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行動を変える本『知的生産の技術』

良い本、というのは「行動を変える本」ではないかなと思う。

もちろん、心に響くとか心の持ちようが変わる、ものの見方が変わるといった本もあるけれど。

私は本を読んでいていいな、と思った箇所を無地のカードに書き付けて保存するということをしている。この習慣はかれこれ7年くらい続いているのだが、この方法を教えてくれたのは『知的生産の技術』という本だ。

読んだ本はもう手元には残っていないけれど、習慣だけが私に残った。

読んだきっかけは、大学生の頃、他学部の先生の授業ではちゃめちゃに推されたから。
子どもがそのまま大きくなったような、好奇心の塊みたいな先生で、いかにこの本の内容が面白く普遍的で役に立つか、それはもう楽しそうに語り続けていた。
それで、思わず手にとってしまったのだ。

確か、自分が得た知識をどのように保管、管理し、再生産に結びつけるかといった内容だったと思う。(読んだのが昔なのでほとんど覚えていなくて申し訳ない)

1969年に発刊された本なので、FAXや新聞の切り抜き等をどう保管するかといった話題もあって、現在のクラウドでデータを保存し、各種デバイスでアクセスできる時代に読むとまた違った感想を持つかもしれない。

ともあれ、この無地のカードに書き記す、という方法が私にはとても良いのだ。

日々カードに気に入った部分を書き込んで溜めて、年に1度、大掃除の時に見返す。そのままにしておくと増える一方なので、ある程度整理して減らす。
あるいは、時間があって、なんとなく視点をリセットしたいときに見返したりする。

そのとき、必ず何かしらの気付きがある。

本を読んだときの感覚がありありと浮かんできたり、自分に足りないものを痛感したり、いつまでもプライドが高くて褒めて欲しがりなところ、もうちょっと抑えなくちゃなぁと思ったり。

それから、昔はカードに書き記すのも、長ったらしく引用していて下手だったけれど、どんどん肝心な部分だけ抜けるようになって成長しているな、とか。
本のジャンルも多岐に渡ってきて、いい感じに肩の力が抜けてきたな、とか。

ちなみに昔は、カードを分類して保管していたが、わずらわしいので辞めた。

その分、何が書いてあるかわからないカードの束となっているけれど、適当に引いて読んでみるだけでも面白い。

こんな風に何年も、私の行動を変え、私だけのデータベースを創ってくれる本もあるのだから、本との出会いは面白いなぁと思う。

過去には、茂木健一郎さんの『アウェー脳を磨け』と、同時期に読んだ羽生善治さんの『結果を出し続けるために』の両方に【自分の羅針盤が利かない環境に身をおけ】といった趣旨のことが書いてあって、一人暮らしを始めたこともあった。
実家の極めて快適な環境から飛び出すきっかけをくれたのも本だった。

最近、本を読む量が減ってしまっている。家族が増えたらもっと減るかもしれない。自由時間が一時的に減ってしまうのは仕方がない。
その分、根源に迫るような、頭がぶんぶんヒートアップするような、普遍的な、面白い、歯ごたえのある本を読んでみたい。
どんな出会いと変化があるか楽しみだなぁ。

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今回はちょっとだけおまけの文章があります。

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