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わたしがアパレルを辞めた理由

わたしがアパレルの仕事を辞めてから、一年が経ちました。
これを機に、なぜわたしがアパレルを辞めたのかをお話しします。

声掛けに苦戦

もともと、わたしはアパレルの販売員をしていました。

新社会人として入社し、まず配属されたのは都会にある商業施設。

田舎育ちのわたしは、都会のキラキラしたお店で働けるんだ!と思うととても嬉しかったです。

ですが、働き始めて数日で「私向いてない・・・」と思いました。

まず、接客の基本である声掛けにかなり苦戦します。

声掛けは、接客のはじまりなので早めにマスターすべきことなのですが、わたしは全然うまくできませんでした。

その理由は、わたしが声掛けをされるのが苦手だからです。

みなさん、こんな経験ありませんか?

「ぁ、あの服かわいいな・・・。でも、お客さんだれも入ってないな。お店、入りにくいな・・・」
「(店内を歩きながら)何かいい服ないかな~。わぁ・・・めっちゃ店員さんこっち見てる。ゆっくり見づらいな・・・」

これって、店員さんのお声がけや接客が苦手だからこそ、沸き起こってくる感情だと思うんです。

わたしもただ見てるだけだから、そっとしといて欲しいなぁと思う人です。

なので、わたしが店員という立場になった時に、自分がイヤだと思うことをお客様にしちゃうのが、どうしてもイヤだったんです。

ですが、声掛けを迷っていると「遅い!」と先輩に注意されます。

声掛けが苦手、でも迷っていたら注意される。

さぁ、どうする?と悩んだ私は、はっ!と思いつきます。

お声がけは速くするけど、ことばを変えればいいんじゃないかと。

どういう言葉なら速くてもいいかな?と考えて出したのが

「こんにちは~^^何かあったらお声がけくださいね~」

でした。

早速実践してみると、「なかなかそんな風に声掛けしてくれないから、うれしいわ~」とお客様からの反応もよく、これからもこうやって声掛けしていこうと決めました。

ですが、その1人のお客様を最後にこの声掛けはできなくなりました。

なぜなら、先輩に注意されたからです。

いい声掛けが見つかった!と思ったのですが、すぐさま元の声掛けに戻すことになりました。

声掛けへの苦手意識が最初からあったため、仕事をして数週間で「この仕事向いてない・・・辞めたい。」と思っていました。

ですが、特に他にしたいことがあるわけではなかったですし、もう一度面接をするのもイヤだったので、したいことが見つかるまでは続けようと思いました。

監視対象に

それから約2年。

いまだに、声掛けはうまくならないですし、接客もうまく出来ませんでした。

そんな状態で、百貨店への移動が決まります。

しかも、配属されるブランドは会社の旗艦ブランド。

今まで配属されていたブランドとは全くちがうお洋服。

お洋服の値段もグッと上がり、さらに接客力が必要なブランドでした。

当時のわたしの百貨店イメージはキラキラ。

そんな憧れの場所で働けるなんて嬉しい!と思っていました。

ですが、百貨店で働き始めて早々、わたしの接客力のなさに、先輩スタッフからびっくりされます。

声掛けは苦手、お客様を褒めるのも苦手、お洋服を提案するのも苦手、コーディネートするのも苦手。

こんなにも苦手なことが多いわたしは、売り上げも最下位。

先輩に接客の仕方を伝授してもらったり、ロールプレイングをしたり、他のお店に接客を受けにいったり、接客が向上する本を読んだり、いろいろしました。

ですが、全然良くなりませんでした。

さらには、電話応対も苦手、速く丁寧に動くのも苦手なので、このことでもよく注意を受けていました。

とにかく何もかもうまく出来ないわたしは、先輩から監視される対象になります。

どんな接客をしているのか、電話ではどんなことを話しているのか。

接客中は近くで見守られ、電話中は近くで聞かれ・・・。

とても居心地がいいものではありませんでした。

人間関係が苦しい

さらに、わたしを苦したことが起きます。

人間関係です。

仕事ができないわたしは、注意されることが多かったのですが、その中でも強く当たってくる先輩スタッフがいました。

声も大きく、威圧的で、言い返せないわたしに何度も何度も言葉を発する。

しかも、店長や副店長がいる前では絶対にやらない。

店長や副店長が休憩中やお休みの時にだけしてくる。

決して、間違ったことを言ってくる訳ではなかったのですが、言い方がかなりきつかったので、毎日のように泣いていました。

この状況が2年続き、接客力も上がらない、後輩スタッフにも売り上げを抜かされる、このまま続けるのはイヤ!と思い、ついに仕事を辞めたいことを店長に伝えます。

その時も、特にやりたいことはありませんでした。

ですが、とにかく今の仕事を辞めたかった。

次はどうするの?という話になった時は、ベラベラでもないのに英語を使う仕事がしたいと伝えました。

英語に興味があり、いつかはベラベラに話してみたいという気持ちがあったからです。

ですが、英語が話せないわたしが、すぐに英語を使った仕事が出来るとは思っていなかったので、将来への不安はかなりありました。

もう一年

それから数か月後、その不安が和らぐ出来事が起きます。

「もう一年やってみない?」と店長から提案があったのです。

あんだけ辞めたいと思っていたのに、いざ仕事を辞めるとなると不安だらけ。

1年あれば、英語が上達して、英語を使った仕事が出来るかも!と思い、すんなりその提案を受けます。

それからすぐ、英会話学校に通い始め、1年で英語を上達させる!と意気込みました。

それから約1年後。

さぁ、そろそろ仕事をこのまま続けるのか、それともやっぱり辞めるのかをしっかり伝えないと!と思っていた時期にビックリなことが起きます。

他の店舗で副店長にならないか?という提案です。

「ぇえーーーーー!辞めるって言ってるわたしが副店長!?」

もうビックリです。

1年前の提案はすんなり受け入れましたが、今回の提案はそうはいきませんでした。

副店長のお仕事は責任重大です。

辞めたいし、やる気のないわたしが出来る仕事ではありません。

なので、この提案はお断りしました。

ですが、「うん、分かった」とはならず。

何分も説得され、沈黙が続き、悩み悩み、それでもお断りし続けたのですが、なかなか了承してもらえず。

結果。

「1年やってみる」ということに。

またもや、1年伸びることになりました。

副店長として

それから数か月後。

店舗を移動し、副店長として働き始めました。

移動先の店長は、以前一緒に働いたことがあり、わたしが仕事を辞めたがっていることを知っている方でした。

そんなわたしを、副店長として受け入れてくれたのはありがたいことです。

攻撃してくる先輩もいないですし、監視されることも減ったので、以前よりかは過ごしやすかったです。

ですが、接客力は全然でした。

副店長という立場になり、必死にお客様にお声がけして、売り上げが店舗で2位になることもありました。

ですが、苦手なものは苦手。

月が替われば、また新しい月がやってくる。

例え前の月の売り上げが良くても、今月また頑張らないといけない。

他のスタッフが売り上げを取っていくのにドキドキ、イライラ。

わたしも売り上げ取らないと!と思い、必死に苦手な声掛けを続ける。

毎日毎日、イヤな感情がココロをむしばむ。

もう、20代も後半。

このまま30代を迎えるのはイヤ!

そう思ったわたしは、またもや、店長に仕事を辞めたいことを伝えます。

今回の店長は、わたしが仕事を辞めたいとずっと言っていることを知っている方です。

わたしを止めようとはせず、希望を受け入れてくださいました。

転職活動

わたしがこれを伝えたのは、秋。

辞めるのは来年の春だったので、6か月ほど期間がありました。

この6か月で転職活動をして、来年の春からまた新しい仕事が出来ていたら最高だなと思っていました。

なので、すぐさま転職サイトに登録。

この時、英語の勉強はしていたものの、英語関係のお仕事をしたいという感情は薄くなっていました。

それから数か月が経ち、季節は冬。

自分の性格や強みから、向いている仕事をいろいろ調べている状況。

まだ、したいことは見つかっていませんでした。

ですが、ある日、ある求人をみてこれいいかも!と思います。

それは、IT関係のお仕事で、わたしの好きなスポーツ観戦を盛り上げる役目を担えるお仕事でした。

ITの仕事はあまり興味はなかったものの、自分の性格や強みから向いている仕事としてよく出てくる職業でした。

早速、ホームページにいってどんな会社なのかを見たり、事業内容を見てどんな人が採用されるのかを調べたりしました。

自分の強みをどう活かせれるのかも考え、何日間もノートに書き綴りました。

そして、ようやくできた履歴書と職務経歴書を封筒に入れ、応募しました。

書類審査のあとは、リモート面接をして内定という流れです。

書類審査は通り、ついに人生初のリモート面接をすることに。

何日間も考えた志望動機、自分の強み、退職理由などを書いたノートを見返し、何度も面接の練習を頭で行いました。

この求人を見つけてから、すでに1か月半が過ぎていました。

10分の面接

リモート面接当日。

ドキドキしながら、面接がスタートするのをパソコンの前で待ちます。

画面が動きだし、ついに面接がスタート!

よしがんばるぞ!

結果。

10分で終了。

転職活動を始めて、約6か月。

この6か月やってきたことが、10分で終了。

そして、この面接を終えて気づきました。

わたし、なにもやりたくないんだって。

無職になるのが怖くて、無理やり向いてると思い込ませてたのかもと。

事業内容を見ても、「わたしの苦手なこと多いなぁ・・・。でも、向いてるみたいだし、好きなことは苦手なことでも頑張れるかも。」と思い、応募しました。

これって、わたしがアパレルに就職した状況と似てるんですよね。

お洋服は好き。でも、接客は苦手。っていう。

転職活動をし始めた6か月前から、日記では

「やりたいことをしたい。好きなことを仕事にしたい。家で仕事がしたい。フリーランスになりたい。自由、気ままに生きたい。」

と書いていたのに、自分の感情を無視して、自分を無理やり動かしていたことにやっと気づいたんです。

それからは、無理に就職はしないと決めました。

仕事をしたくなったら、やったらいいと。

退職

それから数週間後。

最終勤務を終え、有給休暇を消化。

ついに、会社を退職しました。

結果。

辞めたいと思い続けた仕事を6年間続けました。

仕事をしていた間は、早く辞めたいと何度も思いました。

辛いときもありました。

ですが、6年間勤めたからこそ、今の自分があるんだと思っています。

仕事をしている時は、無職なんてイヤだ!とずっと思っていました。

バカにされるとまで思っていました。

ですが、生き方はそれぞれ。

自分に合った生き方を選んだ方がいいと気づきました。

こんな風に考えれるようになったのは、あの10分の面接のおかげです。

ありがとう。

これからも自分に合った生き方を見つけ、自分らしく生きていきたいと思います。

これを読んでくださった方に、少しでも前に進む勇気を与えれますよに。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。






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