませてください!私、校正がしたいんです!」というnoteを書きました。書きましたが、まさか本当にお声掛けいただけるとは思っておらず、「note見ました」という件名のメールが届いたときには正直びっくりしました。自分で言い出したのに。

約7万字の小説『耳元の鈴を鳴らさない!』を読ませていただきました。ジャンルを分類するとすればライトノベルというも

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あなたの原稿、読ませてください!

あなたの原稿、読ませてください!

★このnoteは「校正・校閲のお仕事をください」という内容です★

活字中毒でもないし、難しいものは読めないし、読書家でもないんだけれども、日々、読み込んでいる文字量はそれなりに多いほうだと思います。

出版社で働いていたときも、ひたすら企画書を書き、ひたすら原稿を読み、ひたすら赤字入れをする毎日のなかで、毎晩寝る前に小説を2~6万字程度は読むのが習慣でした。

小説といってもプロの作家さんの本で

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セックスの形容詞

セックスの形容詞

先日、とある小説で非常に気になる表現に出会いました。つまるところ二次創作なので出典は記載しませんが、意訳するとこんな文章。

「彼、かわいい顔してセックスはえげつなかったわ。ええ、上手だった」

私はいま無職なので、プロの書いた文章より、素人さんの書く文章(というかまあ二次創作)を読む機会が圧倒的に多いのだけど、セックスについての表現で「えげつない」という形容詞に出会うのは初めてだった。

私は衝

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