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ホラー小説収集マガジン

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印象に残っている、あるいは好きだ!(直球)と思ったホラー作品を自分の備忘も兼ねて集めています。画像のリンク元 https://www.ac-illust.com/main/det…
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noteのホラー小説収集してます。

 はじめまして、あるいはこんばんは。「あなたの一番好きな小説ジャンルはなんですか?」と聞…

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【怪奇短編小説】 レット・イット・ビー

 母が死んでから、父はひどく無口になった。  大学の仕事も辞めてしまい、お手伝いさんたち…

ドント
4年前
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ある夜の告白【ショートショート】【#63】【#磨け感情解像度】

「君のことが好きなんだ。どうか……僕と付き合ってほしい」  花火大会の帰り道。「一駅ぶん…

たけのこ
4年前
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人違い

 街を歩いていると見知らぬ人に声をかけられた。 「久しぶりじゃないか。元気にしていたか?…

気前の良さ(ショートショート)

 とある島に一隻の船がやってきた。ただし乗船していたのは海の略奪者、海賊たちである。 「…

はつみ
4年前
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とあるビアンカ派の証言

「お前にもいい人が見つかるといいな」ってふざけんなって感じですよ。ああ、ヘンリー王子のこ…

azitarou
5年前
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騒ぎ

無職になった。 次の日、近所の公園で昼間からビールを飲んで、今後どうするかを考えていた。子連れのお母さん方の視線が恐ろしく痛い。気にしないようにして、遠くを見ていると、杖をついた老人がこちらに向かってきた。僕の前で止まると、声をかけてきた。 「ちょっとお時間ありますか」 時間が無いような奴はこんな時間に公園でビールを飲んでいるわけない。 「あ、まあ、ありますけど」 怪しいといえば怪しいが、どうせ暇だ。お話の相手ぐらいはしてもいいかなと思った。 「私の家まで来てくれ

【短編】売れない画家の青

両の手に鮮やかな原色の絵の具をぶちまけた姿は、さながらエイリアンのようだと時折思う。特に…

七屋 糸
4年前
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【ややホラー】スイーツ男子

 俺の手首にはバームクーヘンが巻き付けられている。もちろん手首だけじゃない、首にも足首に…

鵠矢一臣
4年前
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『私に向かう音』(短編小説/ホラー)

   25時13分。    原稿の締め切りに追われ、パソコンにかじりついている。深夜の薄暗い室…

静かな日々の怪談を

二十歳で上京してきて友達の家に転がり込み、二十二歳のときにその部屋から引っ越して一人暮ら…

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コワイモノミタクナサ

 怖いものは苦手だ。怪談なんて聞きたくないし、お化け屋敷なんて入りたくない。ホラー映画を…

はつみ
4年前
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轢き逃げした僕と轢き逃げされた俺と

−−何も覚えていない...... 「お前がやったんだろ!」  僕は今、取調室にいる。目の前にい…

雑務
4年前
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W.B.G2012 防衛者(前編)

午前0時24分。12月x日。K県F県県境付近山中。日本国。 派遣された【対策部隊】三班24名は、私を除いて全滅した。 ――半刻前。 【オブジェクト】……ブラックゲートと呼称される不明物体が既に二基領内に存在している日本に、どういった理由か三基目が発生した。計算システムへのアクセス規制は条約で禁止されているが、不測のアドバンテージを与えるのは不都合である。そう私の国は決定し、私達が送り込まれた。破壊せよ。その単純な指令のもとに。 輸送訓練機から途中下車してたどり着いた、肌寒