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歳が行けば歩く速度が遅くなっていきます。これは誰でも自覚されるようです。その時「筋力が衰えた」と解釈する人が多いのですが、必ずそうとは限りません。

脳が筋肉の動かし方を忘れただけ

日頃から動かしていないと、脳が筋肉の動かし方を忘れます。そのことについては以前にも少し触れました。

脳も筋肉も使わなければサビつきます。それに関しては間違いありません。だからどんどん使った方が良いのです。歩くといっても、どのくらいの速度で歩かれますか? というより、歩く速度を意識することはありますか? 速く歩こうとか、歩幅を大きくしようとか、意識的に歩かれているのでしょうか?

日常的にウォーキングしていますと言う人は多いのですが、その歩き方、内容については何も考えず、無頓着にただ歩いているだけの人がとても多いように思います。スマホやスマートウォッチを持って歩くのでしたら、距離や速度がその都度分かります。しかし何も持たずに歩く人もいるはずです。できれば何らかの装置を手に入れてほしいのですが、何も持たない人のために、漠然としたお話しをしましょう。

まず、自分が日頃歩いている歩幅と速さを「標準」と位置付けます。その標準を基準値として漠然とイメージしてください。

歩幅:狭い~標準~広い
速度:遅い~標準~速い

これだけで9種類の歩き方ができますよね。
A1、歩幅狭い&速度遅い
A2、歩幅狭い&速度標準
A3、歩幅狭い&速度速い
B1、歩幅標準&速度遅い
B2、歩幅標準&速度標準
B3、歩幅標準&速度速い
C1、歩幅広い&速度遅い
C2、歩幅広い&速度標準
C3、歩幅広い&速度速い

こんな意識をしながら歩いてられる人はほとんどないことと思います。私のウォーキングレッスンではこんなことをしています。狭いとか遅い速いなどは人によって基準が違いますので、ご自身の感覚でいいのです。何センチだとか、速度何キロという数値化する必要はありません。漠然とでいいので、この9種類を電柱一本ずつ行ってみてください。A1から始めて、一本目の電柱まで歩いたらA2に変え、次の電柱まで来たらA3に変え・・・という具体に歩幅も速度も変化させて歩いてみてください。

「インターバル歩行」が良いと言われることもあります。速度の速い遅いの組み合わせですね。確かにそれも有効なのですが、私が提唱する9項目を行う方が、頭をより一層使いますので、歩いていても楽しいです。

またこの先には「スローランニング」へと移行していけるくらいまで頑張ってほしいのです。歩く速度で走るのがスローランニングです。私のレッスンでは、82歳の女性ができるようになりました。長い時間はできませんが、公園一周するだけで「身体が軽くなった」と言われます。それは歩いているだけでは得られない感覚なのです。この件についてはまた改めて書きますね。

スマートウォッチを持ってられる人でしたら、距離や時間を自分で区切って行うことも可能です。道具があるなら便利に使いましょう。

いろんな歩幅や速度で歩くことができるようになると、歩くことそのものに意識が高まります。またフォームのことも意識し始めると、他人の歩くフォームを見て勉強することがあります。公園でレッスン中、見知らぬ人が歩いてきたら「教材が来ましたので皆さんで見てみましょう」と言って観察します。そして気付いたことを発言していただくのです。そうすることによって、フォームに関心が高まっていきます。

人の振り見て我が振り直せ

昔からある教訓です。どんな場面でも使える言葉ですよね。ぜひ一緒に勉強しましょう。歩き方を意識することが健康寿命を長くする秘訣だと私は確信しています。無意識に歩いているだけだと、老化していく自分にすら気付かないものです。さあ、明日からあなたも前を行く人を観察してみましょう。何に気付くでしょうか?

サポートしたいと思われるくらいまで頑張って書きますので、今はシェアかコメントをいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。