Ryuji & Naoko (Brio Brio Bakery & Café)

駐在時代にカリフォルニアに魅了され、21年間のサラリーマン生活に終止符を打ち家族で移住…

Ryuji & Naoko (Brio Brio Bakery & Café)

駐在時代にカリフォルニアに魅了され、21年間のサラリーマン生活に終止符を打ち家族で移住することを決意。コロナ真っ只中の2020年にBrio Brio Bakery & Caféを開業。以降、食を中心とする日本の素晴らしい文化を世界に広めることが天命と確信し夫婦で日々夢想し邁進中。

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  • アメリカで飲食店開業

    アメリカで飲食店を開業、運営するために役に立つ情報を、自分達の実際の経験を元に月に1回ほど発信していきます。

最近の記事

#12 アメリカで飲食店開業:内装工事編

アメリカでお気に入りの居抜き物件を見つけて、リース契約もなんとか締結できそうだ。 どれだけお気に入りの居抜き物件を見つけたとしても、やはり自分らしさを出したいだろうし、 使い勝手を考えると、ある程度の内装工事がしたくなるものだと思う。 実際、僕の場合もそうだった。 以前に入っていたテナントはメキシコレストランで、僕らがやりたいのはベーカリー・カフェだから、 内装イメージも違うし、キッチンの使い勝手も異なる。 物件を見つけてから、リース契約の交渉を開始してリース契約

    • #11 アメリカで飲食店開業。いい物件見つけたけど、物件交渉どう進める?

      さて、めでたくお気に入りの物件が見つかると、大家側と条件面の交渉を行うことになる。 アメリカの場合は、テナントからこういう条件で借りたいという基本条件を記載したプロポーザルを大家に提出するところから、交渉を始めるのが一般的だ。 テナントの提案に対し、大家側からカウンターが返ってきて、それを何度か繰り返して合意内容を決めていくという流れになる。 でもどういう内容でプロポーザルを出せばよいのか分からないという声があるかもしれない。 実際、相場をわきまえず、あまり高めのボー

      • #10 アメリカで飲食店開業。物件探しはどうしたらいいの?

        アメリカで飲食店を開業するためには、当たり前だが、まず物件を探さなければならない。 アメリカで飲食店用の物件をリースする場合、3つのパターン考えられる。 1つ目が新築のスケルトン状態のスペースをリースするケース。 2つ目は現在も営業中の飲食店スペースの営業権を譲渡してもらうケース。 3つ目は現在空室となっている元飲食店スペースをリースするケース。 アメリカでは各スペースの用途が厳格に決められており、住宅スペースや事務所スペースを飲食店スペースに変更することはハードル

        • #9 アメリカでの飲食店経営に弁護士と会計士は必要か?

          会社を設立したり運営したりする時に、意外と多くの人が気にするのが、 弁護士や会計士は必要かどうかということ。 自分の実際の経験を踏まえての結論は、どちらの業務も自分でやろうと思えば出来る、 だけど時間が掛かるから最低限必要なことはプロにお願いして、 自分の貴重な時間は本業に費やした方がいいと思う。 飲食店を開始する時にまずお世話になるのが弁護士。 物件のリース契約について、一方的に不利な内容が含まれていないかどうか、 何か問題が生じた時に解決する方法が妥当かどうか

        #12 アメリカで飲食店開業:内装工事編

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        • アメリカで飲食店開業
          12本

        記事

          #8 アメリカで会社を設立

          日本からアメリカに来て飲食店を開業する場合、まず会社を設立する必要がある。 前回説明した通り、アメリカで外国人がビジネスを行うためには就労ビザが必要となるが、 僕が取得したEビザ、言い換えると実質的に取得可能だった唯一のビザだったEビザは、ビザ発給のスポンサーとなる受け皿としての会社が必要となるからだ。 Eビザは個人に対して直接発給されている訳ではなく、Eビザの取得要件を満たす会社が認定され、 その会社のビザ発給枠の中で個人に対してEビザが発給される流れとなっている。

          #8 アメリカで会社を設立

          #7 アメリカで飲食店を開業するためには就労ビザが必要

          「よし、カリフォルニアでベーカリー・カフェをやろう!」 駐在員時代の2015年にワイフと二人で決断した。 パン社会のはずなのに、当時、ニューヨークにもロサンゼルスにも美味しいパン屋さんがなかった。 素敵なカフェに行っても、パンまで手作りしているようなサンドイッチはほとんど皆無だったし、 具材もパストラミやBLTなどありきたりなものばかりのところが多かった。 ワイフが試作する天然酵母を使ったブリオッシュや、自家製パンを使ったサンドイッチを食べる度に、 これならいける

          #7 アメリカで飲食店を開業するためには就労ビザが必要

          #6 アメリカで働くのに英語は必要か?

          アメリカで飲食店を開業する時に心配になることの一つは英語だと思う。 僕も会社員時代にニューヨーク駐在の辞令を受けた時に、嬉しいと思った反面、 一番心配だったのは英語大丈夫かなということだった。 第一話でも書いた通り、僕のニューヨーク勤務時代は悲惨だった。 もうとにかくアメリカ人の言っていることが全く聞き取れない。 話すスピードが早過ぎるのに加えて、(当たり前だが)発音がネイティブ過ぎるし、 学校英語のように単語を一つずつ区切って話してくれないので、全然分からない。

          #6 アメリカで働くのに英語は必要か?

          #5 なぜ日本ではなくアメリカで飲食店開業?➁

          前回の記事で、アメリカで飲食店を開業することの魅力について以下のことを挙げた。 ① 人口当たりの飲食店数が少ないこと、即ち過度な競争マーケットではないこと ② 日本と比べるとアメリカの飲食店のレベルが信じられないくらい低いこと ③ ランチの平均単価が15㌦程度と日本の倍くらいの客単価が見込めること ④ なんちゃって日本食の第一次ブームに続き、本当に美味しい第二次日本食ブームが起こっていること ⑤ 従業員は給料の他にチップがもらえるため、最低時給(2023年のカリフォ

          #5 なぜ日本ではなくアメリカで飲食店開業?➁

          #4 なぜ日本ではなくアメリカで飲食店開業?①

          僕は出張や旅行でヨーロッパ、北米、アジア、南米、オーストラリアなど30カ国以上訪れたことがあるが、 食に関しては日本が世界一美味しいと断言できる。 こんなに食のバラエティが豊富な国は他になく、季節の食やその地域ならではの食もある。 しかも安くておもてなし文化に根付いたカスタマーサービスも素晴らしい。 日本に住んでいるとそれが当たり前だと思っている人が多いと思うが、海外で暮らしていると、 日本の飲食店はあらゆる面で感動レベルとすら思えて来る。 ミシュランの星付レスト

          #4 なぜ日本ではなくアメリカで飲食店開業?①

          #3 人生には解決なんてないのだ。ただ進んでいくエネルギーがあるばかりだ。そういうエネルギーを造り出さねばならない。解決はその後でくる。

          夫が会社を辞め、思春期差し掛かる二人の子を引き連れアメリカに移住してきた経緯は、彼の投稿の通り。 約5年間の構想と下準備でさあいよいよ! となったその時に襲い掛かったコロナ。 すでに夫は会社を辞め、 アメリカ行きの家財一切の船便も出してしまっていた我が家は 後にも先にも進めなくなり、日本に足止めになった期間がおよそ半年間。 その間の貴重な体験は、後にここに記録したいと思うのだけど、 ともあれなんとかアメリカ入国を果たし、 お店を開業して二年半を経た今日。 振り返ってみる

          #3 人生には解決なんてないのだ。ただ進んでいくエネルギーがあるばかりだ。そういうエネルギーを造り出さねばならない。解決はその後でくる。

          #2 人生の前編、人生の後編

          「カリフォルニアでベーカリーカフェをやろう!」 結婚15年目の2015年の夏、二人の新たな人生がスタートした瞬間だった。 Brio Brio Bakery & Caféが実際にお店をオープンしたのは2020年であるが、ロゴにはこっそり「Established 2015」と書かれている。 2015年までが人生の前編で、2015年からが後編だと思うくらい、人生の大きな転機だったと思う。 小さい頃から安定が一番と信じて疑わず、必死で勉強して進学校に進み、浪人を経て国立大学に

          #2 人生の前編、人生の後編

          #1 アメリカで飲食店開業、日本のレッドオーシャンを抜け出しアメリカンドリームを実現しよう!

          まさか自分がアメリカに移住して起業するなんて夢にも思っていなかった。 21年間のサラリーマン生活に終止符を打ち、飲食店経営どころか飲食店勤務経験ゼロの自分が全てを投げ打ってワイフといっしょに子供達を連れてゼロからアメリカで飲食店を立ち上げるなんて。 2014年2月、上司から呼ばれて部屋に入ると、「塩出君、4月からカリフォルニア支店に行ってもらおうと思っているのだけど」と切り出された。このカリフォルニアへの転勤命令が僕の運命を変えた。 その1年前にニューヨークに転勤となっ

          #1 アメリカで飲食店開業、日本のレッドオーシャンを抜け出しアメリカンドリームを実現しよう!