シンプルさがもたらす驚異に心を開こう【真の解決】

ものごとがうまくいっているとき、「これまでの苦労は何だったんだろう」との驚異と、うれしい感慨が湧いてくることがある。
うまくいっているというのは、あるべき姿に戻っている、本来の道に沿っている、自分にとって自然なあり方になっていることを指していて、難しさや複雑さを経験することに慣れていると「奇跡」と感じられるが、それこそが「普通」なのだと認識していい。

あんまり複雑で、たいへんな苦労を伴う何かに取り組んでいたら、心の中で「それでなくてはならない」という決め事をしていないか確かめてみよう。
それ以外の方法、もっとシンプルなやり方があるからだ。

簡単で全的な変化を、受け入れられるか

私たちが知的に理解できるよう、言葉などを用いて何かを説明するなら、「複雑な長い説明を伴う働き」というのは事実たくさんあるものだ。一方で、「あなたが何をするか」という点では常にシンプルさを選択できるし、それが最も効果的でもある。

私自身を振り返っても、これから説明する内容が自分の中で定着して以来、人生に対する取り組み方は完全に変わった。
一例を挙げると、変化を起こす方法や時間への見方もそうだ。

どんな「難しそうな」変化についても、この変化を起こすためにはこれこれのステップが踏まれる必要があり、これくらいの時間がかかるだろうという見方をしなくなった。
そうではなく、その変化に対し「自分の心が納得するまでに要する時間」「自分が受け入れるまでにかかる時間」はどのくらいか、と眺める。

どんなに長い期間なじんできた状態があったとしても、変化は一瞬で起こり得る。
ただし、そんなに簡単に変化できるということを当人が「受け入れるか」、また、変化後に「一時的な珍しい出来事としてでなく、自分の新たな日常にできるか」に関しては、心の状態が関係してくる。

ただ単に自分で納得するために、複雑なステップや、それ相応の時間が必要になることがあるということだ。
そうしたステップや時間は「変化を起こすことそのもの」には必要ないのだが、あなたの心が「変わることを受け入れる」ための儀式、少しずつでないと変化できないと考えている場合の手段として、自分自身が選んでいる。

逆に言うと、あなたの心さえ変化に同意すれば、そうした時間や機会は短縮できるのだ。
これを理解しているなら、物理的にどのような方法をとり、時間はどれだけかかるかなどを考える代わりに、自分の心を直に眺めるようになる。
変化を阻む要因は、そこにしかないからだ。

私たちはシンプルさに慣れていない。
あまりに簡単だと、疑い、恐れることがある。
「そんな風にうまくいくわけない」
「そんなに簡単だったらいいけどね」
と、否定的になる。

繰り返すが、何かがどのように起こるかという詳細を理解しようとすれば、膨大な複雑さがあって、私たちが完全に理解することはできない。
あなたは宇宙の詳細をすべて把握していますか？　と問うのと同じことだ。

けれども、調和した現実をあなた自身の経験にもたらすために、あなたが「為すこと」はとてもシンプルだ。
しかもこれは、どんな分野にも――あなたの生活、仕事、様々な活動、人間関係、体の状態、環境や自然界との関係――すべてに当てはまる。

あなたが為すシンプルな作業と、複雑さを握りしめているときに解除する方法

では、あなたが「自分で為すこと」とは何だろうか。
言葉で伝えると簡単なのだが、「それができない！」と感じてしまう際に、何が起きているかも踏まえて、実行できる３つのポイントをここに示す。

1を実行できれば、それ以外に何もする必要はない。
1ができない状態にあるときには、1の状態へ戻るのに2と3が役立つ。